経営再建中の新銀行東京は10日、定期預金の金利を従来の約10倍に引き上げるキャンペーンを開始した。期間は10月8日までで、個人の預金者が対象。かつて年利1%の5年定期など高金利を掲げて集めた預金のうち数百億円が10月までに満期を迎えることから、これをつなぎ留めるのが狙いだ。
今回のキャンペーン金利は、1年物が0.65%(従来0.06%)、3年物が0.8%(同0.08%)など。
設立当初は斬新なビジネスモデルが話題になりましたが、最近では政争の具となってしまった感のあるのが新銀行東京ですね。
石原都知事の肝いりで、中小企業のための銀行として設立されたわけですが、構想時はともかく開業時は日本の景気もよく、あまり新銀行が必要とされる状況にない中で無理して融資したことがたたったのか、それとも新しい審査モデルが画に描いた餅だったのかどうかは分かりませんが、あっという間に不良債権の山となり、莫大な処理費用(もちろん税金)を費やしながら今に至っています。
本来であれば破綻していてもおかしくないのかもしれませんが、そこはやはり石原都知事の後ろ盾がありますから、縮小均衡ながら何とか生き延びています。直近の決算でも、経常利益は赤字ながら、当期利益は黒字になっていますね。まさに縮小均衡という感じでしょうか。
新銀行東京としてはここいらで攻めたいところなのかもしれませんが、東京都の議会は民主党が与党ですからね。民主党が素直に新銀行東京の存命に賛成するはずもなく、築地市場の移転問題と同様に宙に浮いてしまっている感じがします。
目下のところ民主党には大きな逆風が吹いていますが、一方の石原都知事もいつまでも知事を続けることはできませんから、今後の政局によってこの銀行の経営も大きく影響を受けるのでしょうね。
そんな新銀行東京ですが、久しぶりに定期預金のキャンペーンを実施していますね。以前高金利で集めた資金が満期となるので、それをつなぎとめるための政策的な金利のようです。
詳細はこのような感じです。
新銀行東京/スーパー定期預金「特別金利キャンペーン」
・期間:平成22年5月10日〜平成22年10月8日
・金利:
1年 0.65%
3年 0.80%
5年 0.90%
最近は、世の中の金利はかなり下がりましたからね。そんな中で、0.65%とか0.90%という金利はそれなりに魅力がありますね。
銀行のイメージはとてもいいわけではないでしょうけれど、1,000万円までは預金保険の対象になるわけですし、割り切って利用するのも一つの手ですね。
しかし縮小均衡の経営の中で、資金を集めてどうするのでしょうね?これから景気も良くなってくるでしょうし、ぜひ一発逆転、魅力的な銀行になってほしいものです。
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