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貯金・定期預金コラム:
インフレ時には定期預金はやめた方がよい!?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2014/8/28 <日本経済新聞

「預金はインフレに弱い」と思い込むのは早計




※抜粋

編集部からのコメント

「インフレに強いのは株や不動産などのモノへの投資」であるというのはよく耳にする話です。インフレとはモノの価格が上がっていく状況ですのでまさにその通りなのですが、逆に言えばお金の価値が下がっていく状況でもありますので、「インフレに弱いのはお金=現金」であるというのも事実ですね。

まさにタンス預金などのように現金のままだと、インフレへの防御力はゼロということになります。

そうしたわけでインフレへの期待が大いに高まった2013年前半などは「これからインフレとなるのでぜひ投資を!」といったセールストークが繰り広げられたのではないかと思いますが、現状ではそのインフレはどうなっているのでしょうか?

まず経年のインフレ率(消費者物価指数)の変化はこのようになっています。

・2011年 : −0.3%
・2012年 :  0.0%
・2013年 :  0.4%

確かにプラスに変化していますが、そのプラス幅はごくわずかですね。加えて、変動の激しい食料品や、為替相場等の影響を強く受けるエネルギー価格を除いた指数はこのようになっています。

・2011年 : −1.0%
・2012年 : −0.6%
・2013年 : −0.2%

実は2013年の通年でもマイナスなのですね。つまりデフレが続いているということになります。昨今のインフレは主に円安によるエネルギー価格の上昇によってもたらされているわけです。

そして為替相場がこのままいつまでも円安に向かっていくことは歴史的にも、金利的にもありえませんので、今のインフレ傾向がずっと続くと考えることはやや疑問に思います。

このインフレ率が足元ではどうなっているかと言うと、2014年8月現在、このようになっています。

・総合 : 3.6%
・食料、エネルギー除く : 2.3%

おぉ、一気に2%〜3%上昇している!とリフレ派の方々なら喜びそうな状況ですが、これにはもちろん(?)裏がありまして、この消費者物価指数には消費税が加味されているのですね。確かに消費税も実質的には物価の一部と考えてもおかしくありませんが、ただこのインフレかデフレか微妙な時期にいきなり増税効果が加わってしまうのは誤解を招きそうですね。

「アベノミクスでインフレが進んでいる!」と誤解されている方も多いのではないでしょうか?増税もアベノミクスの一部とするなら意味合いとしては間違っていないのかもしれませんが・・・。

それはともかくとして増税効果は105のものが108になったわけですから、約2.9%。それを差っぴけば実質的に足元の物価上昇はこのようになっています。

・総合 : 0.7%
・食料、エネルギー除く : −0.6%

つまりはやはり、インフレがどんどん進んでいる状況ではない、ということですね。円高に振れれば一気にデフレに逆戻りしそうです。少なくとも、日銀がターゲットとしている「2%のインフレ率達成」というのは、増税効果を除けばかなり難しい状況が続いているということになります。

と言うことで、現段階ではインフレの勢いは弱く、現金か投資かであまり頭を悩ませる必要はなさそうですね。仮にインフレ率が0.7%だとしても単純計算で言えば「現金の目減り」は10年で7%程度に留まるわけで、大きく毀損するわけではありません。

一方、株式に投資をしたとしても、7%程度の損失はすぐに発生します。足元15,500円の日経平均株価が7%下落したら14,415円となるわけですが、これくらいの変動なら株価のバイオリズムの中で容易に起こります。1週間後にここまで下落していたとしてもちっとも驚きません。

そのように考えると、今がインフレによってこれまでの貯蓄行動・投資行動を変える必要がある状況かと言われればまったくそうした状況ではない、ということですね。

焦る必要も、前もって準備しておく必要も一切ありません。

逆に言えば増税や円安といった「一時的な要因」を除いたインフレ率が2%や3%になってくるといよいよインフレの影響を真面目に考えた方が良さそうですが、少子高齢化が進む日本でそのようなインフレ経済が来るのかどうかというのは極めて疑問ではあります。

今のような世界経済の回復局面も永遠には続きませんしね。

と、かなり前置きが長くなってしまいましたが、上記コラムではそもそも、本当に「預金はインフレに弱いのか?」という本質的な疑問を投げかけています。興味深いですね!

その根拠としては、日本における1951年から2011年までのインフレと定期預金のパフォーマンスの比較ですね。このようになっているようです。

・インフレ : 1951年100 → 2011年653
・定期預金 : 1951年100円 → 2011年1,105円

つまり物価は約7倍になっている一方で、定期預金は約11倍になっているのですね!

もちろん株価はもっと上昇しているでしょうから、「インフレ時には株や不動産への投資が有利」という考え方が覆されたわけではありませんが、しかし「インフレになったら定期預金がどんどん目減りしていくので損をする」という思い込みは誤りということですね。

その理由としては結局のところ、インフレになれば金利が上昇するので、インフレによる目減り圧力を相殺してくれるから、ということなのでしょう。

もちろんデフレとなればお金の価値が上昇する上に利息までつくのですから定期預金は最強です。ある意味、「定期預金はインフレにもデフレにも強い」わけで、われわれが思っている以上に「賢い資産運用」なのかもしれませんね。

ちなみに誤解のないように付け加えておきますが、あくまでこれは「定期預金」の話であって、「現金、タンス預金」の話ではありません。現金やタンス預金であれば永遠に利息がつきませんので、金利上昇の恩恵を受けることはできません。

その点では「現金はインフレに弱い」のは間違いありません。インフレに抵抗力があるのはあくまで「定期預金」である、という点をお含みおきください。

参考になさってください。


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