当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのは株式会社DCコーポレーションが提供する匿名組合契約ですね。特に何か商品名をつけるのではなく「匿名組合契約」そのままです。
ホームページには目標利回りとして「3.36%〜9.49%」という華々しい数字が掲載されていますがその中身はどうなのでしょうか?
ということで商品ラインナップを見ると以下のように4商品が掲載されています。
販売中なのは上段の2商品のようですので金額の大きい1,300万円の方をチェックしてみるとその中身はこうなっています。
「売却不動産担保」となっていますので、18ヶ月以内に売却予定の不動産の購入資金を私募債として集めてみようということなのですかね。
予定分配率は6.57%ということでかなり高いです。
物件は戸建てのようですが、土地は114.89平方メートルとなっており、この「千葉県船橋市坪井東」 の地価は1平方メートルあたり18万円程度ですので、土地の価値はおおよそ
・114.89平方メートル×18万円=2,068万円
となります。
2,068万円の土地を担保に1,300万円の資金を集めるということですから安全性はそれなりに高そうです・・・が。
そうなってくるとなぜ6.57%もの配当を払ってまで個人から資金を集めないといけないのか分からなくなってきます。
銀行から借りようとすれば担保は十分あるわけですから、1%前後の金利で借りれるはずです。
世の中に「ローリスク・ハイリターン」の金融商品はありませんので、この6.75%の配当をハイリターンとするなら、どこかにハイリスクが隠れているはずですが、それが見えてこないということです。
見えてこないリスクとしては例えば
・担保物件は実は全然価値がないので、高い配当でお金を集めないといけない。
・運営会社が赤字で銀行からお金を借りられないので、高い配当でお金を集めないといけない。
・運営会社が反社会的集団で銀行からお金を借りられないので、高い配当でお金を集めないといけない。
・商品が詐欺なので、高い配当でお金を集めないといけない。
と言った点が考えられます。
もちろんこれは邪推ではありますが、現時点では繰り返しになりますが「なぜ高い配当でお金を集めないといけないのか」その理由がハッキリせず、性悪説に立てばこういった理由がありえるということですね。
せめて運営会社の素性と業績が分かればリスクの半分を消すことができますが、残念ながらホームページを見る限り何も分かりません。
つまりは現時点では商品のリスクがハッキリせず、運営会社の信用力もよく分からないため、「投資してはいけない」ということで良さそうです。
世の中に「旨い話」はありませんからね・・・慎重にご判断ください。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
加えてこちらの記事も参考になさってください。
>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方
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