ないよりあった方がいいお金。
世の中にはお金が貯まるための習慣や仕組み作りについての本がたくさん出回っていますが、お金を貯める際には、「やるべきこと」だけでなく「やってはいけないこと」も頭に入れておいた方がいいでしょう。
今回は『学校も会社も教えてくれないお金のこと』(中村芳子/著、徳間書店/刊)より、貯蓄をしたいなら絶対にやってはいけないことを紹介します。
■副業、サイドビジネス
本業の合間に副業をして収入アップ、というのは貯蓄への近道のように思えますが、本業に専念して勉強を重ね、経験を積んでキャリアアップを目指す方が、長期的にはより多くのお金を稼ぐことができます。本業だけでは生活が厳しいのならともかく、貯蓄目当ての副業はあまりおすすめできません。
■複数のクレジットカードを持つ
「クレジットカードは一枚に!」とはよく言われますが、なぜクレジットカードを複数持つことが行けないのでしょうか。
その理由はお金の管理がしにくくなること。それぞれのカードで締切日と支払日がバラバラになり、どのカードでいくら使ったかわからなくなってしまいます。
キャッシングも同様です。複数のカードを使ってお金を借りてしまうと、どこでいくら借りたかが分かりにくくなってしまいます。しかもクレジットカードのキャッシングは年利18%前後と高金利。返済日に銀行の残高が足りなくなり、別のカードで新たにキャッシングをして対応する、ということになってしまうと、そのままズルズルと多重債務に陥ってしまう可能性があります。
■路上アンケートに答える
路上アンケートは曲者です。「アンケートにご協力ください」と声をかけて近づいては、立ち止まった人に対して言葉巧みに化粧品や英会話教材などを売りつけるというこの方法。
誰でも一度や二度は立ち止まって話を聞いてしまった経験があるのではないでしょうか。
セールスを断るのが苦手な人は、路上アンケートに協力を頼まれても立ち止まらないのが吉。きっぱりと断ったとしても、しつこい勧誘・セールスで思いのほか時間を取られてしまいますので“路上アンケートは貯蓄の敵”と心得えておいたほうがいいでしょう。
本書は若いうちから計画的かつ効率的に貯蓄をするためのノウハウを紹介しています。お金を貯める方法だけでなく、家賃が払えなくなった時の対処法や、生活費がなくなった時の対処法にも触れているので、まだ収入の多くない若いビジネスパーソンには得るものが大きいはずです。
貯金をするためのハウツーは世の中に多いですが、上記書評では、「貯金したいなら絶対してはいけないこと」が紹介されています。どういったことなのでしょう?興味が湧きますね。というわけで早速引用すると、紹介されているのは以下3点です。
・副業、サイドビジネス : 本業に専念して勉強を重ね、経験を積んでキャリアアップを目指す方が、長期的にはより多くのお金を稼ぐことができます。
・複数のクレジットカードを持つ : どのカードでいくら使ったかわからなくなってしまいます。
・路上アンケートに答える : 立ち止まった人に対して言葉巧みに化粧品や英会話教材などを売りつけられます。
繰り返しになりますが、これらは「してはいけないこと」ですので誤解のないようにしてください。
実際に本文を読んでいませんので何ともいえませんが、レベルや次元がバラバラでちょっと苦笑してしまいますね。
それはともかくとして、2つ目・3つ目の「してはいけないこと」に賛同する人は多いと思います。必要以上にクレジットカードを持つ必要はありませんし、路上アンケートに答える人も少ないと思います。
しかし記者もあの路上アンケートに答えたことは一度もありませんで、てっきり宗教系だったり自己啓発系かと思っていたのですが、化粧品や英会話教材なのですね。ナルホド。まぁ、国内でも海外でも、向こうから声を掛けてくる人は残念ですが、下心があると思った方が無難でしょう。
一方で1つ目の「してはいけないこと」である副業・サイドビジネスはどうでしょう?これは本当に「してはいけないこと」なのでしょうか?もちろん会社のルールとして、副業やサイドビジネスを認めているかどうか、というのは別次元の話としてはありますが、「貯金をしたい」という目的のためにはむしろプラスになるような気がしますがどうでしょう?
作者の方は上記の通り、「本業に専念して勉強を重ね、経験を積んでキャリアアップを目指す方が、長期的にはより多くのお金を稼ぐことができます。」と断言しておりますが本当にそうでしょうか?
ということで「副業・サイドビジネスは貯金にプラスである」という仮説に基づき、その理由を思いつくままに書いてみることにします。
・収入が増える : 副業をすることで収入が増えますので、これは純粋にプラスです。
・支出が減る : アフター5や週末のいい時間つぶしになりますので、今まで何となく飲んだり、買い物や娯楽に費やしていた余計な出費が減ります。
・スキルアップになる : 副業を始める場合、多くの人は自分の経験やスキルが生かせるものを選ぶと思われます。そうした副業を何とか軌道に乗せていくことで、更に経験やスキルが磨かれることになります。
・視野が広がる : 本業ではどうしても組織の1パーツになってしまいますから、視野が狭まってしまいます。しかし副業を持つことで、複数の視野・視点を持つことができ、本業ではなかなか得られないビジネスセンスを磨くことができます。
・経営を学べる : 副業の形態にもよりますが、仮に1人で何かビジネスを立ち上げるということになれば、経営者としての経験・能力を身につけることができ、マネジメント能力が大きく開花する可能性もあります。本業でこういった経験を積むには10年以上待つ必要があります。
・失敗できる : そして何より記者が大切だと思うのは、「副業は失敗できる」ということであります。失敗は成功の母であり、若い頃の苦労は買ってでもしないといけないわけですが、とは言え、本業でほいほい失敗していれば、出世もおぼつきません。存分に失敗し、ビジネススキルを飛躍させようと思えば副業に限りますね。もちろん本業がありますので、副業でいくら失敗しようとそのリスクが限定的なのも魅力です。
・将来起業するための練習ができる : 退職などをキッカケにいきなり起業する人がいますが、全くオススメできません。起業して成功する確率は業種や「成功」の定義によりますが、50%以下なのではないでしょうか。恐らく失敗する人は、運や人脈などが足りないのだと思いますが、それと同時に経験も足りないのだと思います。誰でも25mくらい泳げると思いますが、しかし全く経験も練習もなしにプールに飛び込んで25m泳げる人はいるでしょうか?もちろんいませんよね。何をするにも事前の練習と経験が必要で、起業の場合は、それが「副業」ということになるのではないでしょうか。
ということで、記者は副業やサイドビジネスをたしなむことは概ね短期的にも長期的にも貯金にプラスだと思います。
ただ一方で、夜の商売や過度な肉体労働など、明らかに本業に差し支えるような副業は論外だと思いますし、20後半から30前半の働き盛りの一時期、「毎日終電」のような形でドップリ仕事につかる経験もいいことだと思います。ずっとそれが続くようであればブラック企業になってしまいますが。
仮に副業を始めるとしても「本業あっての副業」という主従関係はしっかり認識した上で楽しみたいものです。
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