9月となりました。8月はオリンピックに始まり、お盆や帰省など、何かと慌しかったわけですが、9月になってようやく一息ついている方も多いかもしれませんね。
そうなると、しばしほったらかしにしておいた預金通帳に手が伸びる・・・のかどうかは分かりませんが、当サイトへのトラフィックも心なしか8月と比較すれば増加傾向にある気がします。ぜひ、より有利な運用先を見つけていただければと思います。
さて気になる金利の動向ですが、住宅ローンをお借りになっている方などはお気づきかもしれませんが、今月はフラット35などの住宅ローンの長期固定金利タイプを中心に少し金利が上がりました。
競争がますます激化している住宅ローンで金利が上がったということは・・・つまり市場の金利が上昇したので、各銀行はやむなく金利を引き上げたということですね。
そう、市場の金利に上昇の兆しがあったわけです。少なくとも8月には。
ということで注意して、上記1年ものと5年ものの市場金利の推移を見てみると・・・確かに8月はほんの少し金利が回復したことが分かります。
しかし。
足元ではまた徐々に下がってきていますね。1年もので0.31%台、5年もので0.36%台という状況です。先月のこの時期はと言うと、奇しくも1年ものが0.31%、5年ものが0.36%台とほぼ同じ水準でした。
1ヶ月経って、行って来いで結局、元の金利に戻ってきた、ということになります。預金者からすれば全く残念な状況ですね・・・。
そんなわけで、今月の主な定期預金金利をチェックするとこうなっています。
・普通預金(含む1週間定期): 0.01%〜0.25%
・1年もの定期預金: 0.01%〜0.30%
・3年もの定期預金: 0.01%〜0.35%
・5年もの定期預金: 0.04%〜0.40%
・3年もの仕組み預金: 0.2%→0.4%
・6年もの仕組み預金: 0.4%→0.6%
・10年もの仕組み預金: 0.7%→1.0%
>>>詳しくはこちら 定期預金金利比較(TOPページ)
1年ものの最高が0.30%ということで、先月と変わりません。それ以外の金利もほぼ変更はありませんね。上記の通り住宅ローン金利が少し上昇したので、今月の定期預金の金利にも多少影響があるかと期待したのですが、残念ながらその期待はかないませんでした。
ちなみに、これらの定期預金の金利は基本的には市場金利を上回ることはありません。金余りの現在、銀行からすると、わざわざ手間隙かけて高金利の定期預金を集めなくても、市場から気軽に調達できるからですね。
また、銀行が運用しようと思ってもこの市場金利がベースとなりますので、これ以上高い金利で定期預金を集めてしまうと、運用に回したときに「逆ザヤ」、つまり赤字になってしまいます。
そんなわけで、この市場金利が高金利の定期預金の目安となってくるわけですが、そう考えれば、0.25%の1週間預金や、0.40%の5年もの定期預金、最大で0.6%や1.0%となる仕組み預金が、市場金利と比較して相対的に「オトク」と言えそうです。
参考になさってください。
今後の金利動向の見通しですが、残念ながら決して楽観できる状況ではありません。より思惑によって変動しやすい長期金利の過去1年間の推移はこのようになっています。
やはり、8月に少し上昇したものの、全体的に見れば、まだまだ金利下落トレンドの真っ只中というグラフですね。日本経済も世界経済も徐々に回復基調にはあるのですが、更なる金融緩和への期待など、金利低下圧力は引き続き強い、ということなのでしょう。
運用を考える場合は、「当面、金利は上昇しない」という前提で考えた方が良さそうです。
今月の下旬にでも、再度こうした市場金利の動きをチェックし、来月の定期預金金利の見通しや動向を占ってみたいと思います。
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