11月となりました。先月の衆院選はすでに遠い過去のような気がしますが、「マイナス金利政策中止」を公約に掲げていた民進党が分裂し、結果的に与党が大勝がした今、金融政策もまた当面は「これまで通り」ということですね。
つまり後数年は今の「異次元緩和」が続き、金利も低いまま、ということになります。
株価は選挙結果を素直に好感し上昇を続けておりますが、預金者としては気分が晴れない日々がまだまだ続きそうです。
ただ一方で11月に入り、後半にはいよいよ冬のボーナスシーズンに向けた定期預金キャンペーンが始まってくるのではないかと思います。積極的な銀行が出てくることを期待したいと思います。
ではここからいつものように市場金利の現状をチェックしてみると、上記グラフの通り1年もの市場金利も5年もの市場金利も昨年後半に上昇し、マイナス圏を抜け出し、プラス水準に回復していることが分かります。
これは昨年10月末の金融緩和が期待外れだったことに加え、昨年11月から始まった「トランプ相場」がアメリカ金利高を引き起こしたことが大きいです。米国の大統領選挙の結果が日本の金利にも影響するとは不思議な気持ちもしますが、金融市場は世界中でつながっている、ということですね。
そうなってくると更なる金利上昇を期待したいところですが、しかし繰り返しになりますが、日銀の大規模な金融緩和=「異次元緩和」が続く限り、「本格的」な金利上昇というのは難しいです。特に今は金利の「操作目標」が設定され、それを超えるような金利上昇があった場合、日銀の無制限の国債購入が待っていますので尚更ですね。
今年の2月と7月に長期金利が0.10%を超えた時もすかさず「指値オペ」が実施され、長期金利は即座に低下しました。上記グラフを再度見ると今年に入って市場金利が「頭打ち」となっていることが良く分かります。
特に1年もの市場金利は足元ではむしろ低下傾向ですね。
そうしたわけで今月=11月の定期預金金利の全体的な動向としては、引き続き全体的に低迷しております。今後、順調に景気が回復し、デフレ経済が終わり、アメリカのように金融緩和政策が終了し、健全な形で金利が上昇していくことを期待したいと思います。
なお気になるのが、日本で金融緩和が終了するタイミングはいつかということですが、少なくとも次の増税目途である2019年10月までは今の金融緩和政策が継続されるものと思います。加えて増税後に景気が低迷すればそれはそれで金融緩和をして景気を底支えする必要がありますので、実際にはその2年後の2021年10月以降といったもっと先でしょうね。うーむ・・・。
ちなみに上記市場金利の具体的な水準としては1年ものの市場金利で0.01%前後、5年もので0.11%前後ということですね。
この市場金利から定期預金金利を逆算すると、基本的には「定期預金金利が市場金利を上回ることはない」という原則に立てば、
「定期預金は高くても1年で0.01%以下、5年で0.11%以下」
という金利環境にあるわけです。やはり圧倒的な低金利ですね・・・。
つまりは黙っていても高金利を享受できるような状況ではなく、より有利な定期預金を自ら積極的に探さない限り利息は望めないという点は肝に銘じていただければと思います。
特に繰り返しになりますが、今月後半から冬の定期預金キャンペーンが始まってくるなら、なおさら積極的に探す意味がありそうです。
ではその積極的な定期預金をピックアップしていくと・・・まず目を惹くのがSBI新生銀行で、わずか2週間で0.05%の金利となっている「2週間満期預金」が魅力です。
さらに新規で口座開設の上、3ヶ月もの円定期を利用すれば金利が0.50%となる「スタートアップ円定期預金」も始まりました。まだ口座を持っていない方にはチャンスですね。今なら口座開設でTポイントが500円分もらえるようです。
ちなみにSBI新生銀行といえば、ローソンやファミリーマートのATMネットワークと提携し、従来から無料だったセブンイレブンのATMも含め、コンビニATMやゆうちょ銀行のATMが24時間いつでも何度でも無料にしたことで人気が高まっています。メガバンクが次々とATM無料を打ち切る中で、預金者からすれば誠にありがたい決断です。イオン銀行のATMでも無料で使えるようになったようですしね。
今後、預金金利に多くを望めないとすれば、こうした手数料水準で銀行を選ぶ、というのも一計です。おそらく銀行業界全体としてはこうした手数料優遇も徐々に縮小・悪化していくと思われます。
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次にこちらも新規客限定ながら人気のじぶん銀行の「デビュー応援プラグラム」ですが、金利がアップし3ヶ月実質0.50%という魅力的な水準となっています!まだじぶん銀行の口座を持っていない方はチャンスです。
