これだけ金利が低下する中ではあまり気にする人も減っているのかもしれませんが、定期預金の金利計算の方法として「単利」と「複利」というものがあります。
たとえば金利が1%で元本が100万円の場合、1年後の利息は税金を考慮しなければ1万円ということになります。
では2年後の利息はいくらになるでしょうか?
税金を考慮しなければ1万円の2年分なので2万円と考える方も多いと思いますが、このように、利息を年数分だけ単純計算する考え方が「年利」です。この例で言うと、期間が10年なら10万円(1万円×10)ということですね。
しかし定期預金の世界では、こうした期間が1年を超える定期預金で「単利」というのは少数派です。というのも発生した定期預金の利息にも利息がつくと考えられるからですね。
たとえば上記の例で言うと、1年後の利息は1万円ですが、その1万円を受け取らずに再度運用した場合には1%の利息がつくので1万100円ということになります。
つまり2年後の利息は単純計算すればこういうことですね。
・元本100万円 × 1% = 1万円
・1年目の利息1万円 × 1% = 100円
ここに1年目の利息1万円も合算すると2年後の利息はトータルで「2万円100円」ということになります。では3年後にはどうなるかと言うと
・元本100万円 × 1% = 1万円
・2年目の利息2万100円 × 1% = 201円
つまりトータルで1万円+2万100円+201円=「3万301円」ということになります。
単純計算の「単利」と比較すると、301円の差が出ることになります。このように利息が利息を生む計算方法を「複利」と言います。1年を超える定期預金で、満期の時点で利息を受け取る場合の多くは利息の計算方式はこの「複利」となっています。
上記の通り、仮に1%であってもその差はわずかですから、現在のように定期預金の金利が1%を大きく下回る現状では複利であろうと単利であろうとあまり差がなく、気にする人は少ないと思いますが、金利が3%や4%などのように上昇していくと様子は変わってきます。
たとえば100万円を30年で運用する場合、複利と単利の差はこのようになってきます。
・1%の場合 : 単利/130万円 ・ 複利/135万円
・2%の場合 : 単利/160万円 ・ 複利/181万円
・3%の場合 : 単利/190万円 ・ 複利/243万円
1%であればその差はわずか5万円程度ですが、3%になってくるとその差は53万円と大きく広がります。
この差は運用期間が長ければ長いほど、利率が高ければ高いほど広がることになります。複利で運用する重要性がわかりますね。
定期預金の金利は高ければ高いほど良いのは間違いありませんが、仮に金利が同じ定期預金の間で迷う場合は、利息の計算方法が複利か単利かを調べてみてはいかがでしょうか。
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