4月も半ばを過ぎ、いよいよ来週末からはゴールデンウィーク、ということになりますね。
今年は休みの並びが悪く前半と後半とで分散する、という指摘もありますが、3日間休みを取って10連休とされるツワモノもおられるかもしれません。
どこに行っても人ごみで、何をするにも割高で閉口するわけですが、それもまたゴールデンウィークの一部だと達観して楽しむのもいいかもしれませんね。後になって思い出されるのは良い思い出だけでしょうし・・・ヒトの記憶というのはなんとも都合のいいものであります。
さて世の中がゴールデンウィークを前に徐々に浮き足だっているのだとすると、今、それ以上に浮き足だっているのが市場金利です。
もちろん金利が浮き足立つのはゴールデンウィークとは一切関係がなく、4月4日に発表された黒田・日銀による「異次元の金融緩和」の余波ですね。
通常、金融緩和が実施されれば、銀行にお金があふれることから金利が低くなるのが常ですね。実際、バブル崩壊以降、積極的な金融緩和が長年続いてきたことから、日本の金利は(そして定期預金の金利も)、空前の低金利となっています。
そして今回発表された金融緩和策は、今までの規模をはるかに上回る、「バズーカ砲」とも呼ばれる内容だったことから、金利も吹き飛び、限りなく0%に近づいていくかと思いきや・・・足元の市場金利は、4月4日以前の水準と比べるとかなり上昇しているのですね!
先月のこの時期の市場金利はと言えば、
・1年もので0.24%前後
・5年もので0.29%前後
だったわけですが、現在の金利は上記グラフの通り、
・1年もので0.26%前後
・5年もので0.42%前後
まで上昇してきました。特に変動が大きいのが5年もの金利ですね。「異次元の金融緩和」発表後から金利が0.1%以上跳ね上がっています。
こうした動きが続くようであれば、5月の定期預金金利は意外にも久しぶりに上昇する、ということになりますが、ただ、こうした金利の動きが正常か異常かと言われれば異常であるのは間違いなく、素直に定期預金金利に反映されるのか、というのは微妙なところです。
明日には元の水準まで下がっているかもしれませんし、やはり常識的に考えれば、「金融緩和で金利が上昇する」というのは違和感がありますね。
定期預金の金利が上昇するとしても、もう1ヶ月ほど様子を見てから、ということになるのではないでしょうか。
ちなみに、最も一般的な金利指標である長期金利=10年もの国債の金利も、異次元緩和発表後には乱高下したものの、こちらは一足早く徐々に落ち着きを取り戻しつつあるように見えます。
とりあえずは0.5%台に収斂していきそうですね。
いずれにしても今月の市場金利は意外にも上昇しており、だとすると5月の定期預金金利も上昇することを期待してしまうわけですが、実際に多くの銀行が定期預金金利を見直のは、こうした市場金利の動きが落ち着いてから、ということになりそうです。参考になさってください。
ここで足元の定期預金の動向を振り返ってみると、定期預金としては完全に「閑散期」に入ったにも関わらず、それなりに魅力的な定期預金やキャンペーンが提供されています。
まず、じぶん銀行は「デビュー応援プログラム」を実施し、新規客には3ヶ月もの定期預金が0.40%と破格の金利になっています。
また、当面様子を見たい、という方には東京スター銀行の「スターワン1週間預金」がおすすめですね。こちらは1週間で0.25%と、他の銀行の定期預金の金利を上回る驚きの高金利と、1週間ごとに引き出せる高い利便性が魅力です。
加えて、東京スター銀行と言えば、昨年秋以来、販売停止となっていた仕組み預金である「右肩上がり円定期」の販売を再開しております。しばらく使わない資金を少しでも高金利で運用したい方は検討されてはいかがでしょうか。
それ以外では、いつも高水準の定期預金で人気のオリックス銀行が1年もの金利を0.27%に引き上げています。他の銀行が市場金利と歩調を合わせ、預金金利を引き下げている中での利上げは、完全に戦略的なもので評価できます。
結果的には今月は、1年もの定期預金でオリックス銀行が最高金利、ということになっています。加えてオリックス銀行は、キャンペーンや時期に関わらず、いつも高水準の金利を維持していますので、満期の時に右往左往しなくていいという点で、金利以上の魅力を感じる方もいるかもしれませんね。
金利の先行きが見えにくい今だからこそ、こうした利便性の高い定期預金を利用しながら、金利が上昇するタイミングを待ちたいものですね。
ちなみに今月の定期預金の金利レンジをご案内するとこうなります。
・普通預金(含む1週間定期): 0.01%〜0.25%
・1年もの定期預金: 0.01%〜0.27%
・3年もの定期預金: 0.01%〜0.30%
・5年もの定期預金: 0.04%〜0.40%
・3年もの仕組み預金: 0.20%→0.30%
・6年もの仕組み預金: 0.30%→0.50%
・10年もの仕組み預金: 0.70%→0.90%
>>>詳しくはこちら 定期預金金利比較(TOPページ)
上記の通り市場金利の落ち着かない動きを見る限り、5月の定期預金金利が大きく上昇する可能性は低そうですが、銀行によっては金利上昇を見込んで多少は金利を引き上げてくるところがあるかも・・・しれません。
ゴールデンウィークに気をとられがちな時期ではありますが、定期預金の金利も少しは上向くことを期待したいと思います。参考になさってください。
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