今回発行分の金利は固定3年が年0.18%(税引き前)、固定5年が年0.33%(同)で銀行の一般的な定期預金よりも高い。
最低購入金額は1万円で、利払い日は1月15日と7月15日の年2回。今回発行分の販売期間は12月5日から30日までだが、来年も販売を続ける。安住淳財務相は「私も100万円分購入する。(被災地のために)できるだけのことをしたい」と購入を呼びかけた。
復興債は総額11兆5500億円の発行が計画されている。大半は銀行や保険会社などの機関投資家が引き受けるが、財務省では1兆5000億円を目標に個人投資家に購入してもらう計画を立てている。仮に人気が集中しても、購入できなくなることはないと財務省は説明している。
当サイトでもそれなりにオススメしている、個人向け国債の「10年変動金利タイプ」。こちらは年4回発行されているわけですが、12月は発行月にあたります。
今回は従来からコンセプトを変更して、東日本大震災の復興費用を賄う「個人向け復興債」として募集するようです。
その趣旨は理解できますし、より幅広く国民の関心を高めるためにも有効だと思いますが、従来からの個人向け国債ユーザーからすると、少しややこしく感じますね。「復興債も良いけれど、普通の個人向け国債はないの?」と思う方も少なくないかもしれません。
記者も実はその1人でありますが、結論から言えば復興債=個人向け国債であって、「いつもの個人向け国債」というのが別にあるわけではありません。ご注意ください。
さてその個人向け国債の「10年変動金利タイプ」ですが、その名の通り、期間10年の変動金利の国債です。半年毎に金利が見直されるので、今後、金利が上昇してもそのメリットを享受できるというなかなかオイシイ商品です。
通常は半年毎に金利が見直されるということは、「6ヶ月もの定期」を自動継続しているイメージとなりますので、金利も「6ヶ月もの定期」と似たようなものになる、というのが金利の常識です。今の6ヶ月もの金利といえば・・・おそらく0.03%程度ではないかと思われます。
ところが・・・この変動10年タイプの金利計算方法が見直され、上記の通り、今回の「個人向け復興債」では0.72%ということになっています。0.72%となると、6ヶ月もの定期どころか、5年もの定期の金利をはるかに上回る高金利ですね。
変動金利でありながら、これだけの高金利がつくというのは、相当魅力的な商品性であるのは間違いありません。
ネックとなるのは10年という期間の長さですが、これも利便性が考慮されていて、1年経てばいつでも中途解約ができ、そのペナルティも2回分の利息=1年分の利息相当分のみですから、2年も運用すれば、十分元が取れます。
たとえば3年後に解約した場合、利率が3年間ずっと今の0.72%と仮定すると、ペナルティを払っても、トータルでは0.48%の高金利とのことです。これはなかなかですね。
仮に5年後に解約した場合であれば、ペナルティを考慮してもトータルでは約0.58%の利回りですね。ネット銀行の定期預金と比較しても相応の高金利です。
やはり、今の低金利の時代にオススメできる数少ない商品の1つだと思います。今回を逃せば次回は3月ですね。ぜひ検討されてはいかがでしょうか。
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