千葉銀行は9月、期間10年の個人向け劣後債を発行する。劣後債は経営破綻時の元利返済の優先順位が低い代わりに比較的金利の高い債券。これまでは機関投資家向けに発行してきたが、定期預金や普通社債に比べて金利面で有利な金融商品であることから、個人客の囲い込みを強化できると判断した。販売に当たってはグループの証券会社、ちばぎん証券と連携する。
募集総額は100億円。金利は当初5年間を0・9〜1・5%の間とし、9月8日までの需要予測期間を経て同9日に正式金利を決める。自己資本の状況などを見ながら、銀行側の判断で5年後に期限前償還される場合がある。申し込み単位は100万円。募集期間は9月12〜26日で、発行日は同27日。
劣後債は本来、自己資本の強化を目的として発行されることが多いが、今年、個人向け国債が大量償還を迎えていることから、同行は償還マネーの受け皿としても有力な商品になると見る。三菱東京UFJ銀行も今年7月に個人向け劣後債を発行。地銀では、2010年8月の山口フィナンシャルグループに続き2例目になる。
低金利が続いておりますね。当然、運用難でもあります。加えて最近の株価低迷で金利はさらに低下傾向ですね・・・。代表的な金利指標である長期金利=10年もの国債金利もついに1%割れという状況です。
デフレが続いている現状では実質的な金利はもう少し高いとは思いますが・・・。
そんな、なかなか有利な運用先が見つからない中、投資の受け皿の1つが社債ですね。今年は上記記事にあるとおり、個人向け国債が大量償還を迎えておりますので、その満期金を狙う意図もあるのだと思います。
社債とは、定期預金のように利息・利率が最初から決まっていて、満期がくると元本が償還される債券ですが、リスクとしてはその社債を発行する企業が倒産した場合に紙くずになる可能性があります。定期預金のように預金保険のような元本保証の仕組みがありません。
そういったリスクの見返りに、通常の定期預金より金利が高いわけです。
さらに上記記事で取り上げられている劣後債ともなれば、経営破綻したときの優先順位が低く、他の社債より後回しにされてしまうので、よりリスクが高まります。なので当然、その高まるリスク分、さらに金利が高くなります。
では千葉銀行の劣後債の条件はと言うと・・・ありゃ、千葉銀行のHPには詳細が掲載されていないですね。というわけで上記記事からまとめてみます。
◆千葉銀行/10年もの個人向け劣後債
・募集期間 : 2011年9月12日〜26日
・期間 : 10年
・金利 : 当初5年間 / 0.9%〜1.5%の間で決定(9月9日に正式決定)
残りの5年間 / ? (5年後に期限前償還される可能性がある)
・申込単位 : 100万円
・募集金額 : 100億円
後半5年間の金利水準がよくわかりませんので何とも言えませんが、仮に当初5年間の金利が間をとって「1.2%」とすると・・・最長10年の期間を考えれば、まずまず、と言う感じですかね。
ぜひとも購入したいかと言われれば少し微妙な気がします。でも募集金額が100億円ということはそれくらいは売れる自信があるというですね。やはり世の中、運用難・・・ということなのでしょう。
加えて今のタイミングだと、震災被害に遭った地元の金融機関を応援したい、という特別な想いも県民の方々にはあるのかもしれませんね。
ちなみに8月31日までとなりますが、マネックス証券が取り扱うフランスのメガバンクであるクレディ・アグリコル銀行の円建て社債は5年もので1.1%という金利ですね。単純に金利条件だけを比較すると・・・こちらの方がいいかもしれません。参考になさってください。
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