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貯金・定期預金コラム:
家賃収入480万円!NAVIVA紹介のマンション投資は魅力的?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。
2021/3/13 <Joyful Investment株式会社

NAVIVA




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのはJoyful Investment株式会社が提供するWEBマガジン(?)「NAVIVA」ですね。検索画面では以下のような広告が表示されていました。



書かれていることはとても真っ当ですね。不動産投資は詐欺的なセールスがまかり通っていますので、そんなリスクを軽減してくれるのであればありがたいです。

というわけで早速、サイトの中身を見てみるとこんな表現が飛び込んできます。



いきなり怪しくなってきましたね。ワンルームマンション投資した人で失敗した人はいても成功した人はいませんし、掘り出し物があるかもしれない中古マンションならまだしも、新築マンションは販売会社のマージンが乗っかっている分、間違いなく「割高」です。

どうやらこのサイトも「詐欺的なセールス」の一員のようですね。実際のところ紹介されている新築マンションのシミュレーションはこのようになっています。



「年間の家賃収入は480万円に!」という言葉は華々しいですが、もちろん世の中にウマイ話はありません。シミュレーションをよくよく見てみるとこう書かれています。

・支出:(97,085円+13,000円)×4戸

・収入:100,000×4戸

つまり毎月の収支はこうですね。

・収支:400,000円-440,340円=−40,340円の赤字

要するに家賃収入どころか「年間のマイナスは48万円に!」ということです。なぜ運用しようと思って始めたはずなのに貯金が減っていくのでしょうか・・・しかも「−48万円」というのはサラリーマンにとって結構大きな金額です。

それをあたかも収入が増えるように見せているのは悪意しか感じません。

しかし最も悪意があるのは下の注意書きの部分ですね。このように書かれています。

−−−

30歳で、ワンルームマンションの不動産投資を始めた場合、毎月約1万円×4戸を拠出していきます。毎月のキャッシュフローが良すぎるものは注意が必要です。販売会社の想定趣味レーションが甘い可能性があります。

ローン期間35年で約1680万円を拠出することになり、65歳から家賃収入が年間480万円入ってきますので、平均寿命(男性81歳/女性87歳)まで経営を続けた場合、男性7,680万円、女性10,560万円の家賃収入を資産構築していけます。

−−−

シミュレーションを「趣味レーション」と誤字ってるのはご愛敬ですが、悪意ポイントの1つ目は

・480万円の家賃収入が87歳まで57年間続く

としている点です。

一体マンションの耐用年数を何年と考えているのでしょうか?法定耐用年数は42年で、頑張って50年は住めてもそこからは建て替えです。つまり80歳くらいまでは一定の収入が得られるとしても、80歳で建て替えとなり、新たに建設費用を負担しないといけません。

仮に男性の場合「7,680万円」の資産構築ができていたとしても、元のマンション価格が1億2,000万円ですから、建て替え費用で全て吹き飛ぶ可能性は十分あります。

つまりがんばってローンを返済しても50年かけて1円も儲からない可能性があるということです。

悪意ポイントの2つ目は

・シミュレーションが詐欺と言っていいほど甘すぎる

という点です。

マンション投資の期待利回りが4%とすると、家賃収入が40万円という設定自体は問題ありませんが、しかし実際の利回りを計算するにあたっては以下のような要素を含める必要があります。

・税金:固定資産税は絶対かかります。

・空室率:諸費用込みで少なくとも1割は見ておく必要がありますし、築20年を過ぎれば空室率はどんどん上がっていくものと思います。

・修繕積立金の値上がり:どのマンションも修繕積立金は最初は低く、徐々に上がっていきます。しかもそれでも足りないと言われています。最終的には3〜4倍になってもおかしくありません。

・減価償却:建物価値は経年でどんどん下がっていきます。50年で住めなくなるとすれば年間2%ずつ価値が失われていくということです。

・家賃低下:古くなればなるほど家賃は下がっていきます。一般的には1年に1%下がると言われています。


まぁただ会計上の損益はちょっと分かりにくいので、「50年後の建て替えの時に土地代で手放す」という前提でキャッシュフローを計算してみるとこうなります。

・50年間の家賃収入(空室率控除後):1億5,088万円

・ローン返済額:1億6,310万円

・税金:1,500万円

・修繕積立金:6,020万円

この時点で−8,742万円の赤字ですね。ただ「1億2,000万円のマンションを8,742万円で買えたのだから良かったじゃないか!」と強弁されるかもしれません。

しかし建て替え直前の50年後のマンションは建物価値がゼロとなり、土地代の価値しかありませんので、仮に土地代を購入価格の30%=3,600万円とすると、売却益は3,600万円となり、50年間の収支はこのようになります。

・土地売却益3,600万円−キャッシュフローマイナス8,742万円=−5,142万円

つまり一生を掛けて「5,142万円もの赤字を垂れ流す」という人生崩壊のライフプランだという事です。

ちなみに50年後に土地を売却しないとすると、建て替え費用が1億2,000万円から土地代の3,600万円を引いた8,400万円かかることになりますので、やはり人生崩壊です。

修繕積立金で半分を賄えたとしてもやっぱり人生崩壊です。

そしてこの赤字はJoyful Investment株式会社を始めとするワンルームマンション投資業界に流れていくことになります。南無南無・・・。

冒頭ご案内したように「ワンルームマンション投資した人で失敗した人はいても成功した人はいません」というのはそういうことです。消費者の無知につけこんでローン漬けにすることを生業としている業界ですので賢明な読者の方々は十二分にお気をつけください。

なお上記試算の詳細はこちらです。↓



とここまで書いて、

・現状復帰費用

・修繕費用(専有部分)

・火災保険(大家分)

などが漏れていることに気が付きましたが、まぁさらに収支が悪化する話ですので割愛します。

ハッキリ言って「新築ワンルームマンション投資は必ず損をする」ということです。慎重にご判断ください。

あと同サイトのこうした告知を見てみると、個人情報を入力したらガンガン営業電話がかかってくるのでしょうね。



ご注意ください。

ちなみに不動産に投資してみたいということであれば、REITの方がはるかに透明性が高くてお勧めです。



5%を超えるものもありますし、分散して投資しても3.7%の利回りです。

そしてワンルームマンション投資と違って換金したい時にいつでも換金できる流動性も魅力の1つです。

REITは値動きがあるために値下がりした場合に損失が可視化されてしまうデメリットはありますが、しかしワンルームマンション投資も可視化されないだけで、売却時に時価が一気に表面化するという意味では同じです。

かく言う記者もREITには投資しております・・・参考になさってください。

そもそもワンルームマンション投資は収支がマイナスになりますからね! REITと比べるべくもありません。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。

加えてこちらの記事も参考になさってください。

>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方


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