日経ウーマン5月号では、様々な1000万円の貯蓄ルートを取り上げました。そこでは、FP・家計再生コンサルタントの横山光昭さんが提唱する節約メソッドも紹介しています。また、横山さんのメソッドを実践できる家計簿も付録にしていますので、ぜひご活用ください。
横山光昭さんの節約メソッドは、支出を「消費」「浪費」「投資」に分けて振り返ること。浪費がどれだけあるかを認識して反省し、翌月は浪費を貯蓄に回す努力をしていきます。細かい費目に分類しないのが、このメソッドのポイント。たった3つの分類だけで、自分のお金の使い方の悪いところが見えてくる、魔法のメソッドなのです。これなら私にもできるかも…。
普段「貯金を殖やしたい」と思いながらも、なかなか実現できずにいる記者が、横山式メソッドで、ある1週間の家計を振り返ってみました。
月曜日●浪費のない素晴らしい日!?
月曜日は、昼も夜も外食でした。昼は、少し贅沢な1200円のランチ。厳しい目で見ると「浪費」かもしれませんが、週の始めで「これから頑張るぞ」という気持ちを込めて、「消費」に分類。
夕食は外食。帰りの遅い日はほぼ自動的に外食なので、「消費」に入れました。自分に甘いでしょうか…。
外食については、人やシチュエーションによって「消費」にも「浪費」にもなり得ます。例えば、自炊する余力があったのに、つい、外食にしてしまった場合は、「浪費」になるでしょう。
新聞代やCATVの月額料金などは、月々の固定費。「消費」に分類します。
栄養ドリンクは、「自分を元気づけるため」という言い訳で「投資」に分類。でも、冷静に考えると、栄養ドリンクに手を伸ばしたのは、週末の遊びすぎがたたってのこと。本当は「浪費」に入るのかも…。
火曜日&水曜日●気が緩んで浪費…
火曜日と水曜日の支出はこんな感じでした。浪費の欄に一つずつ項目が入っています…。
火曜日も水曜日も帰りが遅かったので、夕食は外食。いずれも「消費」へ分類。でも、水曜日の昼は、月曜日と火曜日のランチ代が高かったことが気になり、コンビニのパンにしました。
でも、「つい使ってしまった」という浪費が2項目。火曜日のタクシーは、待ち合わせの時間に間に合わず、つい乗ってしまいました。きちんと時間管理をしていれば、地下鉄で行けたので、これは迷わず「浪費」へ分類。
水曜日のスターバックスのコーヒーは、口さみしさか、つい、立ち寄って買ってしまいました。「貯まる体質」を目指しているのであれば、このコーヒー代は「浪費」と考えるようにならなければいけません。
木曜日&金曜日●自炊するも、コンビニで浪費…
木曜日はお財布をほとんど取り出さない日でした。会社帰りにコンビニに寄り、競合誌を購入。これは、仕事のためで、れっきとした「投資」へ。
この日の夕食は外食せずに自炊。冷蔵庫の残り野菜を活用してスープを作りました。自炊するときは、翌日にも食べられるメニューにすることが多いです。節約もできるし、翌日の炊事の手間も省けて、一石二鳥です!
