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貯金・定期預金コラム:
みんなで大家さんファーム2号の記事に対する指摘を検証

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。
2018/4/26 <みんなで大家さん

みんなで大家さんファーム2号




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのは都市綜研インベストファンド株式会社が運用する「みんなで大家さん」ですね。商品名を広告などで見た人は少なくないかもしれません。

当サイトでもすでに常連となっておりまして過去のコラムを列挙してみるとこうなります。

>>>利回り7.0%!みんなで大家さんファーム2号は魅力的?

>>>利回り7.1%!みんなで大家さんファーム1号は魅力的?

>>>口コミで怪しいと言われる、みんなで大家さんの最新の評判

>>>利回り7.0%!みんなで大家さんの疑問点をまとめると

>>>利回り6.1%!みんなで大家さんはやはり疑惑だらけ

>>>利回り7%!みんなで大家さん伊勢は魅力的?

>>>元本割れナシ年利6%!みんなで大家さんは魅力的?

>>>6.1%の高金利な投資 みんなで大家さんは魅力的?

>>>みんなで大家さんの債務不履行=デフォルト率は70%?

>>>想定利回り7.0%!みんなで大家さん19号は魅力的?

>>>行政処分!「みんなで大家さん」のその後は?

中でも最新の記事が一番上の「利回り7.0%!みんなで大家さんファーム2号は魅力的?」となります。指摘事項を簡単に振り返ると、今回の投資物件の概要はこうなっています。

−−−

物件名:純国産バナナ・青果生産加工流通施設

所在地:鹿児島県南九州市川辺町神殿1374

延床面積:1198.58m2

種別:店舗

想定賃貸利益:350,000千円(税別)

−−−

この物件はもともとはオートレースの場外車券売り場だったところです。その施設を・・・何と4,000口×100万円=40億円以上かけて購入するということですね!

仮に土地代込みだとしても近隣の不動産相場からすれば高くても4〜5,000万円と推察され、要するに「実勢価格の100倍以上の値段で購入するので投資してください」と言っているわけです。想定賃料も3億5千万円ということで相場の100倍以上です。

しかも販売するのはバナナです。この賃料をカバーするには天文学的な量の販売が必要ですし、忘れてはいけないのはこのバナナ事業で支払わないといけない賃料は今回の3億5千万円だけでなく、「1号」の2億13百万円も含まれるのですね!一体どんな農業法人がそんな巨額の利益を挙げられるのでしょうか?

そうしたわけで、どこからどう見てもこの投資は正当化されないと思いますが、この記事に関して30代男性の方から「不満」として以下のようなコメントをいただきました。

−−−

みんなで大家さんファーム2号について、記事を読みました。

参考になる観点もいくつかあったのですが、ミスリーディングを意図的に招いているのかな、と思えるような点もいくつかあったので喚起だけさせてください。(私はこちらの案件に関しては投資はしてません)

まず、所在地の神殿1374は建物種別は登記上店舗ですが、実際は店舗ではなく生産加工流通施設です。ホームページには農場となってますから、ここで栽培から収穫、加工まで行っているのでしょう。

また、御社の文章では工場(農場)の土地建物の代金に絞った投資比較となっていますが、加工施設の什器及び機械設備が入っていません。
こういったバイオ事業は機械設備投資に大きく資金がかかりますし、そこを含めたリースのような形だと思われます。

確かに、バナナめちゃくちゃ売れなきゃいけないことには変わりませんが笑
そのあたりの修正を考慮していただけたらと思います。

−−−

関係者からの投稿の可能性もありますが、関係者であろうとなかろうと間違っていれば修正しないといけないことには変わりありませんので、いただいた指摘事項を予断なく確認していきたいと思います。

まず「建物種別は登記上店舗ですが、実際は店舗ではなく生産加工流通施設です。」という点ですが、同社サイト上では上記の通り

・物件名:純国産バナナ・青果生産加工流通施設

・種別:店舗

と記載されており、そうかもしれませんし、そうでないかもしれません。なぜなら「種別:店舗」という説明のみで、「建物種別は登記上店舗」とは書かれていないからです。となると投稿者の方がどうやって登記情報を知り得たのか気になるところですが、いずれにしても店舗であっても、生産加工流通施設であっても細事ですので、当方の疑念に影響を与えるものではありません。

