当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのは利回り12%を喧伝する、株式会社フラクタルのらくてぃ「みんなで福祉」です。最初から言っておきますがもうネーミングからしてダメですね。「みんなで○○」は大体ポンジスキームですから、十分お気をつけください。
それはともかくとして、サイトでは
・年間利回り12%も可能
と喧伝されています。そしてこの時点で「やっぱりダメ」と言ってよいと思います。もしリスクが低くて確実に儲かるビジネスなら、銀行からバンバンお金を借りて事業を進めれば良いだけの話です。
今は空前のカネ余りなので、信用力があれば年利1%前後で資金調達できるのではないでしょうか?不動産関連のローンでも4%は行かないと思います。とすると出資者に12%ものリターンを払ってお金集めをする経済合理性がありません。
あえて言えば、「12%はあくまで目標だから、払わなくていいし、なんなら損させてもいい」と思っているのであれば経済合理性が出てきますが、その場合はなおのこと投資してはいけませんね。
というわけで結論は出ていますが、もう少しその中身を見てみたいと思います。概要はこうですね。
めちゃくちゃざっくりです。一体、どこのどういう物件に投資して、その収益がいくらかということが全く分かりません。
ほぼ「オレを信じてお金くれ」と言っているに等しいですね。雑・・・。
ではその「オレ」たるフラクタル社の概要はと言うとこうです。
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社名:株式会社フラクタル
資本金:300万円
宅建番号:東京都知事(1)第102232号
所在地:東京都千代田区神田三崎町3丁目5-9 天翔オフィス水道橋819号室
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資本金はたった300万円だし、宅建免許もまだ「1」だし、オフィスもバーチャルオフィスですね・・・ベンチャーと言えば聞こえはいいですが、「中小零細企業」だということです。
出資するにしても「5年後に生き残っていれば」という感じですかね。
ちなみにこのらくてぃブランドでのグループホームについて、なぜかサイトでは一覧になっていませんでしたが、検索すると以下3つがあるようです。
・らくてぃ守谷(2021年開業)
・らくてぃ絹の台(2021年開業)
・らくてぃ寺畑(2021年開業)
まだ2年なのも、逆にそれ以降開業していないように見える点も気になるところです。
いずれにしても上記の通り、仮に投資するにしても「5年後」ということでいいのではないでしょうか?
参考になさってください。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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