「円高デフレ経済が収束しない限り給料が上がることはまずないでしょう。耳の痛い話ですが、サラリーマンの年収はさらに減っていくと考えた方がいい」(紀平さん)。
この収入減の流れの中で、私たちはどう対応するべきか? 方法は2つ。1つは何らかの副収入を得ること。もう1つは節約して支出を減らしていくことだ。
「副業をやるには本業との兼ね合いや、会社にばれてしまった時のリスクがあります。『入る』を増やす前にまず家計を見直し、『出る』を減らす方が優先です」(紀平さん)。
1カ月ごとにレシートを保管、「必要なもの」と「ほしいもの」に分類
『出る』を減らすには、まず自分の支出のチェックが必要だ。もし、家計簿などを付けるのはおっくうだという人は、とにかく買い物のたびにレシートをもらう。それを1カ月ごと封筒やファイルなどに入れて保管しておき、月末にそれを見直すだけでいいと、紀平さんは言う。
「集まったレシートを眺めるだけでもずいぶん違います。自分はこんなところに出費しているのかと、その気づきが大切。とくに私が勧めるのは、「必要なもの」(ニーズ)と「ほしいもの」(ウォンツ)を明確に分けて考えることです」。
「必要なもの」とは最低限の食費や光熱費など生きていく上で欠かせないもの。「ほしいもの」とは嗜好品や趣味や遊びなど、それが無くても生活できるものだ。
家計の中でこの2つを明確にする。例えば同じ食費でも、米や醤油などは必需品なので「必要なもの」に、高級肉などは「ほしいもの」分類される。レシートを見ながら、これは「ほしいもの」だと判断できる項目にマーカーで色を塗っていく。
そうすると自分が「ほしいもの」と判断しているものがどういう商品なのか、また自分がそれに対してどれくらい出費しているかがわかるという。
平均的な家計は、「必要なもの」7割、「欲しいもの」3割
平均的な家計は大体「必要なもの」7割、「欲しいもの」3割という比率。この比率より「ほしいもの」が突出している場合は自分の買い物を見直した方がよい。さらに紀平さんは「ほしいもの」の支出を半分に減らすことを提唱する。
「『ほしいもの』の半分を減らすことは、おそらくそれほど苦にならずにできるはずです。家計の3割のうち半分を減らす。つまり家計を15%ダウンサイジングすることになります」。
これを平均年収の400万円の家計だとすると、年間60万円、月にして5万円の節約になる。昨今はやりの主婦の節約術と言うと、光熱費やら被服費やらマニアックに家計の全部を切り詰めるという印象もあるが、これなら自分の中の「ほしいもの」だけを削るので、抵抗なく取り組めるはずだ。
15%の家計ダウンサイジングのほかに、家計見直しのポイントを以下で紹介しよう。
家賃は交渉次第で安くできる可能性も
賃貸住宅などに住んでいる場合、家賃はすでに決まっていて交渉する余地がないと考える人が多い。しかし不動産業者から提示された家賃はあくまでも貸し手の希望額。住んでいる場所にもよるが、同じ地域の他の物件を調べ、値下がりしているようなら交渉の余地はある。毎月5,000円でも安くなれば年間6万円が浮くことに。
保険の見直しをする
保険は住宅に次いで大きな支出になるため、無駄な保険に入っていないかチェックすること。とくに生命保険の場合、万が一のときに最低限家族が必要な額を算出し、それを保障できるだけのもので十分なはず。妻の生活費と子供の養育費など、まずいくらかかるかを計算したうえで、それに見合った保険を探す。
新聞、雑誌はできる限り買わない
新聞や雑誌はついついキヨスクなどで買ってしまう。都内在住のSさんは、ある日家計を振り返ったところ、新聞・雑誌代だけで月に5,000円以上払っていることが判明。そこで新聞も雑誌も会社にあるものを読むようにした。さらに図書館などで雑誌や本をまとめて借りる。これで月5,000円を浮かせることができたという。
お茶は自分で作る
コンビニや自販機でジュースやお茶は買うものだと考えている人が多いが、これも1日2本買うと約300円。20日分で6,000円にもなる。お茶は水だしパックなどで自分で作り、保温のできる水筒に詰めて持って行く。これだと、1カ月に数100円で済む。
モノは売る前提で買う
自分の使ったものでも品質が良いものであったり、メンテがしっかりしているものであれば、ネットオークションなどで売れる時代。モノを買う前に、「いずれそれを売る」という前提で買う。当然よいものを選んで買うことになるし、箱や説明書などもきれいに取っておくとよい。
できる限り自炊をする
やはり外食はお金がかかる。独身の人でもできる限り自炊をする。食費を1日500円以下に押さえれば、1カ月約1万5,000円以下に。これが外食だと3万円は行くので、1万5,000円の削減が可能になる。また栄養のバランスなども考えるようになれば、健康面にもよい。
