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貯金・定期預金コラム:
利回り10.8%!テンフィールズファクトリーのしいたけコンテナ栽培投資は魅力的?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。

しいたけコンテナ栽培投資




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのはテンフィールズファクトリー株式会社の「しいたけコンテナ栽培投資」ですね。何だかもうこの時点で怪しい匂いがしておりますが・・・もし確実に儲かるなら、自社で銀行借り入れでも何でもして業容拡大していけば良い話です。

それはともかくとして、このしいたけコンテナ栽培投資のスキームをチェックするとこういうことのようです。



まず利回りが「10.8%」なのか「10.11%」なのか、はっきりしてほしいですね・・・。

形としては、「コンテナに投資して、育ったしいたけを買ってもらう」のではなく「コンテナに投資して、使い終わった菌床を買ってもらう」という何だかよく分からない方法で収益を挙げるということのようです。

詳しい収益シミュレーションはこちらに載っています。



ざっくり言えば、

・1年で菌床を280万5千円購入し、

・管理費を178万2千円払うけれど、

・買った菌床をテンフィールズファクトリーが627万円で買い戻してくれるので、

・差し引き168万3千円儲かる。

ということですね。ただこの取引の妥当性を調べるのがなかなか難しい。

まず1.6kgの菌床が187円ということですが、ネットで調べると3,000円くらいのものが多く、値段が全く違います。



また菌床数が1年15,000個で168万3千円の儲けということになりますが、ネットで調べるとこのような事例が紹介されています。



こちらは84,000菌床と5倍以上購入して、収入は約380万円とようやく2倍ちょっとです。

もちろん、このテンフィールズファクトリーのスキームは「しいたけ販売」ではなく「菌床買取」ですので単純比較はできませんが、とは言え利益の源泉はやはりしいたけ販売なわけですから、しいたけ販売の利益を超えてまで菌床を買い取れるわけもなく、自転車操業の香りがしますね。

要するにコンテナを割高で販売して、その利益からこの割高な買い取り代金を捻出しているのではないか、という疑念です。

ということでコンテナ投資の初期費用をチェックしてみるとこう記載されています。



高くないですかね!?一軒家が建ちます・・・というわけでコンテナハウスの費用を調べてみるとこうなっています。



「100万円から300万円くらいが目安」とのことですね。人間が住む「ハウス」に比べ、しいたけを栽培するコンテナはトイレも洗面も窓もいらないわけですから、もっと安くすむでしょう。とするとやはり1,500万円を超える初期投資は誰がどう見ても高いです。

要するにこのビジネスは

・初期投資でコンテナを相場より1,000万円以上高く売りつけて、毎年100万円程度返金していく

ということなのではないですかね?だとすれば典型的な自転車操業=ポンジスキームと言えます。

いずれにしても投資家の方がもしこのスキームへの投資を検討されるのであれば、このコンテナの本来的な値段や、しいたけ栽培の本来的な利益を事前にしっかり調べる必要があるということです。

少なくとも記者が調べた限りにおいては辻褄が合いません。

加えてコンテナの耐用年数は7年ほどという記述もありました。もし本当に7年なら10%の利回りでも投資金額を回収できません。一体何年くらい使えるかも確認しないといけないですね。

次に問題となるのが、運営会社であるテンフィールズファクトリー社の会社の業績ですが、こちらはホームページを見る限りにおいては発見できませんでした。もし財務内容を公開していないのであれば、「投資してはいけない」と結論づけて良いと思います。

儲かっているのかそうでないのか、どれくらいの体力があるのかというのは絶対チェックしておかないといけないですからね。

投資詐欺を行うような会社はまず決算を公開していませんので、そこで大体の真贋が分かります。

もちろん決算を公開している詐欺会社もありますので、公開していればいい、というものでもありませんが。

というわけで会社の実態を探るべく会社情報を探してみると、転職サイトの口コミに行き当たりましたので一部を抜粋するとこのような書き込みがありました。

−−−

自転車操業なので、常に入ったお金がそのまま違うものに出ていく。といった感じです。

・人材が足りていないのに新しいことをしようとしているせいで、新しい事業がほとんど上手くいかず、中途半端になっている印象がある。

・メインになっている太陽光ビジネスが下火なので、今のままだと将来厳しそう。新しい柱になる事業が必要だと思う。

・社員が158名いるにも関わらず、売上が15億9000万しかない。何故会社が潰れないのか不思議な状況

https://jobtalk.jp/companies/146317/answers?question_codes=sales

−−−


うん、絶対投資してはダメですね・・・。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。


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