28日の東京株式市場では、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による日本国債の格下げを受け、国債を大量保有する銀行など幅広い銘柄が売られ、日経平均株価(225種)の終値は前日比118円32銭安の1万360円34銭と反落した。東証1部の出来高は約21億600万株だった。
ただ、国債格下げによる株価への影響は限定的との見方が強く、「好調な企業業績への期待感から、株価は底堅く推移する」(大手証券)と見る向きが多い。
債券市場では、長期金利の代表的な指標となる新発10年物国債の流通利回りが一時、前日終値比0・04%低い年1・21%まで低下した。「格下げは以前から予想されており、驚きはない」(銀行系証券)と冷静に受け止められ、金融機関などが買い戻した。「当面は、年1・1〜1・3%の範囲で推移する」(大手証券)との見方が多い。
先週は国債の格下げが大きな話題となりました。どちらかと言うと金利の引き下げそのものよりも、菅総理の「疎いので」というガッカリ発言の方がニュースになった感はありますが・・・。
通常、格下げとなると信用力が低下するわけですから債券の値段は低下します。値段が低下しても利息は当初の約束どおり支払われるわけですから、利回りは逆に上昇することになります。つまり金利が上昇することになるわけですが、では翌日(28日)の市場はどうだったかと言いますと上記ニュースにある通り、株は下落したものの、長期金利もむしろ下落した、と言うことでほとんど混乱はなかったようですね。
また株は大幅に下落しましたが、これはどちらかと言うと国債の格下げよりもエジプトの騒乱が原因との解説が多いと思います。実際、日本国債の格下げの影響など全く関係のないアメリカ株式市場も大きく下落しましたからやはりエジプトが原因なのでしょうね。
そう考えると今回の格下げは株価にも金利にもほとんど影響しなかった、ということになりますね。
では最近の長期金利の動きを見てみると、こういうことになっております。
◆長期金利推移
秋口にガっと上昇しましたが、それ以降は安定的に推移しておりますね。上がらずとも下がらず、という感じです。
では我々の定期預金にもっと関係の深そうな1年ものの市場金利はと言うとこういう感じです。
◆市場金利1年もの推移
こちらは全然ダメですね。秋から年末にかけて大きく下がり、そのまま低迷しております。なかなか定期預金の金利が上がらないのもやむを得ないところ・・・なのかもしれません。
しかし、この長期金利と短期金利の対照的な動きは一体何なのでしょうね?短期金利は日銀のにらみが効く一方で、長期金利は市場動向に左右される、ということなのでしょうか?
あるいは日本の信用力は1年後は大丈夫だけれど、10年後(長期金利は10年もの金利です)は心配ということでしょうか?そんなアカデミックに金利が決まっているとは思えませんが・・・。以前は銀行が国債を売却しているから、という解説もありましたが、実際はどうなのでしょうね。誰か種明かしをしてほしい気がします。
さて、そんな短めの金利が低迷する中ですが、2月はまだ全ての銀行をチェックできているわけではありませんが、オリックス信託銀行が利上げしたようですね。
◆オリックス信託銀行「eダイレクト預金」(300万円以上の金利)
・1年 : 0.40%
・3年 : 0.40%
・5年 : 0.60%
1年もので言えば、上記の市場金利を上回るかなりの高金利と言えそうです。積極的ですね。人気が出そうです。
後ほどサイト上の金利も更新したいと思いますので、ぜひ他の銀行の金利もチェックしてみてください。
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