仙台銀行(仙台市)は、退職金向け定期預金の商品内容を変更し、300万円以上の預け入れで年利3%(税引き後2.4%)を適用する3カ月定期を発売する。これまでの預入期間は1年で、適用金利は店頭表示金利に0.2%(税引き後0.16%)を上乗せする内容だったが、預金シリーズの看板商品であることから金利を引き上げ、退職者の囲い込みを図る。取扱終了日は定めず、3月1日から実施する。
東日本大震災から早くも10日以上経っており、停電や電車の運休などの影響で開店休業状態だった首都圏の経済も、徐々に平常化しつつあるように感じます。今日から本格的に業務を再開する会社も少なくないかもしれません。
とは言いながらやはり、被災地はもとより、直接震災の影響を受けなかった地域でも完全に正常化するには相応の時間がかかると思います。特にお祝い事・お祭り事はそうでしょうね。定期預金のキャンペーンがそういったハレの催しに含まれるかどうかは分かりませんが、しばらくは自粛モードになるかもしれません。仮にそうだとしても致し方ないことだと思います。
しかしながら退職金や定期預金の満期金などは、震災にかかわらず、決められたとおりに決められた方法で入金されるわけで(どこかのメガバンクの場合は、もしかするとその入金すら遅延しているかもしれませんが)、その運用方法は粛々と判断していかないといけません。
より高い金利を求めるのは当然だとしても、こんな状況だからこそ、被災地やその周辺にお住まいの方々はなるべく地元の金融機関を利用してあげたいと思うかもしれませんね。
今回、岩手県と並び被害が大きかったのが宮城県ですが、宮城県といえば仙台、仙台といえば仙台銀行ということで、仙台銀行では退職金向け定期預金の商品を改訂し、3月1日から取扱を開始しているようです。詳しい内容は以下の通りです。
◆仙台銀行「伊達な預金シリーズ・ご退職金向け定期預金/政宗」
・預入期間 : 3ヶ月
・適用金利 : 年3%
・利用可能な人 : 申込時からさかのぼって1 年以内に退職し、退職金を受け取った個人顧客
・預入金額 : 300万円以上(退職金の受取額が上限)
今にして思えば牧歌的なネーミングだったと思われているかもしれませんが、金利は3%と魅力的な水準ですね。
ただし預入期間は3ヶ月ですので実際の金利は3%×3ヶ月/12ヶ月=0.75%ということになります。また仙台銀行の店頭表示金利は3ヶ月もので0.03%、1年ものでも0.03%ということですから、あくまで金利がいいのは当初3ヶ月だけ、という点は注意が必要です。
くわえて、この比較的高金利の預金を最初の3ヶ月だけ「つまみ食い」することが、仙台銀行の経営に資するかというとそうではないでしょうから、預金者としてはなかなか悩ましいところですね。
実際におすすめできるかどうかは別にして、最も銀行の経営に貢献しようと思えば、普通預金に資金を眠らせて、一切手をつけないことでしょうね・・・。
なお、この預金は取扱期限が未定とのことですので、実際に利用される方は事前に預入が可能かどうかご確認ください。今のところ利用可能なようです。
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