定期預金の金利は見た目はとても分かりやすいですね。1%は誰がどうみても1%であって、100分の1です。議論の余地はありません。
しかしこの分かりやすい金利表示ですが、時たま誤解をしそうな金利表示を見ます。どういう時かと言うと、1年未満の定期預金の金利の場合ですね。たとえば「3ヶ月1%」と言った金利の場合です。
もちろん3ヶ月で1%の金利となる定期預金であれば魅力的ですが、実際には金利表記をよく見てみると、「3ヶ月1%」ではなく、「3ヶ月 年1%」、「3ヶ月 年利1%」となっているはずです。この1%の前についている「年」や「年利」がクセモノ、というわけですね。
この「年○%」や「年利○%」の意味は、「1年間預けたとした場合の金利ですよ」ということですね。「期間3ヶ月 年利1%」だと、3ヶ月間での実質的な金利は1%×3ヶ月/12ヶ月=0.25%ということになります。
それでも満期を迎えた3ヶ月後も同じ金利が続いていれば、結局は年利どおりの金利となるわけですが、こういう期間が短めの預金に限って「優遇金利は初回のみ」「満期後は店頭表示金利が適用」となっている場合が多いですね。これは顧客に対する「引っ掛け」と批判されても仕方ない面があります。
預金者とすれば、優遇金利が続くのかどうか、1回きりなのかどうか、しっかりチェックしたいところです。
ちなみにこう書くと年利という記載方法が悪いもののような気がするかもしれませんが、実際には金利を比較する上で単位=期間1年にそろっているのは便利です。たとえば年利という知恵がないとこのような金利表記になります。
・6ヶ月:0.4%
・1年 :0.8%
・3年 :2.4%
・5年 :4.0%
これだけをパッと見れば5年が最も魅力的に感じますが、年利になおすとこうなります。
・6ヶ月:年0.8%
・1年 :年0.8%
・3年 :年0.8%
・5年 :年0.8%
そう、どれも年利は同じなのですね。どうせ同じ年利なのであれば、金利観にもよりますが、より利便性の高い6ヶ月ものや1年ものを選ぶ人が多いのではないでしょうか?
そんなわけで本来は便利なはずの「年利表記」ですが、たまに引っ掛けに使われている場合がありますので、ウッカリ早合点しないよう、正確に利用していただければと思います。
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