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［９月の定期預金金利予測］
利上げの可能性あり　市場金利の更なる上昇に期待

２０１２年９月の定期預金金利の動向と見通しについて、最新の金利情報から予測します。

2012/8/9

市場金利の最新推移

◆１年もの市場金利の推移

　

◆５年もの市場金利の推移

　

編集部からのコメント

８月はお盆休みや帰省、お墓参りなどでバタバタしたことに加え、今年はオリンピックまでありましたからね！なかなか落ち着かなかったという人も多かったのではないかと思います。

ただもう、さすがに８月も下旬に入り、メダリストの凱旋パレードも終わり、世の中も落ち着きを取り戻し始めているような気がします。

何かと先送り・後ろ倒しになりがちな定期預金管理ですが、そろそろお給料日が近い人も多いでしょうし、じっくり検討してみるにはいい頃合になってきたのではないでしょうか。

さて、そうした今月の喧騒をよそに、意外な動きを見せているのが金利の動向でして、端的に言えばじわじわ上昇し始めています。最もポピュラーな金利指標は長期金利＝１０年もの国債金利ですが、直近ではこのような動きになっています。

４月以降、急激に下がり、０．７％前半まで下がった金利がやや持ち直し、０．８％台まで上昇しています。０．１％近く上昇したことになりますね！

もちろん、１０年もの金利が１％を下回ったことというのは過去を振り返っても数えるほどしかなく、そういう意味では多少上昇したとしてもまだまだ「空前の低金利」である点は変わりませんが、今までのようにただただ金利が下がっていく状態が変わってきたのは大きな変化ですね。

ではなぜ金利が上昇したのでしょうか？

色々な見方があると思いますが、日本だけでなくアメリカやドイツ、中国など、世界の金利が同じ様なタイミングで上昇を始めたことを考えると、国内の要因ではなく、世界経済が要因であることは間違いなさそうです。

要するに・・・世界経済の先行きに対して悲観的な見方が後退し、世界の株価が上昇し、世界の金利も上昇し始めた、ということですかね。景気がよくなれば株価と金利は上昇し、景気が悪くなれば株価と金利は下落するのが常です。

２００８年のリーマンショックからそろそろ丸４年ですし、ヨーロッパの債務問題もクローズアップされてから１年半以上経ちます。そろそろ、景気回復に向かってもバチはあたらなさそうですが・・・どうなのでしょうね？

そんなわけでこうした金利上昇が着実に進むようであれば９月の定期預金の金利が多少上昇する可能性はありそうです。

目安とすれば上記グラフの通り市場金利を参考にすると最高値は

・１年もの金利　：　０．３２％
・５年もの金利　：　０．３９％

程度が目処となります。

うーん、現状の定期預金金利の最高値が同じような値ですので、定期預金の金利が上昇するにはまだちょっと力不足ですかね？

全体の預金金利が底上げされるためには、やはりもう後０．０３～０．０６％程度、市場金利が上昇する必要がありそうです。９月までまだ時間はありますからね。もう一段、金利が上昇することを期待したいと思います。

ちなみに当サイトでご紹介している日本の主要な銀行の預金金利のレンジを再掲しておくとこのようになっています。

・普通預金（含む１週間定期）：　０．０２％～０．２５％

・１年もの定期預金：　０．０１％～０．３０％
・３年もの定期預金：　０．０１％～０．３５％
・５年もの定期預金：　０．０４％～０．４０％

・３年もの仕組み預金：　０．２％→０．４％
・６年もの仕組み預金：　０．４％→０．６％
・１０年もの仕組み預金：　０．７％→１．０％

＞＞＞詳しくはこちら　定期預金金利比較（ＴＯＰページ）

そうですね、やはり今の市場金利では、１年もの～５年もの定期預金の金利が全体的に上昇する可能性は低そうです。

利上げの可能性があるとすれば期間が長めの仕組み預金でしょうか？

記者の読みが当るかどうかはまったく分かりませんが、カギを握るのは、金利が回復し始めたように見える市場金利の動向ですね。引き続きその動きに注目したいと思います。