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貯金・定期預金コラム:
エコの輪ファンド 目標利回り5.53%は魅力的?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2015/1/29 <エコの輪ファンド.com

エコの輪ファンド




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告を見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回も同じようにネット上で広告を見つけた、株式会社エコスタイルが提供する太陽光ファンドである「エコの輪ファンド」を取り上げたいと思います。

さて毎回ご案内しておりますが、まず誰でも簡単にわかるアヤシイ投資商品の見分け方としては以下が挙げられます。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性が高い。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性が高い。

3.運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性が高い。

この「3基準」に照らしてみると、この株式会社エコスタイルが提供する太陽光ファンドである「エコの輪ファンド」はどうでしょうか?まず現在募集中の案件はこちらとなります。



運用期間は10年と長いものの、目標利回りは5.53%ということでなかなか魅力的です。「年間平均分配率」とありますが、これは元本返還も含めたリターン率ということですかね?だとすると単純計算では10年での分配率は136%となり、元本が36%増えることが期待されるということになります。

加えてこの投資案件は太陽光発電設備に投資するものだと思いますが、何と言っても今なら「固定費買い取り制度」がありますので、他の投資に比べると安心できそうには見えます。

問題はこの利回りが本当に実現可能かどうか、という点ですね。

記者のつたない理解では、この買い取り制度はおおむね「10年程度で投資が回収できる」ように設定されていると思います。だとすると1年間の売電収入は元本の10%、10年間の売電収入は投資資金の100%程度ということですね。つまり13.6%も返金すると最初からキャッシュが足りなくなってしまいます。

もちろん10年後に売却して半値程度で処分できるとすればトータルでは150%くらいのキャッシュを作ることはできるのかもしれませんが、しかしそれは10年目以降に売却してからであって、運用期間中の資金ショートの足しにはなりません。

また、上記計算も売電収入を全額投資家に返金する前提ですが、よく考えればこのファンドの運用には人件費もメンテナンスコストもかかるわけで、仮に常駐1人の年収が400万円+メンテナンスコストが同額の400万円だとすると合計800万円となり、ファンド2号も含めた運用元本=1億8,000万円の年間売電収入=仮にその1割の1,800万円だとしてもその半分近い金額が管理費として消えることになります。

さらにはこのファンドは借地に設置するようですので借地料もかかってきます。とするとランニングコストがさらに膨れるわけで、キャッシュフローはより厳しいことになります。

つまり、この投資案件が最も不自然なのは「目標利回り=5.53%」の方ではなく「目標年間平均分配率=13.6%」の方だということですね。

もし投資をご検討の方はこうしたキャッシュフローの不足をどのようにカバーしていくのかじっくり精査していただければと思います。

加えて、もう1つ怪しさ満点なのが「倒産隔離」という聞いたことのない言葉です。要するにこのファンドの運用は、提供者である株式会社エコスタイルから切り離すことで、仮にエコ社が倒産してもファンドは影響を受けないようにするという仕組みのようですが、言い換えればそれはこのファンドが行き詰ってもエコ社が影響を受けないという意味でもあります。

うがった見方をすれば、こうしたファンドは資金を集めるだけ集めて、そしてもちろん太陽光発電の納入や設営によってエコ社に売上と利益をもたらした後は、どんどん切り捨てられていく可能性もあります。そうなってもエコ社の経営には一切響きません。

そのように考えるととてもウマい話のようには見えませんね。

加えていつもご案内しているように、上記チェックポイントの2つ目である、

もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性が高い。

という疑念については一応の説明がありません。

もし本当に5%を超える利回り期待できるなら、銀行から1〜2%程度で資金調達することによって3〜4%といった利ざやを確実に稼ぐことができます。そうしない理由が全く見当たりません。

もちろん、現段階での公開されている極めて限定的な情報のみで、このエコの輪ファンドの中身がクロだ、詐欺だ、悪徳商法だ、と誹謗中傷する意図はありません。

そうではなく、もしこのエコの輪ファンドに投資しようとするのであれば、上記のようなリスクについて納得いく「証拠」を求めてから判断しないといけないということです。

投資というのは資金が自分の手元から完全に飛び立ってしまいますので極めて危険な行為です。世知辛いですが、やはり「性悪説」に立って投資の是非を検討すべきですね。

そもそも上記チェックポイントでも指摘させていただいた通り、投資家向けの広告を実施している時点で「怪しい!」と思う「反射神経」が必要なわけです。今の超低金利の時代に広告費をかけて探すべきなのは投資家ではなく、運用先ですからね。

最後に、身も蓋もないことを追加させていただくと、ここまで投資家の資金が正しくその投資対象に投資されることを前提にその合理性を検証してきましたが、投資詐欺のほとんどすべてのケースで、資金は流用されてオシマイです。

あくまで一般論ですが、本当にその資金が投資対象に投資されるのか、100%確認できない限りはやめておいた方が無難です。参考になさってください。



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