金融緩和の浸透により金利が全般的に大きく低下する中で、普通預金や期間の短い定期預金の人気が高まっていますが、とは言いつつここまで金利の低下が長期化すると「もう待ちきれないので、金利を固定してもいいので、もっといい金利で運用したい」というニーズも高まっているのではないかと思います。
実際のところ本格的に今のような低金利が始まったのは90年代半ばですのでかれこれ20年近く低金利が続いていたことになります。この間に普通預金でつないでいた人と、長めの定期預金で運用していた人を比べれば、後者の方々の方がはるかによい利回りを実現できたのは間違いありません。
おりしも日限で追加金融緩和が実施され、金利上昇がますます遠のいています。「しばらく金利上昇はない」と判断される方は間違いなく増えているでしょうね。そうした金利観をお持ちの方々に参考にしていただきたいのが仕組み預金です。
仕組み預金とは中途解約できない、満期を預金者が選べない=銀行の判断で満期が延長される、と言った制約がある代わりに金利が高い預金ですね。
仕組み預金としてはパイオニアのSBI新生銀行の「パワーステップアップ預金」もまた、そんな仕組み預金の1つです。気になる金利水準は以下の通りです。
◆SBI新生銀行/パワーステップアップ預金2
・金利 : 当初3年間0.4% → 以後、銀行の判断で継続するたびに金利がアップ → 10年目1.0%
・預入金額 : 30万円以上
商品内容としては最短3年、最長10年で、満期となるかどうかは銀行が判断するわけですが、期間3年で0.4%であったり、10年目には1.0%まで金利が上昇する点は悪くありませんね。
さらにこれを「期間10年の定期預金」と捉えると、平均金利は「0.65%」となり・・・現状では結構な高金利と言えますね!
もちろん満期が延長されなくても上記のとおり「3年0.4%」といった利回りになるわけですから、延長されても延長されなくても有利と言える金利設定は精神衛生的にも良さそうです。
ちなみにこの「パワーステップアップ預金」を利用すると自動的に新生ゴールド会員となり、他行宛ての振込手数料が月5回無料になるなどの優遇が受けられます。
仮に他行宛ての振込み手数料が一般的に315円とすると、月5回、年60回の優遇ですから、年間18,900円相当のメリットとなります。「パワーステップアップ預金」の元本が30万円なら、税引き前で「7.88%」の金利相当ということですね。
毎月5回、きっちり他行宛て送金するかどうかは別にして、こういった付帯サービスのメリットも勘案すれば、また違った魅力が感じられるかもしれませんね。
さて同じく人気の円仕組み預金といえば、東京スター銀行の「右肩上がり円定期」が挙げられますが、金利条件は以下のようになっています。
◆東京スター銀行/右肩上がり円定期
・最長6年タイプ : 当初2年間0.35% → 次の2年間0.45% → 最後の2年間0.55%
・最長10年タイプ : 当初3年間0.6% → 次の3年間0.8% → 最後の4年間1.0%
こちらは最長10年タイプを利用した場合、10年間の平均金利は「0.82%」ということで、単純比較はできないもののかなりの高金利といえそうです。
ここで 市場の1年もの金利をチェックするとこうなっています。
順調(?)に低下し今や0.15%台ですね。こうした金利環境が続くかぎり、1年もの定期預金の金利は「高くても0.15%+α」ということになります。
とすると、このように金利が低下すればするほど、上記の円仕組み預金の人気も相対的に高まってくるのでしょうね。参考になさってください。
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