節約は普遍の問題のためか、専門家にはそれぞれオリジナルの「節約のワザ」をお持ちのようですが、上記で取り上げた「レシート節約術」もその1つですね。
コラム内で紹介されているFP氏は「家計簿などを付けるのはおっくうだという人は、とにかく買い物のたびにレシートをもらう。それを1カ月ごと封筒やファイルなどに入れて保管しておき、月末にそれを見直すだけでいい」と指摘されております。
ポイントとしてはそのレシートを以下2つに分類する、ということですね。
・必要なもの=最低限の食費や光熱費など生きていく上で欠かせないもの
・ほしいもの=嗜好品や趣味や遊びなど、それが無くても生活できるもの
そして、後者のほしいものについてはマーカーで色を塗っていく。それによって、自分にとって「ほしいもの」とは何で、どれくらい出費しているのか分かるようになる、ということであります。
FP氏によれば平均的な家計の場合、「必要なもの」が7割、「ほしいもの」が3割であり、節約のポイントは、この「ほしいもの」への出費を減らすわけですね。
FP氏曰く「ほしいものを半分を減らすことは、おそらくそれほど苦にならずにできるはずです。」とのことであります。
確かに、「ほしいもの」が半分に減るのであれば、平均的な家計の場合「ほしいもの」は3割なわけですから、支出が15%減る=節約できることになります。15%ということは、年収400万円の世帯の場合は、月にして5万円の節約になるということですね。
しかし。
「ほしいもの」への出費を半分に減らすってそんなに簡単なのですかね!?無駄な買い物も、得てしてストレス解消や気分転換が目的だったりしますからね。それなりに意味があることなのかもしれません。節約自体は良いことだと思いますが、本当に「それほど苦にならずにできる」のかどうかはやや疑問であります・・・。
とは言いながら、毎月の出費の割合として、「必要なもの」と「ほしいもの」の割合がどれくらいあるのか調べるのはいいことなのでしょうね。平均的には7:3ということですが、仮に6:4だったり、5:5だったりすると、その点はかなり改善の余地がある、と言えそうですね。
どうしても何か買いたくなれば100円ショップに行くとか、駄菓子屋に行くというの手かもしれません(笑)。さすがに最近は駄菓子家もないかもしれませんが。
それ以外の節約方法としては以下が挙げられております。
・家賃は交渉次第で安くできる可能性も
・保険の見直しをする
・新聞、雑誌はできる限り買わない
・お茶は自分で作る
・モノは売る前提で買う
・できる限り自炊をする
何か、手軽なものとそうでないものが、脈絡もなく無造作に並べられているような気もしなくはないですが、この中で少し切り口が新鮮なのが「モノは売る前提で買う」というものです。
確かにオークションや中古買取サービスの充実などにより、自分が使ったものでも売れる環境が整備されつつありますね。そう考えれば、売るときのことも考えて、商品選びをすることは確かに意味がありそうです。
たとえば同じ値段なら、後でより高く売れそうな商品を選んだり、逆に少々値段が高くても、売却するときの値段がより高いのであれば、そちらを選ぶ、ということもあり得ますね。
この「中古販売の可能性」については確かに頭の片隅で考慮した方が良さそうです。
さらにもう一歩踏み込んで、商品を最初から中古で買う、という戦術もありますね。そうすればもともと中古なわけですから、購入価格と売却価格との差も減るわけで、より合理的な方法と言えるのかもしれません。
一方で、これはどうかな?と思うのが「新聞、雑誌はできる限り買わない」というものですね。
さすがに自分への投資というか、最低限の経済的・社会的な知識を得るためにも新聞くらいは読んでおいた方がいいと思うのですがどうでしょう?新聞の売り上げも苦戦しているようではありますが。
もちろん記事で紹介されている例のように、新聞も雑誌も会社にある、ということであれば、それを利用しない手はありませんが。
ただ新聞にせよ、雑誌にせよ、「紙」で読む習慣は徐々に減ってくるのでしょうね。環境にも悪いですし、印刷している分、情報の新鮮さも、ネット配信に負けます。
徐々にこれらの「紙」媒体もネット配信に切り替わっていくのだと思いますが、そうすれば新聞社にとっても、雑誌社にとっても、印刷や物流の手間が劇的に省けるわけですので、ぜひ「ネット配信版」の値段を大きく引き下げて欲しいものですね。
今はそれほど変わらないですよね?
と、話がそれてきましたが、上記節約方法の中でも、コラムの主題は「レシート色分け方法」ですね。本当にあっさり15%支出を削減できるのかどうか記者には分かりませんが、少なくとも出費の内訳を正確に理解することは悪くないと思います。
ぜひ参考になさってください。
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