昨年4月に「異次元緩和」が発表されたのち、市場金利は乱高下を繰り返しながらも全体的には大きく低下してきました。それにつれて預金金利も低下傾向にあり、預金者からすれば気分が晴れない状態が続いています。
ただ一方で足元の長期金利をチェックすると9月頭から回復傾向が現れてきており、0.5%台後半まで回復してきました。グラフをチェックするとこうなります。
今後、このまま上昇していくのか、あるいは再度低下に転ずるのかは分かりませんが、いずれにしても長めの定期預金に預け入れてしまうよりは、しばらく様子を見ようとする方が増えてくる状況なのではないかと思います。
とは言え普通預金に預けても天文学的な金利の低さなわけで、全くその気になりません。そうした方にオススメなのが個人向け国債の「変動10」です。
つまりは「今は低金利でどうしようもないけれど、将来的には金利は上昇するかもしれない」と期待されている方や、「さすがにこんな低金利では金利を固定したくない」という方向けということですね。
「変動10」はその名の通り、期間10年の変動金利の国債です。半年毎に金利が見直されるので、今後、金利が上昇してもそのメリットを享受できるというなかなかオイシイ商品性を持っています。繰り返しになりますが、今のような足元の金利が低い一方で金利上昇期待がそれなりにある状況では、多くの預金ユーザーのニーズにも合致していそうです。
加えてこの 「変動10」は今まで3月・6月・9月・12月の年4回発行されてきたわけですが、ようやく毎月募集に切り替わったのですね!今まで3ヶ月に1回という発行タイミングにイラっとされていた方もこれからは大丈夫ですね。
個人向け国債は1万円から購入できるので、毎月、積み立て代わりに購入するといった利用方法も可能となっています。
さらに「変動10」の金利は一般的な定期預金よりはるかに高いので、今の時期のようなボーナスシーズンが終わり、魅力的なキャンペーンが少なくなる中でも変わらず高金利で利用できる安定感・安心感がありますね。
さてその個人向け国債の、今月の具体的な募集条件は以下の通りです。
◆個人向け国債
固定3年 : 0.06%
固定5年 : 0.12%
変動10年 : 0.34%
先月と比較すると今月は「固定5」が少し金利アップしていますね。
とは言いつつ、これらの中では繰り返しになりますが「変動10」が魅力的なわけですが、定期預金の通常金利と比較すると、通常半年毎に金利が見直されるということは「6ヶ月もの定期」を自動継続しているイメージとなりますので、金利も「6ヶ月もの定期」と似たようなものになる、というのが金利の常識です。
今の6ヶ月ものの定期預金金利といえば・・・0.025%程度ですね。
ところが、この変動10年タイプは、上記の通り0.34%ということですから、14倍近いわけですね。6ヶ月もの定期どころか、通常の5年もの定期の金利をもはるかに上回る金利です。変動金利でありながら、これだけの金利がつくというのは、相当魅力的な商品性であるのは間違いありません。
実際、民間ではこのような商品性の預金は提供されていません。商品性が良すぎるからですね。
ネックとなるのは10年という期間の長さですが、これも利便性が考慮されていて、1年経てばいつでも中途解約ができ、そのペナルティも2回分の利息=1年分の利息相当分のみですから、2年も運用すれば、十分元が取れます。
たとえば3年後に解約した場合、利率が3年間ずっと今の0.34%と仮定すると、ペナルティを払っても、トータルでは約0.23%の金利ということになります。なかなかですね。
仮に5年後に解約した場合であれば、ペナルティを考慮してもトータルでは約0.27%の利回りですね。ネット銀行の定期預金と比較しても遜色ない金利水準です。
あくまで金利が変動しない前提とはなりますが、同じ個人向け国債である上記固定3年=0.06%、固定5年=0.12%よりもはるかに有利である点もポイントですね。
なお、個人向け国債はあらかたの証券会社で購入できますが、マネックス証券で新規に口座を開設すれば、最大で24,000円相当のプレゼントが提供されるキャンペーンが実施中です。
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いずれも満額のプレゼント金額を手に入れるのは難しいとは思いますが、少しでももらえれば利息の足しと捉えることもできますね。どうせ個人向け国債を購入するのであれば、こうした有利なキャンペーンを利用してみてはいかがでしょうか。
上記の通り長期金利には上昇の兆しが出てきており、個人向け国債の金利がいよいよ本格的に上昇することを期待したいと思います。
もちろん「変動10」に投資しておけばそうした金利上昇メリットも享受できるわけですが。
参考になれば幸いです。
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