先日の資産運用相談では以下のような質問が寄せられました。
・インターネットでの定期預金金利が比較的高いので、口座開設をしたいのですが、高額な金額を預けるにはなんとなく不安ですが、セキュリティは安全なのでしょうか?
それに対して以下のような回答をしました。
結論から言えば「安全」と考えてよいと思います。
まず1つ目に「定期預金はそう簡単に盗めない」という点が挙げられます。
定期預金で運用している間はATMから出金することも、振り込みをすることもできません。
2つ目のインターネット定期預金が安全な理由は、実際の盗難被害が少ないということですね。
2015年のインターネットバンキングでの不正送金の被害件数は法人も含めて1,495件となっています。
そのうち個人口座はざっくり1,000件として世の中のインターネットバンキングの口座は何件でしょうか?
ネット銀行1つで数百万口座あることを考えれば、少なくとも2,000万や3,000万口座はあるものと思います。
仮に2,000万口座が分母とすれば1,000件というのはわずか0.005%です。被害に遭おうと思ってもまず「遭えない」レベルと言えます。
しかし被害件数が0でない以上、やっぱり不安と思われる方も多いかもしれません。
それでもインターネット定期預金が安全な理由があります。3つ目となりますが、仮にそうした被害に遭ったとしても預金者に落ち度がなければ銀行がその被害額を補てんするよう法律で定められているのですね!
>>>50代女性「インターネット定期預金のセキュリティは安全ですか?」
そうしたわけでインターネット定期預金の安全性についてはかなり確保されていることがお分かりいただけると思います。
では、「定期預金」だけではなく、普通預金も含めた「インターネットバンキング全体」に話を広げるとどうでしょうか?
もちろん結論が変わるわけでなく、やはり「そもそもの犯罪の被害率の低さ」×「銀行の被害補填の仕組み」によって「相当安全」であるのは間違いありません。
しかし上記論拠の中で、唯一抽象的なのが一番最後の「銀行による補填」です。
「落ち度がない」と補填してくれるのはいいのですが、とはいえ「完全に落ち度がない」と自信を持って言える方は少ないと思います。
ほとんどの方がインターネットバンキングの不正送金被害に遭っていない中で、被害に遭うということは一定の落ち度があったと強く推測されるわけですね。
では具体的にこの銀行の「被害補填率」はどれくらいなのでしょうか?
全国銀行協会が発表した2016年4〜6月期の個人預金者の不正送金被害件数は233件ということで、1〜3月期の464件から半減したようです。
これだけでも勇気づけられるわけですが、肝心なのは補填状況ですね。
金融機関が対応方針を決定した149件のうち、なんと146件が補填=補償されているとのことです!補填率は98%にもなります。
繰り返しになりますが被害に遭う確率が約0.005%として、そのうち、被害が補填されない割合が2%ということは、実際に損失が発生するのは約0.0001%といった天文学的な低さですね!宝くじで1億円当てるよりも難しそうですね。
加えて「補填率=98%」の意味を考えると、要するに「普通にインターネットを利用している限り、まず落ち度は指摘されない」と考えてよさそうです。そのように考えると定期預金だけでなく、インターネットバンキング全体としても心配はいらない、ということです。
ただもちろん、補填されるにしても被害に遭うよりは被害に遭わない方が良いのは間違いなく、
・パソコンのOSを更新しておく
・セキュリティソフトを更新しておく
・パスワードを紙や写真に残さない
といった最低限の注意は払っていただければと思います。
参考にしていただければ幸いです。
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