柳井市の東山口信用金庫(堀本忠男理事長)は3月1日、子ども手当が支給される家庭に向け、店頭表示金利に金利を上乗せする「すくすく定期積金」を発売する。
上乗せ金利は、支給対象の子どもが▽1人0・1%▽2人0・2%▽3人以上0・3%−−とし、同信金の普通預金口座を子ども手当の振り込み先に指定すると、さらに0・1%上乗せする。
積立期間は2〜5年。積立金額は毎月1万円以上。同信金は、県が進める子育て家庭応援優待事業に協賛しており、契約時に子どもの数と年齢を健康保険証や住民票謄本などで確認する。
世の中にはいろいろな金利優遇があるものですが、こちらの東山口信用金庫の場合は、子ども手当てが支給される家庭に対して、子供手当ての支給人数分金利が上乗せされるものですね。
支給対象の子供が1人なら+0.1%、2人なら+0.2%、3人以上なら+0.3%ということになっています。
「3人以上なら+0.3%」ということですが、もしかするとそれより子供の数が多いともっといいことがあるのではないかと東山口信用金庫のHPを覗いてみましたが、やはり(当たり前ですが)3人以上は+0.3%ということで、4人でも5人でも上乗せ幅は0.3%どまりということですね。
記者は財力と家族の了解と住居スペースが許す限り子供は欲しいと思っておりますので、自分がそうなれるかどうかはおいておいて、4人なら+0.4%、5人なら+0.5%という仕組みなら素敵だと思ったわけですが、さすがにそうなると全国の6人兄弟や7人兄弟の家族が押しかけてくるリスクがあるわけで、経営としてはやはりこういう金利の上限を設けないといけないということなのでしょう。
とは言いつつ、こういう子育て負担のある家庭に注目して金利優遇サービスを行うのは、社会的にはとてもいいことなのではないですかね。なかなか素敵です。
個人的にはさらに、恵まれない子供たちの親になった、いわゆる「里親」の家庭には、もう0.1%の金利優遇をするなどすると、もっと素敵になるような気がしますね。親に恵まれない子供たちがいて、子供に恵まれない親たちがいて、そのマッチングを、企業も含めた社会全体で支えられる形になれば、すばらしいですね。
と少し話がそれてしまいましたが、社会的にはなかなか素敵な東山口信用金庫のこの金利優遇サービスですが、ビジネスとして考えた場合は「遠回り」なのでしょうね。子ども手当てが支給される家庭というか時期というのは、一般的にはやはり一番、生活が苦しい時ですよね。何かと物入りです。しかも住宅ローンも組んだりして・・・。
だからこそ、そういう苦しい時期を支援するために、子ども手当てという発想がでてきたのですよね。そういう資金繰りが何かと逼迫する時期の家庭の口座を集めても、なかなか残高が積みあがらない、というのが実際のところではないでしょうか。逆にそう簡単に残高が積みあがるものなら、そもそも子ども手当てという制度が必要とされていない、ということになりますからね(笑)。
もちろん住宅ローンの販売を狙うというのはありますが、さすがに子どもが2人目、3人目になると、家を購入する人は購入しているのではないですかね?そうなるとやはりすぐには収益化しない気がします。
やはりまずは、これをキッカケに口座を開設してもらって、子どもが独立して家計がラクになるのをじっくり待つという戦略でしょうか?それとも、全ての子育て世帯の生活が苦しいわけではないと思いますので、アッパークラスの子育て世帯を狙うという戦略でしょうか?それならそれでありだと思いますが・・・。
どんな狙いにせよ、結果的に子育て世帯を支援する金融サービスが出てくるのはいいことだと思います。ビジネスとして成果を上げるには遠回りかもしれませんが、ぜひ継続し、さらにサービスを拡充していってほしいものですね。
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