3月も半ばを過ぎました。体感としてはまだまだ寒いですが、しかし鼻水と目のかゆみに春の到来を感じます。
春と言えば好きな季節の代表格ですが、花粉症が国民病になるにつれ、徐々にその人気を失っていくのでしょうか。
同じように人気を失いかねないのが金利が低迷する定期預金ですが、いつものように、来月=4月の定期預金金利を占う上で重要な、最も代表的な金利指標である長期金利の動向をチェックしてみるとこうなっています。
2016年1月末のマイナス金利政策発表により長期金利は劇的に低下したわけですが、昨年7月末にポンっと上昇していることが分かります。
これは日銀から発表された追加金融緩和の内容が期待外れだったからですね。その次の会合で予定されていた「金融緩和の総括」に対する懸念もあったのかもしれません。
さらに11月以降、再び上昇しています。これはアメリカの大統領選挙でトランプ氏が勝利したことから、「景気回復期待」と「財政悪化懸念」の両面でアメリカの金利が大きく上昇し、その影響を受けたものと思われます。
加えて12月にはアメリカの中央銀行であるFRBが1年ぶりとなる「利上げ」を実施しましたので、さらなる利上げ期待が高まっているのですね。今月の利上げも確実です。日本の金利にも相応に上昇圧力となっているはずです。
とすると日本の長期金利も再上昇が期待されるところですが、ただ2016年9月に発表された日銀の「新たな金融緩和の枠組み」では長期金利の誘導目標は「0%」となっており、残念ながらその水準を超えて大きく上昇することはありません。
仮に大きく上昇すれば、その分だけ国債価格が低くなるということですから、日銀が市場の国債をどんどん購入することで国債価格を0%近辺に維持することはそれほど難しいことではないと考えられるからですね。実際、長期金利が一時0.15%まで上昇した2月3日には指値オペが実施され、長期金利が即座に0.09%台まで低下しました。
先月のこの時期の長期金利は「0.085%」で、本日の長期金利は「0.090%」ということですからやや上昇しているわけですが、それでも絶対水準としては日銀が目指す「0%」近辺の水準にとどまっております。
金利上昇を期待する預金者からすれば不満が募る状況ですが、やはり本格的に金利が上昇するためには「金融緩和の縮小・解除」が必須です。そのためにはインフレが求められるわけで、各企業においてはぜひボーナスのみならず賃上げ=ベースアップに努めていただきたいものです。
インフレ達成には賃上げが不可欠のようですからね。
ここでより定期預金金利と関係の深い上記1年もの市場金利、5年もの市場金利をチェックしてみると、どちらもプラス水準に回復しており、具体的には1年もの市場金利がプラス0.04%前後、5年もの市場金利がプラス0.11%前後となっています。
中でも5年もの市場金利についてはかなり上昇してきましたね!さらなる金利上昇はそう簡単ではないのは長期金利と同じですが、だからこそそろそろ預金金利も反応してほしいものですね。
そうしたわけで来月=4月の定期預金金利予測ですが、長期金利も、1年もの・5年もの市場金利もさらなる金利上昇は難しい点に加え、冬の定期預金キャンペーンも終了したことから、今月同様「全体的に据え置き」と結論づけたいと思います。
ちなみに毎回ご案内しているように、定期預金の金利が市場金利を上回らないとするなら、上記の通り、1年もの=プラス0.04%、5年もの=プラス0.11%というのが定期預金金利の「上限」ということですね。
プラス水準に回復したとは言え、低金利を実感する水準です・・・。
なお長期的に考えれば、日本もアメリカと同じように金融緩和の縮小と共に本格的に金利が上昇する可能性があります。
ではそうした金利上昇のタイミングがいつかと言うと・・・これまで目途は2017年4月とご案内してきました。というのも消費税再増税のタイミングがそこであり、この時まで増税を援護射撃するために異次元の金融緩和が継続される可能性が高いと考えたからです。いよいよ来月に迫ったわけですが・・・。
ご存じのようにこの増税は2019年10月まで2年半延期されました。ということは金融緩和もそこまで続くと考えた方が自然ですね。
さらに増税後の落ち込みをカバーするため金融緩和がさらに拡大されるのであれば、その2年後の2021年10月くらいまで継続となっても驚きません。
だとするとあと4年くらいは定期預金金利の「本格的」な上昇はなさそうということになります。
そうした現状を十分考慮した上で、来月=4月の預金運用をご検討いただければと思います。
ではここで、足元の定期預金金利や預金キャンペーンの動向を振り返ってみたいと思います。
まず目を引くのがSBI新生銀行で、わずか2週間で満期がくる「2週間満期預金」が人気です。金利は0.05%です。
新規客向けに「スタートアップ円定期預金」も提供されており、3ヶ月0.50%の特別金利が利用できます。思い切った高金利ですね。
ちなみにSBI新生銀行といえば毎回ご案内しているように他行宛ての振り込み手数料が月1回〜10回無料のほか、ローソン、ファミリーマート、セブンイレブンなどのコンビニATMやゆうちょ銀行のATM手数料を24時間いつでも何度でも無料にしたことが話題となっています。生活口座としても、SBI新生銀行の活用を検討してみてはいかがでしょうか。イオン銀行のATMも無料で利用できるようになったようです。
金利が期待できないならせめて手数料を引き下げていきたいものですね。今なら口座開設するだけでもれなくTポイントが500円分もらえるようです。
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また、SBI新生銀行と同様に新規口座開設プログラムとして魅力的なのがじぶん銀行の「デビュー応援プラグラム」です。今月は3ヶ月実質0.30%という好水準となっています。金利がアップしましたので、まだじぶん銀行の口座を持っていない方は検討ください。
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他には、オリックス銀行や、関西みらい銀行などが恒常的に好金利ですが、オリックス銀行は1年もので0.12%、3年もので0.20%という金利を提供しているほか、eダイレクト2週間定期預金も2週間で0.10%と好条件になっています。
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東京スター銀行もスターワン円定期プラスの6ヶ月もの金利を0.10%に、スターワン1週間円預金の金利を0.05%に引き上げ注目を集めています。積極的ですね!
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さらに注目なのが韓国系のSBJ銀行で、こちらは1年ものが最大0.30%、5年ものが0.30%と頭一つ飛び出た好金利です。要チェックと言えそうです!
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最後に、個人向け国債の中でも特に魅力的な「変動10」が毎月発行に切り替わっています。いつでも購入可能になり、使い勝手が大きく向上したわけですが、今月の金利は0.05%となっています。
「変動10」は、このように変動金利でありながら高金利という点が魅力で、さらに1年経てばいつでも解約でき、ペナルティも少ないので、いつ使うか決まっていない資金の運用先としても利用できます。
さらに識者が指摘するように商品設計上、「0.05%より下がらない」という点は魅力と捉えて良さそうです。
マネックス証券で新規に口座開設をすれば最大で51,000円相当のプレゼントがあるため、それも利息とみなせば、さらなる利回りの向上が期待できますね。
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マイナス金利政策によって全体的に預金金利の崩壊が続く今だからこそ、こうした特別な定期預金を上手に、そして早めに、ご活用いただければと思います。
ちなみに今月の定期預金の金利レンジをご案内するとこうなります。
・2週間もの定期預金: 0.00%〜0.10%
・3ヶ月もの定期預金: 0.01%〜0.50%
・1年もの定期預金 : 0.01%〜0.30%
・3年もの定期預金 : 0.01%〜0.25%
・5年もの定期預金 : 0.04%〜0.30%
>>>詳しくはこちら 定期預金金利比較(TOPページ)
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