金利がなかなか上昇しない中、「来月こそは金利が上がるかも」と思い、資金を普通預金などに寝かしたままにしている人は多いかもしれません。これだけ金利が下がれば定期預金にしても普通預金にしても利息は大して変わらないというのもあるかもしれませんが、「1円を笑うものは1円に泣く」。やはり常日頃から少しでも有利な運用を心がけたいものです。
定期預金での運用であれば1,000万円以上でない限り、リスクは全くありませんからね。
さて、そのように有利な運用方法を検討した場合、将来の定期預金金利を予測できればいいのに、と思うことがあるかもしれません。では実際に将来の金利を予測することはできるのでしょうか?
残念ながら正確に未来の金利を予測することは不可能です。
もちろん今の日本が極めて金利が上がりにくい経済環境にあることは間違いありませんので、「金利が上がる可能性は低い」と言うことはできますが、しかしそれでも金利が上がるシナリオはいくつかあります。
最も良いシナリオは、景気の回復と共に資金需要が発生し、自然に金利が上昇していくことですね。景気が良くなれば株価も金利も上昇し、景気が悪くなれば株価も金利も下落するのが経済の基本的なセオリーとなります。
一方悪いシナリオは、日本の国債の信用力がなくなり、誰も国債を買わなくなり、国債価格が下落し、金利が上昇することですね。これはもう最悪のパターンです。
どちらのシナリオも実現する可能性はありますが、かといって、ではいつ、どれくらいの確率で起こるかと言われても誰も正確には答えられません。したがってやはり将来の金利を正確に予測するのは不可能なのです。
とは言いながら。
そこまで中長期的な金利予測は無理でも、比較的短期の金利予測、例えば「来月の定期預金の金利は上がるか下がるか」というレベルであればある程度予測できます。
具体的にどうすればいいかといえば、「市場金利」の動きをチェックすることですね。
「市場金利」と言われてもピンと来ない方の方が多いかもしれませんが、株価と同様に、金融市場でやり取りされている金利の相場のことです。例えばA銀行が3年ものの資金が必要となり、逆に3年ものの資金が余っているB銀行からその資金を借りる場合に決められる金利水準のことですね。
ではなぜこの「市場金利「」をチェックすれば定期預金の金利を予想できるのでしょうか?
それは定期預金の金利がこの市場金利と概ね連動しているからですね。つまり市場金利が上昇すれば定期預金の金利は上昇するし、逆に市場金利が下落すれば定期預金の金利は下落するのです。
もちろんリアルタイムで連動していることはさすがになく、大きく市場金利と乖離すれば1ヶ月に一度くらいの頻度で定期預金の金利が見直される、という位の相関関係だと思いますが、だとすれば、市場金利をチェックし大きく上昇していれば、近いうちに定期預金の金利が上昇し、逆に市場金利が大きく下落していれば、早晩定期預金の金利が低下することが容易に想像できる、ということになります。
余裕資金を今月定期預金にするか、来月にするか迷った方は、まずは市場金利の動きをチェックしてみてください。
さてその肝心の市場金利ですが、1年もの・5年ものの金利推移はこうなっています。
■1年もの市場金利
■5年もの市場金利
参考になさってください。
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