はじめて定期預金を組んだ時、多くの方は知らず知らずのうちに、「スーパー定期」を利用したのではないでしょうか?都市銀行や地方銀行の従来からの定期預金といえばスーパー定期です。つまり普通の定期預金といえばまず間違いなくスーパー定期であり、逆に言えば「スーパーではない普通の定期預金」というのはありません。
素人としては違和感を感じなくもないですが、このスーパー定期の歴史を紐解くと、日本の銀行の金利はかつては全て規制されていました。つまりどこの銀行でも金利は全く同じだったわけですね。日本の銀行の「横並び体質」はこうした歴史から来るのかもしれません。こうした金利の規制は93年まで続いたようですので実はそれほど古い話ではありません。
こうした規制金利は当然、あまり好ましいものではありませんので、順次金利の自由化が進んできたわけですが、その自由金利型の定期預金の代表的な商品として91年に登場したのがスーパー定期(自由金利型定期預金M型)だったわけです。当時はまだ300万円未満の金利は規制されていましたので、この定期預金の最低預入金額は300万円でした。
その後、上記の通り93年にはその規制金利の最低金額も撤廃され、全ての金額帯で自由金利となり、規制金利型の定期預金は姿を消し、スーパー定期だけが残りました。そのため、今では「スーパーではない普通の定期預金」はなくなってしまったわけですね。
なお、導入当時の最低預入金額の名残で、現状は概ね以下のような商品体系となり、それぞれ金利が異なるのが通例です。
・300万円未満 : スーパー定期
・300万円以上1,000万円未満 : スーパー定期300
・1,000万円以上 : 大口定期預金
日本最大の銀行である三菱東京UFJ銀行のスーパー定期は以下のような商品性になっています。
◆預入期間:
1ヵ月・2ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・1年・2年・3年・4年・5年・6年・7年・8年・9年・10年
◆預入金額:
・スーパー定期 : 1円以上300万円未満、1円単位
・スーパー定期300 : 300万円以上1円単位
◆税金:
20%の源泉分離課税(国税15%、地方税5%)。ただしマル優利用の場合は非課税。
また、復興特別所得税が付加されることにより、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの25年間、20.315%の源泉分離課税(国税15.315%、地方税5%)。
◆中途解約利率:
・6ヵ月未満 : 解約日における普通預金利率
・6ヵ月以上1年未満 : 預入日(または継続日)におけるスーパー定期「6ヵ月」店頭表示利率×70%
・1年以上2年未満 : 預入日(または継続日)におけるスーパー定期の「1年」店頭表示利率×70%
・2年以上3年未満 : 預入日(または継続日)におけるスーパー定期の「2年」店頭表示利率×70%
・3年以上4年未満 : 預入日(または継続日)におけるスーパー定期の「3年」店頭表示利率×70%
・4年以上5年未満 : 預入日(または継続日)におけるスーパー定期の「4年」店頭表示利率×70%
参考になさってください。
>>>
最新の定期預金比較/金利ランキングはこちら