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貯金・定期預金コラム:
宝くじつき定期預金はノーリスク・ハイリターン?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2013/11/28 <朝日新聞

「ノーリスク・ハイリターン」な預金がある?




※抜粋

編集部からのコメント

最近、ネットサーフィンをしていて、驚きあきれてしまったのが上記コラムです。

筆者の方は経済評論家として有名な女性で、記者もテレビでよくお見かけしているわけですが、とかく経済合理性だけで進みがちな討論番組において、女性的・庶民的な視点を早口でまくしたてる姿勢を概ね好意的に受け止めておりました。

しかしこのコラムの内容はいけませんね。宝くじつき定期預金をノーリスク・ハイリターン商品と形容しています。

そもそも論から言って、世の中にノーリスク・ハイリターンの商品などどこにもないわけですが、そういう意味ではもちろんこの宝くじつき定期預金もノーリスク・ハイリターンではありえません。

ではどこが間違っているのでしょうか?

定期預金がノーリスクであるのは間違いありませんので(正確にはローリスクと言うべきかもしれませんが)、後段の「ハイリターン」が間違い、ということですね。

と書くと、「7億円が当たる可能性があるじゃないか!」と反論されるかもしれませんが、リターン率はあくまで平均値で求められるべきものです。つまり7億円が当たる人がいる一方で、7億円を失う人がいるとすれば、プラスマイナス0、つまりリターン率はゼロ、ということになります。

では宝くじのリターン率は一体いくらでしょうか?1%でしょうか?5%でしょうか?10%でしょうか?

正解は・・・「マイナス54%」です。

冷静に考えれば、宝くじ事業はボランティアではなくビジネスなので、なんらかの手数料が差し引かれます。そもそもあれだけ全国に発売所があれば、賃料や人件費は莫大なものとなります。掛け金から相応の手数料を引かないと販売体制を維持できません。

そしてこのように手数料が差し引かれる分だけ、必ずリターン率はマイナスになるのですね。100億円集めて、手数料で1億円引いて、残り99億円を当選金として返せば、リターン率は平均マイナス1%ということになります。

まぁ、正直、それくらいならかわいいものですが、実際には宝くじ事業は1兆円くらい売り上げがあるものの、当選金としては4,600億円くらいしか返していないのですね。

では残りの5,400億円はどこに行くかと言うと、収益金として、販売元と全国の都道府県のフトコロに入っていくわけです。1兆円買っても4,600億円しか還元されないわけですから、平均リターン率はマイナス54%になる計算なのですね。

世の中、いろいろな悪質な商売があるわけですが、この宝くじ事業は、その中でも最も悪質な商売の1つであることは間違いありません。

加えて、その低い還元率のみならず、大金を手にしたいという人々の心の弱さをつく点や、公益性・公共性を打ち出そうとしている点も、極めて悪どいビジネスモデルだと言えます。

実際、海外では宝くじは「貧乏人の税金」と揶揄されています。つまりだまされてしまった人だけが買うもの、ということですね。日本でのギャンブルのイメージと重なるのかもしれません。

ちなみに日本の他のギャンブルの名誉のために申し上げると、競馬や競輪・競艇などのほうが還元率ははるかに高いですね。おそらく7割〜8割程度ではないかと思います。そうした点からもやはり宝くじは「あこぎな商売」であるのは間違いありません。

もちろん、そうしたカラクリを理解した上で、「日本宝くじ協会」にお金をプレゼントする感覚で楽しんでいらっしゃるのであれば、当方がどうこう言う筋合いはありませんが・・・。

そんなわけで、宝くじは決してハイリターンではないばかりか、ハイロス(ハイリスクという表現はリターンが得られる可能性もあるので、この場合は適切ではありません)だと理解した上で、この宝くじつき定期預金のリターン率はどのようになるのでしょうか?

コラムで取り上げられているスルガ銀行のインターネット支店の場合はこのような条件になってきます。

3年 : 0.025% + 30枚(300万円の場合)

単純に考えれば、利息は税引き後で、600円+9,000円=9,600円ということになります。

ただ上記の通り宝くじの平均リターン率は46%ですので、実質的には600円+4,140円=4,740円ということですね。これを税引き前利息に割り戻してあげると実質的な利率は「年0.20%」ということですね。

決して低い金利ではないものの、3年という期間を考えれば物足りない水準であるのは間違いありません。

つまりこの宝くじつき定期預金はれっきとした「ローリスク・ローリターン」の商品ということですね。くれぐれも誤解のないようにしていただければと思います。

そして何より記者が驚きあきれてしまったのは、経済評論家として活躍されている方がこうしたコメントをされた、ということですね・・・。もちろん、多少の脚色の意図があったのだとは思いますが。

賢明な読者の方々におかれましては、くれぐれもローリスク・ハイリターンの商品などないという原則を再確認いただければ幸いです。

参考になさってください。


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