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貯金・定期預金コラム:
預金封鎖、定期預金凍結が近々起こる!?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2013/4/11 <NetIB−NEWS

副島隆彦氏が「4月1日から預金封鎖=金融統制体制」に入ったと喝破




※抜粋

編集部からのコメント

賢明な読者の方々の中で、上記記事を真に受ける方はおられないかと思いますが、結論から言えば預金封鎖も定期預金の引き出し凍結も起こりませんのでご安心ください。

さて副島隆彦氏。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰とのことですが、新聞広告などではたびたびその新作本の紹介を目にします。彼の「予言」が本当に当たっているのかどうか、今までの著作からぜひ検証してみたい気もしますが、その手法・論法は呆れるのを通り越して、少し敬服すら感じます。

自分の社会的信用を犠牲にしてまでビジネスチャンスへと生かすそのハングリー精神は見習いたい気もしますね。あくまで見習いたいのはそのハングリー精神だけですけれど。

そんな氏が、日本で「4月1日から預金封鎖=金融統制体制に入った」と主張する根拠を記事から拾うと、

・ヨーロッパ、アメリカ、日本で銀行預金がおろしにくくなる事態が起き始めた
・3月31日にNHKが報じた「銀行窓口で新たな確認手続き導入」というニュースが、その始まり

とのことです。残念ながらエイプリルフールというオチではないようですね。

一応、そのNHKニュースでどういうことが報道されていたかと言うと「銀行取り引きが犯罪に利用されるのを防ぐため、4月から銀行窓口で10万円を超える現金の振り込みなどを行う際には新たに本人の職業や取り引きの目的を確認する手続きが導入されることになりました」という内容です。

なぜこれが「銀行預金がおろしにくくなる事態」と考えるのか不思議に思う人の方が多いでしょうね。

またそもそも、4月になって10万円を超える振込みをしたけれど、特に本人確認は求められなかった、という人も多いと思います。

と言うのもあくまでこれは「現金の振込」だ、ということですね。窓口に現金を持ってきて10万円以上の送金を依頼した時に本人確認が厳格になる、という話であって、通常は普通預金内にある資金を振り込むでしょうから、そうした場合には特に影響はありません。実際、記者もこの制度変更を全く知りませんでした。

加えて、「現金で振り込む」ということは、現金を誰かの預金口座に入金することなので、むしろ「銀行預金に預ける」行為なわけです。その本人確認を厳しくする=制限するということは、「銀行預金がおろしにくくなる事態」ではなく、その逆の「銀行預金に預けにくくする事態」ということですね、あえて言えば。

そんなわけでこれを持って預金封鎖の始まりと考えるのは全くもって論理が矛盾しています。

一方で。

氏の論理とは全くの別のところで、日本の預金封鎖にリアリティを感じさせる事柄があったことも事実ですね。それが何かといえば「キプロス問題」です。

キプロスとは地中海に浮かぶ小国ですが、地理的にも経済的にもギリシャと近しいことから、ギリシャ危機の影響を深刻に受けて、財政が危機的な状況にあります。

そこでEUに救済を求めているわけですが、その代償として出てきたのが、キプロス国内の預金の一律カットです。当初は元本の1割が召し上げられる、という内容でしたが、さすがにそれは影響が大きいということで、10万ユーロ=約1,000万円以下の預金は守りつつ、それ以上の大口預金については大幅カットということで落ち着いたようです。

一説によれば大口預金は約6割カットされるケースもあるとか。その多くはアンダーグラウンドなお金が資金源だったとも言われていますが、誠にお気の毒さま、ご愁傷さまな事態です。

と、ここまでは一連のヨーロッパの債務危機の中で起きている波乱の1つで、対岸の火事なわけですが、しかし翻って日本の財政状況を見てみると全く笑えません。

国の借金は1,000兆円を超えたのでしたっけ?仮に人口を1億2,000万人とすると1人あたり830万円の借金ですね。4人家族なら3,320万円、6人家族なら4,980万円の借金ですね。どうやって返済するんでしたっけ・・・。

仮に日本が財政破綻するような状況になればこうした預金カットも可能性としては十分ありえます。

ただし、さすがに一律カット案についてはEUも反省しているようで、EU首脳も最近、「10万ユーロ以下の預金は常に保護される」と明言していますね。

これが国際的にもスタンダードになってくるのであれば、日本で仮にそうした事態となっても同じ措置となる可能性があり、気にしないといけないのは「1,000万円超の預金」と言えるかもしれませんね。

とは言いながらペイオフ解禁を受けて、そもそもすでに1,000万円超の預金については銀行の破綻リスクを考慮した上で運用されているわけで、それと大きくは変わらないとも考えられそうです。参考になさってください。

ではこうした危機的な日本の財政状況を受けて、日本の破綻リスクはどこまで高まっているのでしょうか?

それを端的に示すのが日本国債の金利ですね。ヨーロッパ債務危機の象徴となったのが上記の通りギリシャ危機ですが、ではギリシャの場合、国債の金利がいくらまで上昇したかと言うと約35%まで上昇しました。

一方、日本の国債の金利=長期金利がいくらかと言うと・・・直近で0.6%ですね。先日は「異次元の金融緩和」を受けて0.3%台まで低下しました。これはもちろん、世界で他に例がない「異次元の低金利」です。

つまり、たしかに日本の財政状況は危機的な状態ですが、一方で破綻リスクは金利の上では全く表面化していません。むしろ、長期金利=貨幣の信用度と捉えるなら、日本円は今、世界で最も安全な通貨ともいえるのですね。

これは国債の保有者のほとんどが国内の投資家であることや、そもそも日本の危機的な財政状況というのは、「国としての稼ぎが悪い」わけではなく、低すぎる税金と多すぎる財政支出にあるわけで、そのバランスを変えれば、あっと言う間に健全な国家に生まれ変わります。

それが難しいのですけれど・・・。

そんなわけで、日本の財政状況が危機的な状況にあるのは間違いないけれど、今すぐキプロスのような預金封鎖や定期預金の凍結が起こるわけではない、ということですね。世の「煽り」に踊らされないようにご注意ください。

とは言いつつ、運よく、1,000万円超の預金をお持ちの方は、預金封鎖の可能性の有無に関わらず、最低限のリスク管理をすべきなのはもう「大人のエチケット」に近いですね。ご留意ください。

預金封鎖や定期預金の凍結といったキーワードにドキっとされた方は参考になさってください。

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