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貯金・定期預金コラム:
みんなで大家さんの債務不履行=デフォルト率は70%?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2015/5/14 <共生バンク株式会社

みんなで大家さん販売事業




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

ただ検索エンジン上で今も配信されているアヤシイ広告は大体チェックし終えた感がありますので、今回はこれまで取り上げたそうした商品がその後どうなっているのかチェックしてみたいと思います。

そうしたわけで今回は良い意味でも悪い意味でも有名な「みんなで大家さん」ですね。こちらについては以前も何度か取り上げています。

[貯金・定期預金コラム]行政処分!「みんなで大家さん」のその後は?
[貯金・定期預金コラム]想定利回り7.0%!みんなで大家さん19号は魅力的?

読み返してみると・・・手前味噌ですがそれなりにきちんともろもろの情報をカバーされているような気がします。そうしたわけで今回はそうしたアカデミックな分析ではなく、ネット上で散らばる同社を取り巻く状況に関する情報を収集してみたいと思います。

まず、 この「みんなで大家さん」事業の実質的な元締めである共生バンク社のページをチェックしてみるとこのようになっています。

・3つの商品(1〜3号)は無事に償還いたしました。

これは言い換えれば、4号以降の商品は償還されていないということになります。2015年5月現在、償還日が到来しているのは以下ファンドですね(満期順)。

・みんなで大家さん9号  2014/09
・みんなで大家さん8号  2014/09
・みんなで大家さん12号 2014/06
・みんなで大家さん7号  2014/05
・みんなで大家さん6号  2014/03
・みんなで大家さん5号  2013/08
・みんなで大家さん4号  2013/05
・みんなで大家さん3号  2011/09
・みんなで大家さん2号  2010/03
・みんなで大家さん1号  2010/08

全部で10ファンドですので、少なくとも償還が明記されているファンドは3つのみとすると、そこから推定される債務不履行率=デフォルト率は7ファンド/10ファンド=70%ということになります。

もちろんこれは「ページを更新していないだけ」と説明されるのかもしれませんが、それ以外のページはすべて最新のものに更新されておりまして(最終更新日は2015年4月30日とのことです)、やはりこの部分だけあえて更新していないとすれば更新できない理由があるということだと思います。

要するに償還が進んでいないということですね。そうしたわけでネット上の情報から償還状況をチェックするとこうなっているようです。

・みんなで大家さん9号  2014/09 : 不明
・みんなで大家さん8号  2014/09 : 償還遅延
・みんなで大家さん12号 2014/06 : 不明
・みんなで大家さん7号  2014/05 : 償還遅延
・みんなで大家さん6号  2014/03 : 不明
・みんなで大家さん5号  2013/08 : 不明
・みんなで大家さん4号  2013/05 : 償還遅延
・みんなで大家さん3号  2011/09 : 償還?
・みんなで大家さん2号  2010/03 : 償還?
・みんなで大家さん1号  2010/08 : 償還?

少なくとも4号・7号・8号の償還が遅延しているのは間違いないようで、そこからデフォルト率を推定すると3ファンド/10ファンド=30%ということになります。

単純に言えば投資利回りはこのデフォルト率を上回らないと平均的にはリターンがマイナスになってしまうことになりますが、足元の利回りはおおむね7%程度ということで・・・要するにこの商品は「絶対もうかる」どころか統計的には「絶対損をする」、投資してはいけない商品ということですね。もちろん投資前にこのデフォルト率が開示されていたわけではありませんが。

ちなみにもしかするとこのネット上の情報は虚偽であり、すべて償還されている可能性もゼロではありませんが、そもそもそうした償還情報を開示していないわけで、これは100%、この共生バンクグループの問題です。

・・・と言うより同社自身が1〜3号しか償還されていないことを認めているわけですから、やはり4号以降の償還は滞っている可能性が極めて高いですね。

で、ネット上で盛んに公開されているのが7号の償還遅延に関する同社の報告です。まず一番最初の文書はこういうことですね。

−−−

平成26年7月28日
都市綜建インベストファンド株式会社
代表取締役 襠P

7号償還金支払遅延のお知らせ

平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
「みんなでおおやさん7号」商品につき、長らくのご愛顧に心より感謝申し上げます。

