編集部からのコメント

ボーナスシーズには何度も取り上げてきた個人向け社債ですが、ここのところ、やや下火になってきた印象があります。夏のボーナスもはるか昔のこととなり、定期預金や定期預金キャンペーンにとっては閑散期と言える時期ですが、個人向け社債も同じ様に閑散期に入ったのですかね？

確かにお給料という観点では平常月に戻っているわけですが、とは言いつつ、定期預金の満期なども毎月一定量あるわけですし、退職や退職金の受け取りも毎月相応にあるわけですから、やはりある程度はこうした運用商品も継続的に募集して欲しいと思うのですが、どうでしょう？

さてそんな落ち着いた感のある個人向け社債ですが、今月はマネックス証券がクレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの円建て社債を募集していますね。

本題に入る前に念のためご説明しておくと、社債とは、満期になれば元本と、あらかじめ決まっている利率に基づき利息が支払われる、定期預金によく似た商品です。

ただ定期預金と決定的に違う点が２つあり、１つ目はその社債の発行企業が破綻してしまうと元本が大きく毀損してしまう可能性が高いということですね。預金保険のような元本保証を補完する仕組みがない点には注意が必要です。

２つ目は途中で換金したければ、市場で売却するしかありませんが、買い手がつかなければ当然換金できませんし、仮に買い叩かれてしまうとこれまた元本割れしてしまうリスクが出てきます。

定期預金と似て非なる商品である、という理解が必要ですね。そうしたリスクの代わりに、金利が相応に高いのが特徴ですが、２０１２年１０月２日から販売開始となった、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの円建て社債は以下のような条件となっています。

◆マネックス証券／クレディ・アグリコル銀行円建て社債

・正式名称　：　クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンク　2016年10月26日満期 円建社債
・発行体　：　クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンク
・格付け　：　A2（Moody's）、A（S&P）
・利率　：　税引前 年 1.05％
・発行日　：　2012年10月25日
・利払日　：　年2回（4月26日、10月26日）
・償還日　：　2016年10月26日
・申込単位　：　額面100,000円単位
・申込期間　：　2012年10月2日(火)　〜　2012年10月25日(木) 14：00

前回の発行時より期間が短くなった分、金利も下がってしまいましたが、それでも期間４年で利率が１．０５％ということですから、今の日本の定期預金金利では考えられない高金利ですね！

ちなみにこの社債はわざわざ正式名称にも書かれているように「円建て」です。円建てということは、元本も利息も円で戻ってくる、ということで為替リスクは全くありません。

クレディ・アグリコル銀行は日本ではなじみのない銀行ですが、ヨーロッパ最大の金融機関の１つで、フランスのメガバンクです。格付けは上記の通りＡということで、世界のメガバンクだけあって相対的に高いですね。それなりに安心して投資できる先だとは思います。

また年２回、利払いがある点もちょっぴりうれしい点と言えるかもしれません。１００万円預けると年１．０５％の半分ですので、税引き後４，１８４円が半年毎に振り込まれることになります。ちょっとしたお小遣いになりそうですね。

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ここで 市場の５年もの金利をチェックするとこうなっています。



９月の追加金融緩和以降、着実に下がっておりますね。足元では０．３３％台という状況です。この状況が続けば定期預金の５年もの金利も更に低下するかもしれませんね。

こうした足元の金利を確認するにつけ、やはり上記、クレディ・アグリコル銀行円建て社債の金利は相応に魅力的と言えそうです。