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定期預金関連ニュース

定期預金に関連する最新のニュースをコメント付きでご案内します。
2010/09/14 <朝日コム>

振興銀口座に3千万円「甘かった」 悔やむ大口預金者


 経営破綻(はたん)し、国内で初めてペイオフが発動された日本振興銀行が13日、一部の店舗で業務を再開し、払い戻し手続きに応じ始めた。保護対象額を超え、資産を失うおそれのある大口預金者は預金者全体の3%弱。高金利につられて3千万円を預け、解約し損なった東京都内の元経営者は、「判断が甘かった」と悔やむ。


 東京都千代田区の日本振興銀行本店前では13日朝、開店時刻の午前9時前から10人ほどの預金者が列をつくった。


 同中央区の元経営者の男性(73)は、案内された店内で行員から「解約ご希望のお客さまへ」と題した書類を受け取った。行員からは「1千万円と利息は保護される。どうしても今すぐに解約したい人だけ、解約の手続きをしてほしい」と頼まれた。定期預金の額は3千万円。残り2千万円はどうなるかわからない。


 嫌な予感はあった。7月、振興銀の木村剛前会長らが逮捕され、中央区の小伝馬町支店に解約を申し出た。だが、支店側から「我々も頑張っているので、満期まで待ってほしい」と説得され、12月までの継続を決めた。あの時解約していれば全額が戻ったはずだった。「判断が甘かった」と今も悔やまれる。


 以前は繊維の卸問屋を経営していたが、後継者がなく、10年ほど前に会社を閉めた。3人の娘は結婚して家を離れ、妻には5年前に先立たれた。いまは所有するビルの最上階に一人暮らし。貸事務所や駐車場、マンションからの賃料収入で生活には困らない。資産は土地と預金、株に分割して運用している。


 振興銀の高金利につられた。昔から付き合いのある複数のメガバンクに預金しているが、金利は低い。「ただ金を置いておくのはもったいない」と思い、2008年に3千万円を預けた。1年定期で金利は1.3%だった。「あまりに金利がよすぎて、変だなとは思った。最初はおっかなびっくりだった」


 破綻は10日朝、テレビのニュースで知った。「やっぱり、つぶれちゃったか」


 経営者の時も取引先の金融機関が破綻したことはあったが、そのときは預金全額と利息が手元に戻った。「銀行の責任で損をかぶるのは、これが初めてだ」と語る。


 ペイオフの限度を超える2千万円について、行員は「債務超過で支払うお金がない。お客様にご迷惑をかけて申し訳ありません」と繰り返すばかり。しかし、保護される1千万円分も中途解約すると利率が悪くなる。結局、解約は思いとどまった。


 「人の金なのに、あきれちゃってものが言えない」


 店から出てきた男性は、そうつぶやいた。


 1千万円を預けていた同豊島区の会社員男性(62)は、会社を抜け出して振興銀の本店に駆けつけた。中途解約すれば利率が下がるが、「破綻した銀行に預けていたくない。元本さえ手元に戻れば構わない」と解約手続きをした。


 1千万円は老後の蓄えにと考えていた。5日ほどで返金されるはずだ。「もう金利にはこだわらない。全額が手元に戻った時に初めて安心できるんじゃないか」

編集部からのコメント

衝撃のニュースですね。日本振興銀行が破綻しました。それだけでなく史上初のペイオフも実施されることになりました。個人的には後者の方が驚きです。

ペイオフとは銀行が破綻した場合に、元本の1,000万円とその利息しか保護されず、それ以上の預金は銀行を清算したときに残った金額の割合に応じて払い戻しを受けるという、銀行の破綻処理方法の1つですね。

何年も前からこの制度自体はあったわけですが、「抜かずの宝刀」として、あくまで預金者に銀行の信用力への注意を喚起するものでした。それがついに抜かれてしまったわけですね・・・。

1,000万円以上の大口預金者は全体の3%ということですが、「わずか3%」なのか「3%もいる」ということなのかはなかなか微妙ですね。個人的にはやはり「3%もいる」と感じてしまいますね。具体的な人数は3,423人で、一部カットとなる預金は110億円だそうです。1人平均320万円。1,320万円のうちの320万円と考えれば、他の悪徳商法と比べればまだマシと言えるかもしれませんが、とはいえこれはあくまで平均で、記事で紹介されているように3,000万円預けていた人もいたわけで、やはり影響は小さくないですよね。

また簡単に「自己責任」と言う評論家もいますが、上記記事のように解約を申し出たものの「我々も頑張っているので、満期まで待ってほしい」と頼まれて解約を断念したケースなどを考えれば、本当に自己責任と言っていいのかどうか、気持ち的には納得できない部分も残りますね。

恐らく今後、銀行が清算されて回収される金額は少なくとも110億円以上はあると思いますので、できればそういうカットされてしまった預金を優先して返済してほしいと思いますが、どうなるでしょうか?ただ銀行の清算には時間がかかりますし、日本振興銀行の場合、債権の二重譲渡問題など複雑な権利関係もからみますから、清算金額が確定するまで何年もかかると思います。少しでも早く弁済されることをお祈りしたいと思います。

さて、ついにペイオフが現実のものとなったわけですが、預金者として取るべき道はただ一つ。同じ金融機関に1,000万円以上預けないということに尽きますね。銀行の財務情報を見て信用力を判断するのは難しいですし、今回のように粉飾まがいの場合はお手上げです。また金利が高い銀行は危ないというのはいささか乱暴ですしね。

もしかすると「ウチに1,000万円なんてないし関係ない」と思われるかもしれませんが、日本の一世帯あたりの平均金融資産は1,000万円を超えていますからね。意外に、他人事でない人が多くいるような気がします。

また日本の場合、金融資産の過半は60歳以上のシニアが保有していますから、自分の家にはなくても親世帯には1,000万円超の預金があるかもしれません。仮にその預金が1つの銀行に集中していたらやはり問題ですね。親の判断能力がだんだん弱まってきている可能性もゼロではないと思いますので、懸念される場合はこれを機会に家族会議を開くのがいいですね。

1,000万円を超えた資金がある場合、原則的には預金を分散させるのが基本ですが、1,000万円をはるかに超えている場合は分散させるのも結構、面倒ですね。その場合には例えば国債を買ったり、あるいは国債などで運用されるMMFに預入するという手もあります。

今後、望む望まざるにかかわらず、預金者にも自己責任が強く問われることになります。親世帯も含めて、今一度、預金の預入状況を確認されてはいかがでしょうか。

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