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ゆうちょ銀行の定期貯金と定額貯金、何が違うの?


ネットで定期預金関連のキーワードを検索するとよく、ゆうちょ銀行関連の情報や、ゆうちょ銀行の定期預金である定期貯金・定額貯金に関連したページが表示されます。それだけ、まだゆうちょ銀行への関心が強いということでしょうか?あるいは一般的な銀行の預金商品と比べて分かりにくいということでしょうか?

そんなわけでまず、世の中の個人預金の割合を見てみるとこうなります。

・都市銀行 27.4%
・郵便貯金 21.9%
・地方銀行 20.7%
・信用金庫 11.9%
・農協     8.6%
・第二地銀  5.9%
・信用組合  1.7%
・労働金庫  1.5%

郵便貯金のシェアは2割程度ということで、業態別に見れば突出している、というわけではありません。

一方で、他の業態はそこに複数の銀行が存在するわけで、個別の銀行ごとに残高を見てみればやはり圧倒的な預金量であるのは間違いないと思います。実際、ゆうちょ銀行の預金残高は約176兆円となっている一方で、日本最大の民間銀行である三菱東京UFJ銀行の預金残高は114兆円に留まっており、1.5倍以上の残高、ということですね。

もちろんそれだけ顧客数が多いわけで「ゆうちょ銀行について調べたい人が多い」というのは間違いないと思います。

加えて後者の、一般的な銀行の預金商品と比べて分かりにくいかどうか、という点もこれまたYesですね。そもそもゆうちょ銀行には「定期貯金」はあっても「定期預金」はありません。

もともと設立された経緯も、法律も、そしてつい最近まで監督官庁も異なってきたため、こうした違いがあるわけですね。違うバックグラウンドがある商品が同じ名前=「定期預金」では具合が悪い、という実情もあったのでしょう。

>>>定期預金と郵便局の定期貯金、何が違う?

ただそれはあくまで行政側、あるいは金融機関側の事情であって、預金者からすれば関係ありません。似たような商品なのに名前が違えば、それは調べたくなるわけで、結果的に検索数を増やしている、ということなのかもしれませんね。

さらに分かりにくさという点では、郵便貯金にはもう1つあります。それは「定期貯金」と「定額貯金」という良く似た名前の商品が並んでいる点です。ゆうちょ銀行の金利一覧を見るとこのようになっています。確かに何だか分かりにくいですね。




そこで今回はこのゆうちょ銀行の定期貯金と定額貯金の違いについてチェックしてみたいと思います。こういう時は商品説明書を見るのが手っ取り早いわけですが、まず定期貯金はこういうことですね。

■ゆうちょ銀行/定期貯金

・預入期間 : 1か月、3か月、6か月、1年、2年、3年、4年、5年
・預入金額 : 1,000円以上、1,000円単位
・払戻方法 : 預入期間の経過後、ゆうちょ銀行の本支店若しくは出張所又は郵便局の貯金窓口 で払戻しができます。
・利率 : 預入時の利率を約定利率として預入期間中適用します。 ※預入期間内に払い戻す場合には、預入期間内払戻利率を適用します。

つまり・・・どこからどう見ても、一般的な定期「預金」と変わりませんね。そういう意味では定期「貯金」=定期「預金」と考えてもそれほど問題はないと思います。

では次に「定額」貯金の商品説明書はどうなっているのでしょうか?

■ゆうちょ銀行/定額貯金

・据置期間 : 預入日から起算して6か月
・預入金額 : 1,000円以上、1,000円単位 ※1口の預入金額は、1,000円、5,000円、1万円、5万円、10万円、50万円、100万円、 300万円
・払戻方法 : 据置期間の経過後、ゆうちょ銀行の本支店若しくは出張所又は郵便局の貯金窓口で口数単位での払戻しができます。
・利率 : 預入時の利率を約定利率として預入日から起算して最長10年間適用します。 ※据置期間内に払い戻す場合には、据置期間内払戻利率を適用します。

こちらはややユニークですね。まず預け入れ金額は上記の通り、1,000円、5,000円、1万円、5万円、10万円、50万円、100万円、 300万円の8パターンに集約されています。それぞれが1口ということになりますので、たとえば900万円預ける場合には、「300万円×3口」や「100万円×9口」といった形に分割する必要がある、ということです。

このように預け入れ金額が8パターンに決まっていることが「定額貯金」の「定額」の由来かもしれませんね。名前を聞いただけでは全くイメージがわきませんが・・・。

次にユニークな点は「預け入れ期間」ではなく「据え置き期間」のみが定まっており、払い戻しは据え置き期間経過後いつでもできるという点ですね。その点では一般的な普通預金と定期預金の中間くらいの商品と考えても良さそうです。

そして最もユニークな点はやはり利率ではないでしょうか? 「預入時の利率を約定利率として預入日から起算して最長10年間適用」ということですが、つまりは預け入れ時の利率をベースとして、半年後以降に払い戻した時に、その払い戻したタイミングで初めて利率が確定する、ということですね。

上記金利表を再掲するとこうなっています。

・6月以上1年未満 : 0.035%
・1年以上1年6月未満 : 0.035%
・1年6月以上2年未満 : 0.035%
・2年以上2年6月未満 : 0.035%
・2年6月以上3年未満 : 0.035%
・3年以上 : 0.04%
・5年 : 0.040%
・10年 : 0.040%

残念ながら金利がほぼフラットですので分かりにくいですが、たとえば預け入れから2年後に払い戻した場合に初めて預け入れ時の金利水準に立ち返り、0.035%の金利が確定する、ということです。

またこの例で言えば、3年経過後に払い戻した時に0.040%という金利が確定する、ということですね。

言い換えれば、預け入れ期間が長ければ長いほど金利が上がっていく預貯金商品と考えても間違いではなさそうです。現状ではその上昇幅は極めてミクロなものですが・・・。

では本題に立ち返り、定期貯金と定額貯金とを比較することにしましょう。上記金利表をベースに比較すると、それぞれの預け入れ期間でこのような金利となります。

・1年 : 定期貯金0.035% / 定額貯金0.035%
・3年 : 定期貯金0.050% / 定額貯金0.040%
・5年 : 定期貯金0.060% / 定額貯金0.040%

6ヶ月経てば払い戻しが自由な分、定額貯金の金利は多少下がって当然なわけですが、確かにほんの少し金利差をつけていますね。その差もこれまたミクロですが・・・。

そんなわけで、ゆうちょ銀行の定期貯金にするか定額貯金にするかで迷ったら、「半年後にいつでも引き出し可能」という利便性をとるか、「より高い金利水準」を とるかで判断していただければと思います。

もちろん、「より高い金利水準」といっても、ネット銀行や新規参入銀行と比較すれば10分の1の金利水準ですが・・・。

>>>今月の定期預金金利比較ランキング

しかし昔のコンピューターが普及していない時代から定額貯金のような商品を扱っていたというのはちょっと驚きと言えるかもしれません。顧客が貯金を払い戻しにくるたびに、預け入れ時の金利をチェックして、そこから経過利息を計算して・・・とやっていたわけですよね。もちろん、その分、計算間違いも多発していたのではないかと思いますが。

ちなみにゆうちょ銀行の定期貯金の口コミと金利推移はこちらにまとめていますので参考になさってください。

>>>ゆうちょ銀行の口コミと預金金利、定期預金金利推移

>>>最新の定期預金比較/金利ランキングはこちら

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