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貯金・定期預金コラム:
良い口コミばかりのゲインスカイは?・・・詐欺です。

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。
2020/08/13 <GAINSKY INVESTMENT

ゲインスカイ




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのはGAINSKY INVESTMENTですね。

筆者はこのゲインスカイ投資について全く知りませんでしたが、読者の方から以下のような投稿をもらいました。

−−−

エクシア投資について冷静で的確な分析をありがとうございます。最後の計画倒産の単語に震えあがりました。。。

今、気になっているのが、ゲインスカイという投資です。こちらはまだ新しい会社のようで、分配もうまくいってるせいか、良い口コミばかりです。こちらはいかがお考えでしょうか?考察お聞かせ頂けると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

−−−

ということで早速調べてみましたが、胡散臭い投資であるのは間違いなく、分かりやすく言えば「詐欺」ということでいいかと思います。

その理由をいくつか挙げてみたいと思います。

1.高い運用成績を考慮すれば、個人顧客から資金を集める必要はない。

上記の通り「平均月利9.75%」ということですが、今仮に200億円の運用資産があるとすれば、このように資産が膨らむということです。

1年後:611億円
2年後:1,865億円
3年後:5,696億円
4年後:1兆7,396億円
5年後:5兆3,125億円

5年後にはちょっとした国家予算規模ですね。使いきれなくなるのは間違いありません。個人から1,000ドルと言ったはした金を集めるはずがありません。

2.ホームページに書かれている内容がデタラメかつ更新されていない。

同社ホームページを見ると以下のような記述があります。



2018年末には11億ドル=約1,100億円の資産があったと述べているわけですが、上記の通り広告サイトでは200億円だと喧伝されています。要するにデタラメだということですね。

ちなみに2018年末に約1,100億円あったのなら、今は「1兆9,675億円」の資産がないと「平均月利9.75%」と辻褄が合いません。

さらにもう2020年の8月だと言うのにホームページの情報は2018年で止まったままです。普通の会社ならあり得ません。



3.サイトが開設されたのは2019年1月である。

上記のように2018年時点での成果が華々しく語られているわけですが、ドメイン情報をチェックすると取得されたのは何と2019年1月です。それまでどうやって活動していたというのでしょうか。

つまりは2018年以前の活動は全てデタラメということです。日本に参入してきたのは2019年という記述を見かけましたが当然でしょう。2019年からサイトを作り始めたわけですから。



4.会社の所在地が記載されていない。

同社ホームページには会社の所在地や電話番号などが一切記載されていません。詐欺サイトの分かりやすい特徴です。



ネットで検索すると、同社パンフレットに印字されているのか以下のような住所が出てきます。

・Kurfurstendamm 56 Kurfurstendamm 56, 10707 Berlin

一応調べてみましたが、やはり見つかりませんでした。



ちなみにこの一番左のドイツオフィスの写真はフリー素材を使った合成写真のようです。オイオイ。

まぁ実在しないのだから仕方ないか。



当然、CEOのRobert Bentzなる人物も、GAINSKY関連のものしか出てきません。バークレイズで活躍されていたという記述がありましたが、どんな経歴があるにせよ、実在の人物ならあり得ないです。



5.まともな金融会社ならネズミ講プログラムなど提供しない。

以下のような会員制が提供されていますが、これでまぁ「ポンジスキーム」と言いますか、「ネズミ講」であることは確定ということでいいかと思います。



運用成績が良ければ、わざわざネズミ講を作らなくても勝手に資金が集まってくるはずですからね。運用難は世界共通の悩みです。

それ以外に4つの運用チームが競い合うとか、



保険会社が証券会社にある投資家の資金を保全すると言った話がありますが、



これらは確かめようがないので深入りはしません。ただ仮に保険会社が保全してくれたとしても投資の損失までは保全してくれません。ノーリスク・ハイリターンなどこの世にあるはずがありません。

ちなみにこちらの「National Insurance Alliance Limited」 については、ケイマン諸島での金融庁に当たる官庁CIMAが2020年4月に公開した資料で
「ケイマン諸島の登記は確認できず、金融庁の認可も取得していない企業なので注意」と記されており、会社として存在しているのかも怪しい保険会社、と言う指摘もあります。



いずれにしてもこうした詐欺まがいの高利回り投資については

・投資家の立場から「利回りが高いし良さそう!」と考える

のではなく、

・運用側の立場から「なぜ手間暇かけて個人から少額かつ高い利息を払ってお金を集める必要があるのだろう?」と考える

ということですね。

低金利の時代ですから本当に安全で高い利回りが得られるなら銀行が1%や2%と言った低利でたくさんのお金を貸してくれるはずです。

そうせずに個人から資金を集めるということは「本当に安全ではない」ということです。

このゲインスカイについては安全ではないどころか、完全にネズミ講ですけれど・・・。

十分お気をつけください。今回も金融庁に報告しておきます。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。

加えてこちらの記事も参考になさってください。

>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方


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