さて、同商品における満期が平成26年5月31日に到来し、同年7月31日が償還期日となっておりますが償還金支払いについて1か月から3か月の見通しで遅延が生じる状況となりました為、ご通知申しあげます。皆様にはご心配とご迷惑をお掛けし、誠に申し訳なく心よりお詫び申し上げます。

この度の経緯と致しましては、「みんなで大家さん4号」商品並びに「みんなで大家さん7号」商品が、同時期に満期・償還を迎える事となり、当初予算を大きく上回る償還希望をお受けいたしました事に加え、昨年より尽力しております資金調達について、7月末までの資金確保に遅れが生じている状況になった事により、遅延せざるを得ない事態となりました。

当社は、昨年の行政処分以降、事業の通常運営に向け早期回復を図る為、様々な資金調達に向けた活動を行い、グループ会社を含め懸命なる努力を継続して参りました。国内における資金調達はもちろんのこと、海外では中国・香港など複数件の投資先と密な商談を煮詰め
る活動を並行して行って参りました。

そのような中現在、香港の上場企業である1社が今月18日〜21日の日程で来日し、詳細な商談を積み重ねた結果、当社の株式に●●億円の現金出資を行う事で合意し、21日付けを以って「基本合意契約書」を作成するに至りました。「基本合意書」では、●●億円の出資は分割で支払われ、第一回目は本年8月25日、 残額は本年11月中旬頃までに2分割で入金される予定の内容になっております。

本件契約相手である上場企業側では、帰国後7月29日に「基本合意契約書」を議案とした董事会(役員会)が開かれ、正式に承認を得る予定となっており、承認を受け董事会主席を含む役員及び実務スタッフ6名がデューデリジェンス(審査)業務を実施すべく、8月初旬の再来日に向けてビザ申請の手続きを準備しているとの報告を受け、当社への出資に向けての手続きが進められております。

契約の相手先が上場会社である為、詳細は報告出来かねますが、本件における資金確保を以って、皆様の償還に対し、早期解決を図る考えでございます。

−−−

そもそも、このような投資は1つの物件に限定してなされるものであり、運営会社の財務状況とは切り離されていないといけません。それが分別管理であり、投資家保護の基本ですね。

とするとファンドが償還されるかどうかというのは対象物件が売れるかどうか、そしてその売値が当初購入額を上回るかどうかで決まるわけですが、このお詫び文書ではそれが同社の資金調達問題にすり替わっています。

つまり同社自身が資金流用を認めていることになるわけで、法的には即アウトになるはずです。なぜ監督官庁は放置しているのでしょうか・・・。

で、その後も当然償還されていないわけで、10ヶ月後の今年5月の文面はこのようになっているようです。

−−−

都市綜建インベストファンド株式会社
代表取締役 蜷」

7号償還金支払遅延分のお支払に関してのご報告

拝啓 春たけなわの今日この頃、ますますの御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。日頃は大変お世話になっており、ご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、7号償還金の支払い遅延についてご迷惑とご心配をお掛けしております事を心からお詫び申し上げます。これまでご報告申し上げました通り、引き続き速やかにお支払ができる様に取り組んでおりますので、今しばらくのご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。
この報告の機会が、少しでもご心配を和らげて頂く情報共有の機会となれば幸いにと存じ、先回に引き続きお支払の件につきまして、以下の通りご報告を申し上げます。

1. 当社グループを取り巻く経済環境

日銀の黒田総裁のプライベートな周辺情報によると、黒田総裁は日経平均株価3万円越えを意識しているとのことで、異次元の金融緩和による株式と不動産市場に与える好影響は引 き続き継続されてゆくものと考えられます。特にオリンピックに向けて外資系(欧米のみならずアジア)の投資意欲が旺盛な状況で、中国系外資40社超が御殿場のホテルを取り合うな どの市場の中で、この好況を逃さずビジネスに繋げる展開を行っており、当社グループを取り巻く環境は極めて良い経済環境にあります。

2.当社グループの経営状況

既に報告して参りました様に、当社グループにおいては信用の回復と「みんなで大家さん事業」の飛躍的な拡大を図るべく、以下の三点を急務で推進しており、現在、全ての面で順調に推移しております。

 ・50億円規模の増資の達成
 ・新規対象不動産物件の購入
 ・国家戦略特区を活用した成田プロジェクトの開発

また、早期お支払に向けた取り組みと致しましては、引き続き「50億円規模の増資の実現により資金を確保してお支払を実行する」「保有する不動産を売却してお支払を実行す る」の二つを最重点に取り組んでおり、その成果が目前に迫っている状況となっております。

