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貯金・定期預金コラム:
せんだみつお推奨のGST投資利回り11%は魅力的?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2015/5/28 <GST投資

GST投資




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回も同じようにネット上で怪しい広告を探していたところ・・・見つけたのが株式会社G.S.Tが提供する「GST投資」です。

トップページには上記の通り

・ローリスクミドルリターン
・超低リスク運用ファンド
・年間利回り11%

といった魅力的な言葉が並んでいますが、実際のところはどうなのでしょうか?

まずいつものようにチェックポイントをご案内するとこういうことですね。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性が高い。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性が高い。

3.運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性が高い。

では早速見ていきましょう。

まず冒頭ご案内したように「ローリスク・ミドルリターン」と謳っている時点で「アウト」と言っても差し支えありません。チェックポイント1でご案内したようにリスクとリターンは必ず連動しています。その点では「ローリスク・ミドルリターン」というのは理論的にも現実的にもあり得ません。

それでも「ローリスク・ミドルリターン」を標榜するということは投資に関して無知か、騙そうとしているかのどちらかです。どちらにしても大事な資産を託す相手としては失格ですね。

そんなわけですでに結論は出ていますが、それだけだと面白くありませんのでもう少し同社ホームページを読み進めたいと思います。運用実績が安定している理由についてこう説明されています。

「私たちの運用は、全世界から信用に値する機関投資家のもと、投資で一番大事なリスク分散をきちんと実施しており約1500種類の運用を24時間監視のもとで管理しています。このことで、一部は損失になった場合でも、他で利益を出すことが可能になり、リーマンショックのような大きな経済危機の際でも、安定した利益を確保することが出来たのです。」

具体的な話がないので説得力・信憑性ともに乏しいですが、仮に1,500種類の運用に分散しているのであれば、その運用結果は限りなくマーケット平均に近づくはずです。とするとリーマンショックのようにあらゆる資産が値下がりした場合には当然、大きな損失が出たはずです。

逆に値下がりした時に儲けが出るようなショート=先物中心の取引をしていたのであれば別ですが、仮にそうならリーマンショック後の株価上昇局面で損失が出ているはずですね。そんなわけで、「リーマンショックのような大きな経済危機の際でも、安定した利益を確保することが出来た」理由について一切納得のいく説明がなされていません。

そもそも設立が2014年4月の会社ですからね(苦笑)。少なくともリーマンショック発生時にはこの会社は存在していません。

また利回り11%についてこのように述べています。

「海外では、年間20%以上の利回りはざらです。想定年利11%というのは、手堅い運用であると言えるかもしれません。正直、私どもは迷惑しています。報道される一部の評判によって業界全体が悪いことをしているかのように思われることを。」

いえ、海外でも持続的に年間20%以上の利回りというのは難しいです。ワンタイムならあり得ますが。そもそも世界の経済成長が3%前後の時代ですからね。それを大きく上回る成長をずっと続けるというのは常識的に不可能です。

もちろん表面的に高い利回りがある場合もありますが、その場合は

・そもそもインフレによって貨幣価値が著しく下がっている(見た目ほどは儲からない)
・同じくらいのリスクが裏にある

といった場合がほとんどです。いずれにしてもリスクとリターンが連動しているというのは世界の常識です。特に金利が異常に低い日本で11%という利回りを計上するのはほぼ不可能です。

もし「円建て」でそうした利回りを標榜する運用があるとすれば、10%程度の損失リスクがあるか、そもそも詐欺かのどちらかですね。投資対象とはなりえません。損失リスクが十分に開示されているのであれば別ですが、このGST投資のようにそれもないとすればやはり信用はできませんね。

そもそもホームページ上のこのグラフからしてアウトです。



「先進国投資平均利回り」が14%なんて聞いたこともありません。そもそも何に投資しているのかも明示されていません。唯一確かなのはデタラメであるということですね。

またGST投資の利回りが年率11%とのことですが、繰り返しになりますが、この会社の設立は2014年4月ですからね。つまり1年を通しての実績がない中での年率表示は極めてミスリーディングです。あくまで「同社が夢想する利回り」にしかすぎません。

などと引っかかりながらも読み進めていくと以下のような下りに出くわしました。

「外国為替証拠金取引(FX)を中心に据えた運用を行っております。」

何とこの投資はFX投資なのですね!最初に言ってくれよという感じですが、これで「11%の利回り」がまず不可能であることが判明したと言えそうです。

為替相場というのは株式投資などと違い、完全なゼロサムゲームです。誰かがトクをすれば誰かが損をするわけですね。実際のところ株式で伝説的なトレーダーはいても、FXで伝説的なトレーダーはいません。ゼロサムゲームにおいては時間的にもゼロサムで、ある時儲けても、ある時損をして結局ゼロに戻る性格を持っています。

2005年前後のFXブームの時に多くのFX長者が生まれましたが、恐らくその後の超円高局面で全滅し、「10年間勝ち続けているFXトレーダー」など見たことがありません。株式の場合は、今も10年前も有名な株式トレーダーは少なからずいますからね。FXとは対照的です。

しかもそのFXで1,500種類も運用手法を分散してしまうと、間違いなくマーケット平均の結果しか出ないはずです。

「いや違う!」というなら、ぜひその具体的な成績を提示してほしいものですね。仮に成績を提示されたとしてもそれが正しいのかどうかはわかりませんが・・・。

そんなわけで全く説得力がなくなったこの投資ですが、さきほどのチェックポイントに戻ると運用リスク以外にもこういった点があります。

・もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性が高い。

・運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性が高い。


どちらも納得いく説明を見つけることができませんが、投資対象がFXというならなおさら怪しくなってきます。

と言うのもご存じの通りFXはレバレッジが効きますので、もし100戦100勝の投資手法があるなら多額の自己資金などいらないのですね。

特に法人であれば20倍どころか100倍・200倍といったレバレッジも可能ですのですぐに手元資金を増やせるはずです。同社の資本金は1億円のようですので、これを元手にすれば100億円・200億円といった取引ができるわけですね。わざわざ11%という高いコストを払ってまでちびちび個人資金を集める必要など全くありません。

これまでさまざまなアヤシイ投資商品を見てきましたが、明確な悪意があるかどうかは別にして、「期待されたリターンが得られない度」「元本が返ってこない度」という点では最もリスクの高い商品と言えるかもしれません。要するにハイリスク商品であるということですね。

とすると何を根拠に冒頭でご案内したように「ローリスク・ミドルリターン」「超低リスク運用ファンド」なんて言っちゃったのですかね?監督官庁はぜひしっかり指導してほしいものです。

最後に、自称「超一流コメディアン」氏ですが、全く笑えないビジネスの片棒を担いでいるのは間違いありませんね。どういう事情かは分かりませんが、自重することを強くお勧めしたいと思います・・・。

参考になさってください。


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