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それ以外で恒常的に高金利を提供している銀行としては、当サイトでご紹介している中では、オリックス銀行、関西みらい銀行そしてあおぞら銀行インターネット支店が挙げられます。
中でもオリックス銀行は積極的で、今月の1年もの金利は0.10%、3年もの金利は0.18%ですね。2週間で0.05%の「eダイレクト2週間定期預金」も人気です。
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関西みらい銀行も1年もの0.15%と相対的に好金利になってきました。
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あおぞら銀行インターネット支店も6ヶ月もの0.15%、1年もの0.20%と魅力的な金利を提供しています。
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一時期姿を消していた感のある東京スター銀行も「スターワン円定期プラス」の6ヶ月もの金利を0.10%に、そして「スターワン1週間円預金」の金利を0.05%に引き上げています。
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また、最近比較表に加えたのがSBJ銀行です。こちらは1年もの最大0.20%、2年ものについては最大0.80%と驚くべき水準です!「知る人ぞ知る」高金利銀行の登場ですね。
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さらにイオン銀行はクレジットカードである「イオンカードセレクト」を利用すると普通預金の金利が0.10%にアップする特典を提供しています。普通預金金利としては最高水準なのではないでしょうか。
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最後に、個人向け国債の中でも特に魅力的な「変動10」ですが、従来3ヶ月に1回の発行サイクルだったものが、毎月発行に変更され、利便性が大きく向上しています。最新の金利は0.05%となっています。
「変動10」は、変動金利でありながら高金利という点が魅力で、さらに1年経てばいつでも解約でき、ペナルティも少ないので、いつ使うか決まっていない資金の運用先としても利用できます。
加えて制度上「0.05%より下がらない」仕組みとなっており、マイナス金利時代の運用先として専門家から絶賛されております。
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上記の通りなかなか預金金利が上がらない状況だからこそ、こうした「赤字覚悟」の定期預金や金融商品を積極的にご活用ください。
さて今後の金利見通しですが、基本的に景気と金利は連動しますので、順調に景気が回復すれば金利の上昇圧力は強まっていくことになりますし、仮に政府と日銀が目指すように本当にインフレ経済になれば金融緩和が解除され、金利はいよいよ本格的に上昇することになります。
ただし繰り返しになりますが、おそらくそれはあるとしてもまだかなり先のことですね。
当面は「本格的な金利上昇はない」、というのがメインシナリオになってくると思います。参考になさってください。
最後に今月の定期預金金利をまとめると、主な預入期間ごとの金利のレンジはこのようになっています。
・普通預金(含む1〜2週間定期): 0.00%〜0.10%
・6ヶ月もの定期預金: 0.01%〜0.50%
・1年もの定期預金: 0.01%〜0.20%
・3年もの定期預金: 0.01%〜0.25%
・5年もの定期預金: 0.04%〜0.30%
・10年もの仕組み預金: 0.15%→0.20%
いずれも市場金利を大きく上回る高金利ですが、2週間0.05%、3ヶ月0.50%の金利を提供しているSBI新生銀行や、1年0.20%のあおぞら銀行、1週間0.10%、5年0.30%のSBJ銀行が魅力的そうですね。SBJ銀行はキャンペーンで2年最大0.80%という驚きの金利も提供していますので要チェックです。
>>>詳しくはこちら 定期預金金利比較(TOPページ)
今月の中旬にでも、再度こうした市場金利の動きをチェックし、来月の定期預金金利の見通しや今後の金利動向を占ってみたいと思います。
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