編集部からのコメント

１２月となり、各銀行が「書き入れ時」とばかりに積極的な定期預金金利、定期預金キャンペーンを実施しています。市場金利は低迷したままではありますが、こうした有利な商品が提供され、選択肢が増えるのは預金ユーザーとしては大変ありがたいことです。

逆に言えば、こうした「書き入れ時」が終了すれば、定期預金金利はまた元の全く魅力がない水準に戻ってしまうわけで、有利な金利が出ている間にがっちり利用していきたいものです。

そうした魅力的な定期預金が出揃った１２月ですが、それに加えて、毎年３月・６月・９月・１２月の４回発行される個人向け国債の変動金利タイプ「変動１０」もようやく募集開始となりました。

今月は曜日の関係かもしれませんが、通常より遅れてのスタートですね。具体的な募集条件は、同時に発売されている「固定３」、「固定５」も含めると以下の通りです。

◆個人向け国債

　固定３年　　：　０．０８％
　固定５年　　：　０．１５％
　変動１０年　：　０．４３％

個人向け国債を取り上げるのは今年の３月以来ですが、その時と比較すると、どの期間もわずかに上昇しています。ボーナス時期でもありますし、それなりに人気が出るのでしょうね。

ただ残念ながら、固定３年・固定５年はあまり魅力のない金利水準です。こうした金利は市場金利から機械的に決められていますので、足元の市場金利の水準を考えるとこうなってしまう、ということなのでしょう。

したがって、これらの中で唯一魅力的なのは変動１０年＝「変動１０」ということですね。

この商品はその名の通り、期間１０年の変動金利の国債です。半年毎に金利が見直されるので、今後、金利が上昇してもそのメリットを享受できるというなかなかオイシイ商品性を持っています。特に今のような金利上昇期待が高まっている状況では、預金ユーザーのニーズにも合致していそうです。

ちなみに、通常、半年毎に金利が見直されるということは、「６ヶ月もの定期」を自動継続しているイメージとなりますので、金利も「６ヶ月もの定期」と似たようなものになる、というのが金利の常識です。今の６ヶ月ものの定期預金金利といえば・・・０．０２５％程度ですね。

ところが、この変動１０年タイプは、上記の通り０．４３％ということですから、１７倍を超えるわけですね。６ヶ月もの定期どころか、通常の５年もの定期の金利をもはるかに上回る高金利です。変動金利でありながら、これだけの高金利がつくというのは、相当魅力的な商品性であるのは間違いありません。

実際、民間ではこのような商品性の預金は提供されていません。商品性が良すぎるからですね。

ネックとなるのは１０年という期間の長さですが、これも利便性が考慮されていて、１年経てばいつでも中途解約ができ、そのペナルティも２回分の利息＝１年分の利息相当分のみですから、２年も運用すれば、十分元が取れます。

たとえば３年後に解約した場合、利率が３年間ずっと今の０．４３％と仮定すると、ペナルティを払っても、トータルでは約０．２９％の高金利ということになります。なかなかですね。

仮に５年後に解約した場合であれば、ペナルティを考慮してもトータルでは約０．３４％の利回りですね。ネット銀行の定期預金と比較しても相応の高金利です。

あくまで金利が変動しない前提とはなりますが、同じ個人向け国債である固定５年＝０．１５％よりもはるかに有利である点もポイントですね。

個人向け国債は１万円から購入できますので記者も愛用しておりまして、今回も「変動１０」を多少買い増す予定です。

ちなみに冒頭、この「変動１０」は「毎年３月・６月・９月・１２月の４回発行される」と述べましたが、実は今回から「毎月発行」に切り替わります。つまりこれからはいつでも利用できるということですね！

毎月、積み立て預金代わりに利用することも可能となります。利便性が高まるわけですから、次回以降、さらに人気が高まるかもしれませんね。少なくとも記者は毎月、この「変動１０」を多少購入していこうかと思っているところです。

最後に、マネックス証券では上記の通り個人向け国債キャンペーンを実施しておりまして、以下のようなプレゼントが提供されます。

・５０万円以上購入　：　１，０００円プレゼント
・１００万円以上購入　：　２，０００円プレゼント
・３００万円以上購入　：　６，０００円プレゼント

要は５０万円ごとに１，０００円がプレゼントされるということですね！こうした「お楽しみ」も比較・検討されてはいかがでしょうか。

＞＞＞マネックス証券／個人向け国債ページへ
＞＞＞楽天証券／個人向け国債ページへ

ここで 市場の１０年もの金利をチェックするとこうなっています。



意外に足元では少し反発の兆しがありますね。０．６５％前後まで上昇しています。

仮にこのまま金利が上昇するとなると、変動金利である「変動１０」の金利も上昇していくことになりますので、すでに「変動１０」をお持ちの方にも、これから「変動１０」を利用しようと思っている方にも、ありがたい動きと言えます。

しかし、足元に強力な金利上昇要因があるわけではない、という点を勘案すれば金利上昇が長続きするかどうかは不透明ですが、期待だけはしておきたいと思います。

参考になさってください。