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貯金・定期預金コラム:
表面利回り7.34%!シノケンのアパート経営は魅力的?

定期預金や貯金に関連する最新のニュースから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる情報はこちらです。
2017/1/12 <シノケングループ

シノケングループ




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのはシノケングループのアパート経営ですね。具体的にはこのような試算となっています。



表面利回りは7.34%ということでなかなか魅力的に響きますね!

ちなみに以前は「投資利回り16%以上」と言った扇動的な文言が踊っていたわけですが、さすがにそれは自重したようです。当然ですが・・・。

さてこの試算については前も取り上げたことがありますが、今回は別の観点からもう少し分かりやすくなるよう分析してみたいと思います。

この月間収支「11万7,600円」、年間実質収益「83万5,200円」が30年続けば晴れて住宅ローンがなくなりすべて自分の資産となるわけですから、「30年後に残るもの」で考えてみたいと思います。

まず土地と建物の値段=5,000万円を分解したいと思いますが、ネットで調べてみると「1室750万円」という目安を目にしましたので、こう分解することにします。

・土地:1,000万円
・建物:4,000万円

この建物が30年後にどうなっているかですが、大体築40年もすれば建て替えが必要になってくる=価値がゼロになるとすれば年2.5%ずつ価値が失われていくわけで、30年後の価値は4,000万円の25%の1,000万円ということになります。つまり30年後に残るものはこういう計算となります。

・現金:2,506万円
・土地:1,000万円
・建物:1,000万円
・合計:4,506万円

つまり元の資金500万円が30年で4,506万円ということですから、約9倍になる計算ですね!これなら確かに投資したくなります。

が。

もちろん、世の中にそんなウマイ話はありません。もしあるなら、シノケン社自身が自己資金で運営するはずですね。わざわざ高い広告料を払い、大人数の営業マンを雇用して、自社のアパートを売り込む必要など一切ありません。

そうしないということはもちろん、「ウマクない」わけで、具体的にはどこに「裏」があるのでしょうか?

もちろん家賃収入の試算が甘いわけですね。一般的には1年で1%程度家賃は下がっていくようですから、それを加味すると30年間の家賃収入は以下のように減少します。

・1億1,016万円→9,449万円

それでも大きな収入のように感じますが、しかし費用の方は全く変わりませんので30年後の現金は以下の通り減少します。

・2,506万円→908万円

1%の家賃下落を織り込むだけでここまで収益が悪化してしまうわけですね・・・。

さらにもう1つ考えないといけないのが空室率です。同社ホームページによればこう謳われています。



98.8%と高い入居率ですが、逆に言えば1.2%は未入居ですのでそれを織り込むと30年後の現金はこうなります。

・2,506万円→795万円

それでもまだ黒字を確保している計算ですが、ただ常識的に考えればこの「98.8%」という水準が維持されるというのはあり得ません。と言うのも世の中の賃貸住宅の空室率はこのように推移しているからですね。



首都圏でも基本的には「30%以上」となっていることが分かります。さらに最近は賃貸住宅の供給過剰により空室率が顕著に上昇しているわけですね。

ではなぜシノケン社の場合、「98.8%」という現実的にはありえない数字を記載しているのでしょうか?嘘ではないでしょうから、そのカラクリはおそらく注釈の「自社企画開発物件」という部分でしょうね。

要するに顧客の物件の平均値ではなく、あくまで自社が取得した物件の平均値だということです。とすると、それこそ1軒だけ建てて社員を住まわせることもできますし、そうでなくても相場の半額で貸し出せば間違いなく埋まります。

真偽は分かりませんが、「顧客の物件の空室率の平均値」でないと全く当てになりません。少なくともみなさんのアパートの空室率が98.8%にならないことは間違いありません。

ということで「賃料1%下落」に加え、「空室率10%」「空室率20%」「空室率30%」「空室率40%」の場合の30年間の現金収支を算出するとこうなります。

・空室率10%:−34万円
・空室率20%:−975万円
・空室率30%:−1,917万円
・空室率40%:−2,859万円

なかなか悲惨ですが、ここにもともとの投資金額500万円を引き、残るはずの土地1,000万円、建物1,000万円を加えるとそれぞれの30年後の総合収支はこのようになります。

・空室率10%:現金収支−534万円+土地1,000万円+建物1,000万円=+1,466万円
・空室率20%:現金収支−1,475万円+土地1,000万円+建物1,000万円=+525万円
・空室率30%:現金収支−2,417万円+土地1,000万円+建物1,000万円=−417万円
・空室率40%:現金収支−3,359万円+土地1,000万円+建物1,000万円=−1,359万円

皮肉なことに損益分岐点は空室率が20%〜30%の間のどこか、ということですね。とすると上記の空室率の推移を見れば分かる通り、「首都圏アパートは平均的に赤字」ということになります。借り入れがなければ別ですが・・・。

さらに首都圏でもこの厳しさなので、人口減少が始まる地方ではもっと厳しい展開が予想されます。慎重にご検討ください。

加えて上記試算では「修繕積立金+消防点検費他」で年間36万円が計上されていますが、これだと物件の維持費には足りない感覚がします。特に賃貸の場合、相応にリフォームの必要性が高いものと思います。

仮に30年間で1,000万円程度のメンテナンス費用(屋根・外壁の補修やリフォームなど)が別途かかるとすれば上記総合収支は以下のように悪化することになります。

・空室率10%:+1,466万円 → +466万円
・空室率20%:+525万円 → −475万円
・空室率30%:−417万円 → −1,475万円
・空室率40%:−1,359万円 → −2,359万円

またこれらの収支を支えているのは「土地1,000万円+建物1,000万円」の現物資産ですが、もしこの値段で売却できなければ、実際の収支はさらに悪化していくことになります。必ずしも売却する必要はありませんが、計算上の価値と売却価値は異なるという点も要注意ですね。

そうしたわけでこうしたアパート経営などの不動産投資を考える場合、

・建物価値の下落
・賃料の下落
・空室率

について加味した上で現実的な採算をしっかり計算していただければと思います。

特にこのシノケン社のように、空室率について「不誠実」か少なくとも「誤解を招く表現」がありそうですのでつまずかないようにしないといけませんね。

もし確実に儲かるのであれば自社で運用するはず、というのは申し上げた通りです。

参考になさってください。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。

加えてこちらの記事も参考になさってください。

>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方

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※ご参考:今回取り上げたサイトの複写です。