飯田・下伊那地方の経済団体などでつくるリニア中央新幹線飯田駅設置推進協議会は15日、同駅周辺整備といった関連費用にあてる「南信州リニア預金」を始めた。
同預金は、ゆうちょ銀行を除く飯伊地方の金融機関で扱う。通帳に南信州リニア預金のシールを張り、満期になった時に任意の金額を寄付してもらう。個人、団体を問わないという。
また、同会は「南信州リニア預金箱」も用意。各家庭などに置いてもらい、寄付金を集める。箱は木製で、1個1500円で販売する。
今まで、いろいろな地域応援預金を紹介してきましたが、これは驚きましたね!「リニア預金」です。そう、今計画中の「リニア新幹線」にちなんだ定期預金ですね。地元の方以外でも、鉄道マニアの方なら垂涎の預金商品となるかもしれません。
どこの金融機関の商品かと言うと・・・「ゆうちょ銀行を除く飯井地方の金融機関」ということで、なんと地域横断型の定期預金だそうです!すごいですね。具体的な金融機関名を調べてみると・・・出てこない・・・。WEBサイトでは上記ニュース以上の情報はなさそうですね。これだとPR力がゼロですね。
せっかく地域版にせよマスメディアが取り上げてくれているわけですから、せめてホームページくらい作った方がいいと思うのですが、いかにも長い名前の「リニア中央新幹線飯田駅設置推進協議会」の運営メンバーの方々はWEBでの告知活動には興味ないようですね。もったいないことです。地域メディアとしては「折り込みチラシ」で充分ということなのかもしれませんが、若者の新聞離れは進んでいますからね。やはり最低限のアクセシビリティは確保しておきたいところです。
さて肝心の「南信州リニア預金」の中身ですが、上記記事によれば
・ゆうちょ銀行を除く飯伊地方の金融機関で扱う
・通帳に南信州リニア預金のシールを張る
・満期になった時に任意の金額を寄付してもらう
ということで、普通の預金との違いは「通帳にリニア預金のシールを貼ってもらえる」ことだけ。シール・・・ここ数年、見たことも触ったこともありませんが、通帳にシールですか・・・なんとも昭和な響きです。最近では通帳のないタイプの口座も増えていますが、そういう場合はキャッシュカードにでも貼ってくれるのでしょうか?
そして上記記事を読む限りにおいては特別な金利などは特にないようですね。
また預金の、リニア中央新幹線駅招致に対する貢献ですが、「満期になった時に任意の金額を寄付してもらう」ということで、特に預金の何%が寄付されるとかそういうこともなく、あくまで預金者任せ、ということのようです。
うーん、ずいぶんとぬるーい仕組みですね。これもまた「昭和の香り」なのでしょうか。一応、静岡県掛川市で新幹線駅を誘致した時に集められた「こだま預金」の事例などが参考になっているようですが・・・。
というわけでこの「リニア預金」は、他の金融機関が提供している、「預金者向けサービス」としての地域応援定期と異なり、リニア中央新幹線飯田駅招致活動家の、招致活動家による、招致活動家のための預金、ということで、駅設置にかかるコストを少しでも負担しようという熱い想いを持った人が寄付を前提に利用するものであって、特別金利などと言った甘いことを言っている人は利用する必要なし、ということなのかもしれません。
ちなみに駅設置には、自治体の負担が200〜300億円かかるようですね。飯田市の人口は約10万人。単純計算すれば1人あたり20万円〜30万円のコストがかかります。4人家族なら80万円〜120万円。確かに今のうちから「リニア預金」などで、地域住民の方と目的意識を共有してもらうのはいいことなのかもしれませんね。
今のところ予定ルートとしては飯田市付近を通る「直線ルート」が有力ですが、果たしてどうなるのでしょうか?
個人的にはそんな大規模投資をしてJRは大丈夫なのか、そしてJALが再度破綻してしまうのではないかと少し心配ですが・・・。
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