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貯金・定期預金コラム:
不動産投資No,1!RENOSYは魅力的?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。
2020/07/25 <株式会社GA technologies

RENOSY




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのはRENOSYですね。

今般のコロナ禍によってさまざまな需要が蒸発し、金融商品の多くが値下がりしました。それによってリスクが露見したという見方もできますが、ポジティブに考えれば「投資チャンスが来た」とも言えます。

当然のことながら今後、不動産価格も下落すると思われますので、不動産投資についても今が始めるチャンスかもしれません。

記者自身も不動産投資に関心がないわけではなく、何度か計算機を叩いてみたのですが・・・数十年という投資期間で考えればほとんど全く利益が出ないんですよね。リスクは割と大きいのにリターンがほとどないのはいただけません。

そんなわけでRENOSYに何か恨みがあるわけではありませんが、ちょうど投資物件の例が出ていましたので、儲かるのかどうか、邪念を捨てクリーンな目でもう一度その採算性をチェックしてみたいと思います。

同社サイトに掲示されていた物件の例はこちらです。



どれでも構いませんが、一番左の「トーシンフェニックス落合駅前」の1K物件=2,000万円の採算性を計算してみます。

まず収入ですが、賃貸サイトを見ると7万円と8万円の物件が並んでいますので間を取って7.5万円とします。

築15年ということで何年運用できるかは分かりませんが、築40年くらいで建て替えの可能性があるとすれば残り25年ですね。

家賃は毎年1%低下するものとし、空室率を1割くらいとすれば残り25年の賃料収入は

・1,801万円

ということになります。

次に費用面ですが主にこういったものがあるでしょうか。管理費は賃借人が払うようですので含めません。

・修繕積立金
・賃貸管理費用
・税金
・修繕費用
・ローン利息
・25年後の売却損

1つ1つ計算してみたいと思います。

・修繕積立金

修繕積立金の相場は150円/平方メートル・月のようです。18.4平方メートルであれば月2,760円ですね。25年間で約83万円です。

ちなみに恐らくこれでは足りないので大規模修繕のたびに別途、修繕費用が徴求されるものと思います。

・賃貸管理費用

RENOSYの場合は1,000円が謳われていますが、相場は家賃の3%のようですので計算すると25年間で約60万円です。

・税金

固定資産税の例として4,500万円の物件で約18万円という記述がありましたので、2,000万円のこちらの物件の場合は約8万円だとし、こちらは年2%程度下がっていくとすると25年間で約159万円です。

・修繕費用

エアコンやガスなどの備品を25年の間で2回くらい交換するとすれば30万円×2回=60万円くらい見ておけばいいでしょうか。

また上記の通り修繕積立金は普通は必要額に足らず、国土交通省の示した適性額は200円/平方メートル・月のようです。つまり毎月50円/平方メートル足りないわけで、これはいつか請求されるものとすれば不足額は25年間で約28万円です。

・ローン利息

仮に金利が2.5%とすると2,000万円のローンを組んだ場合、25年間の支払い利息は約692万円となります。

25年後の売却損

上記の通り築40年で建て替えるとすると建て替え費用が必要になってきます。あるいはそのまま売却するかですね。当然25年後の価格は今より下がっているわけですが、仮に物件価格が年2%ずつ下落するとすれば、25年後の物件価格は1,232万円となり、売却損は約768万円となります。

落合駅徒歩4分で築41年/13.2平方メートルの中古物件が780万円でしたので計算としては悪くなさそうです。

と言うわけで25年の収支を計算するとこうですね。

・家賃:1,801万円

・修繕積立金:83万円
・賃貸管理費用:60万円
・税金:159万円
・修繕費用:88万円
・ローン利息:692万円
・25年後の売却損:768万円

・収支:−49万円の赤字

やっぱり赤字ですね・・・。よく投資不動産サイトで「家賃だけでローンが返せる」といった試算例を目にしますが、最後の「25年後の売却損=物件価値の目減り」を考慮していない場合がほとんどです。

言葉は悪いですが、不動産投資の世界は投資家の「無知」を利用して儲けている世界と言えなくもありません。

その点では「何か恨みがあるわけではない」と述べたRENOSYも、このような赤字物件を投資家に売却したという点で「同罪」だと言えそうです。

なおローンではなく自己資金で投資した場合は、利息がなくなるのでリターンは

・収支:643万円の黒字

ということになります。

ただ単純計算すれば2,000万円を25年×1.3%で運用したことになり、リスクを取った割に1.3%というリターンはどうなのだろう?と思わなくもありません。J−REITに投資した方がよっぽどマシなような・・・。

加えて、空室率が本当に1割で済むのかという疑問もあります。当然、古くなればなるほど物件の魅力が減り、空室率は上昇していくものと思います。仮に空室率が2割だとすると賃料は25年で1,601万円となり、収支はこのように変化します。

・ローンありの場合:−249万円の赤字
・ローンなしの場合:443万円の黒字

ローンなしの場合は黒字ですが、そのリターンは単純計算で年0.9%ですね・・・。

結論としては、

・ローンを組んでの不動産投資は赤字になる
・自己資金でやった場合でもそのリターンは低くJ−REITなどの方がマシ

と言えそうです。ちなみに最も残高の大きい「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」のリターンをチェックすると10年間の成績は年11.25%になっています。



投資用不動産には興味あるのですが、計算すると毎回こんな感じになりますね・・・残念です。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。

加えてこちらの記事も参考になさってください。

>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方


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