日銀の大胆な金融緩和策発表後、なぜか上昇した長期金利=10年もの国債金利ですが、そうした金利上昇が定期預金金利に波及することはほとんどないまま、徐々に下落傾向が鮮明になってきていますね。
一旦は0.9%を超えるレベルまで上昇したわけですが、足元では0.7%を切る水準まで低下してきました。
金融緩和が実施されれば金利が低下するのはセオリーどおりではありますが、一旦は上昇しただけに、残念ですね・・・。順調に景気が回復し、金融緩和策が終了し、金利が健康的に上昇することを期待したいと思います。
さてそうした、なかなか金利がスッキリ上昇しない金利環境で、一定の人気を集めているのが「仕組み預金」です。
仕組み預金とは中途解約できない、満期を預金者が選べない=銀行の判断で満期が延長される、と言った制約がある代わりに金利が高い預金ですね。
高金利の定期預金が見当たらない今だからこそ、こうしたユニークな定期預金が注目を集めていると言えるかもしれませんが、そうした流れに乗って楽天銀行がこの春から新たに販売を開始した仕組み預金が「楽天エクステ預金(フラット)」です。詳しい商品性は以下の通りです。
◆楽天銀行/満期特約定期預金「楽天エクステ預金(フラット)」
・預入期間 : 1年〜10年(銀行が延長特約を行使した場合、預入期間が最長で10年まで延長)
・金利 : 0.85%
・預入金額 : 10万円以上10万円単位
・中途解約 : 中途解約不可
・預金保険 : 預金保険対象。ただし利息は、通常の円定期預金金利までが預金保険の対象となり、それを超える部分は預金保険の対象外。
まず金利ですが0.85%ということでなかなかの高金利ですね!預け入れ期間は1年から10年の間のどこかで銀行が終了を判断する、ということになりますが、どちらに転んでもかなりの高金利です。
また仕組み預金は、金利が上昇しない場合は総じて延長されずに満期を迎えることが多いですが、もし仮に1年で満期を迎えれば1年/0.85%という高金利での運用ができたことになります。
ただし、もちろんこれはあくまでそうなった場合の結果論ではあり、預け入れ期間はあくまで最長10年で、満期を自分で選べず、途中で解約できないことから、ご利用になる場合も必ず「10年間使わない資金」で運用ください。
ちなみに仕組み預金については昨年秋に「利息は預金保険の対象外」という方針が金融庁から打ち出されたわけですが、この「楽天エクステ預金(フラット)」は上記の通り、
・通常の定期預金金利分 : 預金保険の対象
・通常の定期預金金利を超過する部分 : 預金保険の対象外
ということで、よりマイルドな形で運用されているということですね。最近では銀行が破綻することもなくなりましたので、預金保険について真剣に心配される方は減っているかもしれませんが、預金者のリスクはほとんどなくなっているわけですから、歓迎してよいですね。
ご興味がある方は検討なさってください。
さて円仕組み預金の代表的な商品といえば、東京スター銀行の「右肩上がり円定期」ですが、2013年9月現在の金利条件は以下のようになっています。
◆東京スター銀行/右肩上がり円定期
・最長6年タイプ : 当初2年間0.45% → 次の2年間0.55% → 最後の2年間0.65%
・最長10年タイプ : 当初3年間0.90% → 次の3年間1.00% → 最後の4年間1.10%
最長10年タイプを利用した場合最大1.10%、10年間の平均金利は「1.01%」ということで、いずれも「1%越え金利」ですね!
単純比較はできないものの、「楽天エクステ預金(フラット)」より高金利といえそうです。
通常の定期預金金利に満足できない方はこうした商品も比較なさってください。
ちなみに上記の通り、長期金利が徐々に低下傾向にあるということは、こうした期間が長い定期預金の金利は真っ先に影響を受けることになります。
つまり、今後の金利改訂のタイミングで利下げとなる可能性が徐々に高まっている、ということですね。
期間が長いだけに焦って預け入れるのは禁物ですが、ご検討の方は金利が下がる前でのご利用をお考えになられてはいかがでしょうか。
参考になさってください。
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