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JAバンクの定期預金・定期貯金とは?


定期預金で検索するとよく出てくる関連キーワードの1つに「JA」や「JAバンク」があります。つまりはJAと定期預金とをひも付けて調べている方がそれなりにおられるということですね。

JAとはもちろん農協のことで、JAバンクとはつまり農協が提供する金融サービスですが、こうした特別な金融機関として思い出すのが郵便局が提供する金融サービスである「ゆうちょ銀行」です。

ゆうちょ銀行と言えば預貯金残高が200兆円近い日本最大の金融機関ですが、ではJAバンクの規模はどうなっているかと言うと、直近の数字では預貯金残高90兆円ということでこれまたかなりの規模ですね!定期預金に関連して検索されるのも当然なのかもしれません。

ちなみに民間では最大の三菱東京UFJ銀行の預金残高は約110兆円ということで、JAバンクはそれに匹敵する規模であることが分かります。都市部に住んでいるとJAと言われてもピンときませんが、農業地帯ではかなりの存在感がある、ということなのですかね?

加えて、あくまでイメージではありますが、JAバンク利用者の平均年齢が、農家の平均年齢と同様にかなり高めなのだとすれば、日本の場合、年を取れば取るほど預金額が増えていく構造となっておりますので、より金融機関としての預貯金総額も膨らみやすいと言えるのかもしれません。

もしかするとそうした農村地域での顧客との結びつきよりも、サザエさんでのCMによる刷り込みの方が認知度アップ効果は大きいのかもしれませんが・・・。

それはともかくとして、ではJAバンクの定期預金である「定期貯金」は魅力的なのでしょうか?

残念ながら地域ごとに分かれている全てのJAのホームページが充実しているわけではなく、金利情報が提供されているサイトは限られていそうですが、確認できたJAバンクの定期貯金の金利はこのようになっています。

・JA横浜  : 1年0.025% / 5年0.030%
・JAながの : 1年0.025% / 5年取扱なし
・JAいずも : 1年0.025% / 5年0.040%

1年ものは全く同じ金利である一方で、5年ものは取扱なしも含めて三者三様というのが興味深いですが、とは言え全体的にはメガバンクなどと同様に「超・低金利」であるのは間違いありません。ちなみに三菱東京UFJ銀行の定期預金金利はこのようになっています。

・三菱東京UFJ銀行 : 1年0.025% / 5年0.030%

つまり・・・全く同じ水準と言うことですね!要するにどちらもベースとなる預貯金金利に見るべきところは何一つない、ということですね・・・。

ただ個別にはキャンペーンなどにより、魅力的な金利が提供されている場合もあるようです。JAバンク兵庫では、傘下のJAバンクの独自キャンペーンを紹介していて、2014年夏の定期預金キャンペーンとして以下のような内容のものが紹介されています。

・JAみのり : 1年0.33% / 3年0.35% ※非組合員の場合
・JA兵庫みらい : 1年0.35%
・JA丹波ひかみ : 1年0.33% / 3年0.35%
・JA丹波ささやま : 1年0.30% / 3年0.33%
・JAあわじ島 : 1年0.25% / 3年0.30%
・JA兵庫六甲 : 1年0.30% / 3年0.33%
・JAあかし : 1年0.31% / 3年0.30%
・JA兵庫みなみ : 1年0.32% / 3年0.34%
・JA加古川南 : 1年0.325%

隣接したエリアにありながらも、各JAで微妙に金利設定が異なるのが興味深いですが、つまりは1年もので0.25%〜0.35%、3年もので0.30%〜0.35%ということでかなりの高金利ですね!

これなら十分検討する余地があるのではないでしょうか。

ただしこの夏のキャンペーンではネット系銀行でも

・1年もの : 0.25%〜0.40%
・3年もの : 0.30%〜0.50%

となっており、比較すればより高金利で、出金や預け入れの利便性がはるかに高い、ネット系銀行を選んだ方が良さそうですね。

加えて、JAバンクでの口座開設を検討するときに気になるのがこの一文です。

・「JAバンクは、農家以外の方でもご利用いただけます(法令等により一定の制限があります)。

ゆうちょ銀行のように、残高は1,000万円までといった条件があるのかと思い調べてみると・・・どこにもその内容が書いていないのですね!これはなかなか深遠です。

そんなわけでさらに調べていくと、wikipediaで以下のような文章に出くわしました。

・「正組合員世帯以外の者が取引するには原則としてJAに出資金を納入(出資)して准組合員となる必要があるが、組合員に対する一定の割合で組合員以外の者でも取引することができる。」

つまり「一定の制限」とは、なんらかの取引制限があるという意味ではなく、組合員の数によって受け入れられる非組合員の数が決まるという「人数制限」の意味だったようですね。

したがって相対的に組合員の数が多いJAは非組合員でもwelcomeな一方で、相対的に組合員の数が少ないJAは非組合員の獲得に消極的、ということなのでしょう。

もちろんその場合でも出資して准組合員になればいいのですが、少し金利を高くするためだけにわざわざ出資などしたくない、という方は多そうですね。 最低出資額の状況は500円〜10,000円といったレベルのようですので大した金額ではありませんが、一方、利息の方もこれだけ金利が下がれば大したことはないわけで、出資金を取り返すのに何年もかかりそうです。

ということで知名度も、みなさんの関心も、それなりに高そうなJAの定期預金・定期貯金ですが、すでに農協の組合員になっている方を除けば、積極的に検討すべき金融商品、というわけではなさそうです。

参考になれば幸いです。


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