ただ、木曜日はコンビニで無駄買いをしなかったのに、金曜日はお菓子とお酒に手が伸びてしまいました。
これは、「消費」「浪費」「投資」のどれに分類しようか、かなり迷いました。「1週間頑張った、自分へのご褒美!」と考えれば、「投資」かもしれません。「自炊した野菜スープと一緒に晩酌」とすれば「消費」になるでしょうか? でも、コンビニに寄らなければ買わなかった物なので、やっぱり「浪費」に分類しました。
ここまでくると、だいぶ、「消費」「浪費」「投資」の分類のコツがつかめてきました。月曜日はまだ自分に甘かったのは事実。でもそれ以降は、少し自分の心を鬼にして、「浪費」を見極めることができました。
土曜日&日曜日●週末が最も分類が難しい
週末は、様々な支出があるので、分類が難しかったです。スーパーの買い物は日々の食材のまとめ買いなので、「消費」へ。
語学レッスンは3時間の集中講座。これは「投資」と自信を持って言いたいところですが、実は、予習復習をしていないので、実になっているのかが微妙なところ。厳しい見方をすれば「浪費予備軍」かもしれません…。
日曜日のネイルサロン。これは賛否両論ありそうですが、ベーシックなコース分のみ「消費」へ、追加のデコレーション分を「浪費」に分けてみました。自分の気持ちを上げるものなので、これはなかなか削りたくないところ。ここを変えられるかどうかが、「貯まる体質」になれるかどうかの分かれ道かもしれません。
横山さんによると、このような支出を振り返る作業が重要とのこと。「支出を3つに分類して見直すと、浪費が減っていきます」とおっしゃっていました。
1週間を振り返る●ベストバランスは「70%・5%・25%」
1週間が終わったところで、「消費」「浪費」「投資」の合計額と、支出全体に対する割合を求めます。横山さんによると、理想のバランスは「消費70%・浪費5%・投資25%」。
計算して、割合を横棒グラフにしてみると一目瞭然。理想バランスにはほど遠い…。「浪費」の多い家計であることが、明白になってしまいました。しかも、月曜日の栄養ドリンクも、土曜日の語学レッスンも、考え方によっては「浪費予備軍」。「浪費」が増える傾向のある家計であることも分かりました。
週によって、この割合は増減します。住居費や光熱費、通信費などの固定費が発生する週は、おのずと「消費」が増えます。
このメソッドを4週間続けて再集計すると、家計の「消費」「浪費」「投資」の構造がもっと明らかになります。
…明らかにするのは怖い気もしますが、そこをきちんと把握していないと、「貯まる体質」には近づけないでしょう。
でも、このメソッドは思いのほか簡単。何しろ、細かい家計簿を記録するわけでなく、支出を「消費」「浪費」「投資」に分けるだけです。習慣にしようと思います。
節約・倹約の王道は何と言っても家計簿です。まずは現状認識をしっかりしないと浪費しているのかどうかも分かりませんし、何を節約できるかも分かりません。また、節約に限らず、ダイエットにせよ、貯金にせよ、日々数字を把握するだけで自然と、反省と改善への意欲が湧いてくるものです。
とは言いながら体重や貯金ならともかく、家計簿はなかなかハードルが高いのも事実です。支出は細かいものも多いですし、2、3日経つと何に使ったか判然としなくなります。またレシートをもらい忘れたり、くれなかったり、どこかに行ってしまったりすると、心が折れそうになるのではないでしょうか。
かくいう記者も家計簿をつけた経験があるかと言うとありません・・・。収入と毎月の貯金額の推移から、その月の支出をザックリ把握する、という程度でございました・・・。
というわけで家計簿の習慣についてはどこまで日々の負担を軽減できるかにかかっているわけですが、上記記事ではあまり細かい支出の明細にはとらわれず、むしろその必要性に応じ「消費」「浪費」「投資」の3つに分ける管理方法が紹介されております。
ただそうだとしても、それなりに支出金額は把握しないといけないわけで、記者のようなものぐささんにはちょっとハードルが高いかもしれません・・・。
それはさておき上記記事の筆者の方の1週間の「仕分け」を拝見させていただくと、「浪費」はこのようになっておりますね。
・タクシー 1,200円
・スタバ 700円
・スナック菓子 300円
・お酒 1,200円
・ネイル追加料金 3,000円
筆者の方も触れておりますが、ネイルサロン7,000円は消費で、ネイル追加料金3,000円は浪費と仕分けするのは意見が分かれるところかもしれません。
また栄養ドリンクが「投資」というのも違和感を感じますが、しかし大切なのはこうやって日々の出費を、「消費」「浪費」「投資」に仕分け、その支出が本当に必要なものなのか、もう一度冷静に振り返ること、なのかもしれません。
「これ、消費かな?浪費かな?」と考えることで、必要だったのかどうか、よく考えてみることができますね。
結果としては、1週間で「浪費」が上記の通り合計6,400円となったわけですが、見方を変えれば、どうせ浪費するなら、この6,400円で○○を買えばよかった、というような考え方もできるかもしれません。
毎週ネイルサロンに行くわけではないとは思いますが、1週間で6,400円ということは月で2万5,000円以上になります。2ヶ月で5万円以上ですね。これなら軽く海外にも行けるかもしれません。
この管理方法を提唱するFP氏いわく、理想のバランスは「消費70%・浪費5%・投資25%」ということであります。それが正しいのかどうか、適切なのかどうかは分かりませんが、毎日の支出が浪費なのかそうでないのかを振り返ることは効果がありそうですね!
ご興味のある方はぜひ試してみてください。
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