なおこの2号がご指摘の通り「生産加工流通施設」だとすると1号の「熟成加工物流センター」と被ることになり、むしろなぜ似たような施設に巨額の資金を投資するのか謎が深まると言えるかもしれませんね。

次に「ホームページには農場となってます」という点ですが、 同社サイトでは確認できなかったものの、広告ページで名前が出ていた「神バナナ」のホームページを見ると、確かに同じ住所が「農場」となっています。

>>>農業法人神バナナ

なぜ投稿者の方が神バナナのサイトを「ホームページ」と表現したのか気になるところですが、仮にここが農場とすると、採算性が計算できそうです。まず同地の航空写真がこちらになります。



で、神バナナのホームページではこのような動画が流れています。



うーん、同じ地形かどうか微妙ですが、投稿者の方の言うように農場は「鹿児島県南九州市川辺町神殿1374番地」ということなので上記航空写真から作付け面積を推測すると100m×100m=1haといった感じでしょうか。

で、農林水産省のデータでは2014年の日本国内のバナナの栽培面積・収穫量・出荷量は以下の通りです。

・栽培面積:43.3ヘクタール
・バナナ収穫量:186.8トン
・バナナ出荷量:169.5トン

とすると1ヘクタールでの出荷量は約3.9トンということになります。

次に「中位のバナナ」1本の重さは140gということなので、約3.9トン=約28,000本ということですね。

この約28,000本のバナナで3億5千万円の賃料を回収しようとすると・・・1本あたり1万2,500円の値段となってきます!125円でも、1,250円でもなく、12,500円です・・・絶対誰も買いませんよね。

ちなみにこの神バナナは栽培方法から岡山のもんげーバナナと同じものかと思いますが、もんげーバナナは648円ということでそれでもかなり高いものの、神バナナはその20倍の値段が必要ということですから、経済合理性の観点から言えば絶対に売れません。

また、神バナナの農地が同地だけだとすると、すでに投資済みの1号の「熟成加工物流センター」の賃料も賄わないといけません。そちらは2億13百万円ですので併せて5億63百万円ということになります。

とすると賃料を返済するために必要な売価は1本あたり約2万円ですね・・・。

さらに万が一、1本あたり約2万円で販売できたとしても、それでペイできるのは賃料だけです。神バナナ社の人件費、光熱費、バナナ栽培に必要なあらゆる費用を賄うことはできません。カスミでも食べて生きていかれるのですかねぇ。

そうしたわけで、今回のご指摘により、この投資案件の「荒唐無稽」さがより鮮明になった気がします。

最後に「御社の文章では工場(農場)の土地建物の代金に絞った投資比較となっていますが、加工施設の什器及び機械設備が入っていません。こういったバイオ事業は機械設備投資に大きく資金がかかりますし、そこを含めたリースのような形だと思われます。」とのご指摘ですが、このみんなで大家さんファーム2号の投資対象は繰り返しになりますがこうなっています(念のためスクリーンショットです)。



ここから読み取れるのは店舗にせよ、生産加工流通施設にせよ、「延床面積」と書かれているように投資対象は「建物」ということだけですね。「加工施設の什器及び機械設備」が含まれているようには読めませんし、仮に数十億円もするような「什器及び機械設備」が投資対象であるならそう書かれているはずです。

「こういったバイオ事業は機械設備投資に大きく資金がかかる」とのことですが、ケースバイケースで一概には言えないと思いますし、そもそも神バナナ社のサイトで説明されている製法を見ても、バイオ要素はゼロです。

>>>神バナナ こだわりの製法

上記の通り同社ホームページを見ても一般的なビニールハウスが並んでいるだけで、やはりバイオ要素はゼロですね。

そうしたわけで投稿者の方には申し訳ないですが、現時点では前回の記事を修正する必要があるとは考えておりません。

と言うよりますます疑惑が深まった感があります・・・。

この「みんなで大家さんファーム1号」と「みんなで大家さんファーム2号」で合わせて64億円もの資金が集められるわけですが、その保全と資金使途が大変気になるところです。

ぜひ監督官庁は被害が起きてから動くのではなく、被害が起きる前に予防的に動いてほしいものですね。素人目から見てもこれだけ状況証拠がそろっているわけですから。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。

加えてこちらの記事も参考になさってください。

>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方

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