三菱東京UFJ銀行は18日、定期預金(5〜10年物)の各年限の金利を、21日適用分から引き上げる、と発表した。同行が定期預金の金利を引き上げるのは、2009年4月以来、1年10カ月ぶり。他行も追随しそうだ。
5年物のスーパー定期(300万円未満、税引き前、単利)を現在の年0.06%から年0.10%に、10年物(同)を年0.20%から年0.30%に引き上げる。最近の債券市場で長期金利が上昇傾向にあることを反映した。
先日、こちらのコラムで長期金利の動向をご紹介したときは「秋口にガっと上昇しましたが、それ以降は安定的に推移しております」とご案内しました。ではその後、長期金利はどのように推移しているかというとこういう風になっております。
また上昇する兆しを見せておりますね。1.3%台まで上がってきました。1.3%といっても、今までの金利水準から見れば引き続き低金利であるのは間違いないところですが、それでも少しでも上昇してくれるのは預金者としてはありがたいことです。
年末に金利が上昇したのは、大手銀行が国債を売却したからだと言われておりましたが、やはりこれだけしっかり上昇しているところを見ると一時的な要因ということではなさそうですね。やはり世界経済の持ち直しが鮮明になりつつある中で、株価も上昇し、金利も上昇するという、景気回復を背景にした金利上昇の「兆し」と考えた方が素直・・・なのでしょうね。
実際、日経平均株価も上昇しております。ぜひこのまま株価も金利も上昇してほしいものです。
そうした金利上昇を背景にして三菱東京UFJ銀行が21日から定期預金の金利を引き上げたようですね。金利の引き上げは2009年4月以来、1年10ヶ月ぶり、とのことです。引き上げ幅は上記の通りですが、
・スーパー定期5年もの / 0.06% → 0.10%
・スーパー定期10年もの / 0.20% → 0.30%
となっております。元の金利からすれば1.5倍という大幅な金利上昇ですね。ただ金利水準自体はそれでも低いままですが・・・。
気になるのは、この金利上昇が他の銀行にも広がってくるのかどうか、という点と、他の期間の預金金利も上昇するのか、という点ですね。
前者に関しては横並び意識の強い日本の銀行業界のことですので間違いなくYESでしょう。後者に関しては・・・まずこちらの市場金利の1年もの金利の推移を見てみましょう。
1年もの金利は相変わらず低いままなのですね・・・。長期金利は思惑で動きやすいのに比べて、短期金利は日銀の政策金利の強い影響を受けます。で、日銀は目下のところ「ゼロ金利」政策の真っ最中であります。ゼロ金利政策の解除がもう少し先だとすると、短期金利が上昇するのはもう少し先になりそうですね。
したがって、今後、定期預金金利が上昇するとしても、3年ものや5年ものなど長めの金利が中心となりそうです。参考になさってください。
なお今月は、オリックス信託銀行やSBI新生銀行が定期預金の金利を引き上げています。興味がある方はチェックしてみてください。
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