3.共生バンク鰍フ増資による中国系金融グループの出資金の状況

当該金融グループとは既に50億円の出資契約を締結しており、予定通り4月12日に中国上海において実務ミーティングを行い、その後、4月25日、28日、29日と中国深センにおいてミーティングを重ねました。その結果、中国から日本への送金手続きに想定外の時間が掛かっており、金融グループ側より、履行期限を4月30日から5月22日への延長の申し出を受けました。原則、当方は期限の延長を了承せず、再契約の方向で引き続き協議を重ねており、現在、最終協議を行っております。つきましては、当該資金をもって皆様へのお支払を予定しておりましたが、5月以降にずれ込むことが濃厚となりましたので、先ずは心からのお詫びを申し上げますと共に、引き続きご理解とご協力を賜ります様、あらためてお願い申し上げます。

4.その他の出資者の状況

上述の中国系金融グループとは別に、共生バンク(株)の増資を引き受ける投資家と4月29日に合意したことを報告致します。当該投資家のK氏は、中国企業のオーナーであり、既に日 本に金融会社を保有し、300億円規模のファンドを組成・運営している人物です。今回の出資は個人の資金を行う方針で、当方とK氏側の日本人弁護士との間で速やかに契約書の作成を 行い、5月中旬に契約を締結し、同時に出資を実行することで調整しております。また、当社に50億円規模の直接投資を検討して頂いている中国企業が6社あり、同時並行で商談と手続きを進めております。

5.グループ保有不動産売却による資金確保の状況

現在、当社グループ保有の一部不動産の売却活動を行っております。物件ごとに随時契約で売却を進めていく方針であり、これらが完了するまでには半年ほど要する見込みです。

以上の通り、お支払が遅れますことを心からお詫び申し上げますと共に、引き続き懸命に努力し、解決に向けて邁進して参りますので、ご高配を賜ります様、何卒よろしくお願い申し 上げます。
尚、7号償還金のお支払が遅延している状況において、ご迷惑をお掛け致しました期間については、引き続き利益分配金相当額を日割計算し、お支払させて頂く所存でございます。
今後も進捗状況のご報告やお支払の時期の目途等について、状況が煮詰まり次第速やかにご報告させて頂きますが、次回の活動状況については5月22日にご報告させて頂きます。

−−−


やはりおかしなことになっていますね。繰り返しになりますが、ファンドの償還は投資対象の不動産の売却によって行われるのが筋です。逆に言えば、仮に不動産の売却が芳しくなくてもその損失は投資家が負うべきものであり、ファンドの売り手である都市綜建インベストファンド株式会社やその親会社である共生バンク社が負担する必要はないのです。

いやそもそもそうした損失補てんはしてはいけないのではなかったでしたっけ?

ではなぜそのようなクリンチを続けているかと言うと、仮に元本割れを起こしたということが確定してしまうと、この「みんなで大家さん」ビジネスが完全に瓦解してしまうからですね。

ただそのような損失発生の事実を隠しながら昨年の12月にも新しいファンドを組成して資金を集めており、その運営状況は極めて悪質である可能性が高いですね。

繰り返しになりますが監督官庁はぜひ厳重に取り締まっていただきたいと思います。

しかし毎回思いますが、こうした私募ファンドに対する規制って甘すぎませんか!?

上記の通り償還状況が開示されていないというのは論外だと思いますし、ほとんどのケースで運営者の財務状況が開示されていません。だとすると投資家としてはどうやってその投資の正否を判断すればいいのでしょうか?

もちろんそういうものには投資しないというのが鉄則ではあるのですが、記者も含め素人からすると、良いことしか知らされなければ「他の部分も良いのかな?」と思いがちですね。疑うのには相応の知識と経験が必要です。

悪質な投資詐欺がこれ以上広がらないためにも、規制すべきところは規制すべきだと思います。消費者保護に熱心な政府ですから、投資家保護にも相応の熱意を振り向けてほしいものです。

なおネットの書き込みを見てみると、「ブログに書いたら同社から訴えるぞというメールが来た」というものがありました。今のところ当サイトに全く届いていないところを見ると・・・当サイトはそうした影響力は全くないということですね(笑)。その点は少し残念な気がします。

参考になさってください。


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