当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのはまたまたエクシア合同会社ですね。
なお、「そもそもエクシアって何だっけ?」と思われた方は先にご覧ください。
>>>50代男性「エクシアジャパンは投資詐欺ですか?」
また、過去の検証内容に興味がある方はこちらのコラムもご覧ください。もうかれこれ4年となるのですねー早い。
>>>実質的に破綻したエクシア合同会社(EXIA)。民事裁判はどうなった?
>>>エクシア合同会社(EXIA)は破綻。民事裁判と刑事裁判の行方を見守るのみ。
>>>エクシア合同会社(EXIA)は規制強化と裁判多発で退路なし。
>>>ついに金融庁が動く!エクシア合同会社(EXIA)は終焉へ。
>>>エクシア合同会社(EXIA)のネズミ講スキームが暴露!違法勧誘の可能性も。
>>>エクシア合同会社(EXIA)がついた新たなウソと今後の展開
>>>資金繰り悪化!?エクシア合同会社(EXIA)が出金に応じない
>>>エクシア合同会社(EXIA)のウソの続きと最近の異変
>>>エクシア合同会社(EXIA)のウソ
>>>エクシア合同会社(EXIA)がポンジスキームである証拠とは?
>>>2021年7月時点でのエクシア合同会社(EXIA)疑惑点まとめ
>>>サイト内容からエクシア合同会社(EXIA)が増々怪しくなった件と疑惑点まとめ
>>>動画「ポンジスキーム第3弾EXIA編」のとても残念な点
>>>エクシアに関するタレコミや口コミをご紹介
>>>エクシアから出金できないというツイートの報告がありました
>>>EXIA JAPANは詐欺業者、との投稿がありました
>>>46ヶ月連続プラスリターン!エクシア合同への投資は危険?
>>>エクシアはサイト閉鎖中!ステマサイトをチェックしてみる
>>>エクシアジャパンについて金融庁に調べてほしいこと
>>>エクシアジャパンはポンジスキームですか?
さてこれまでいろいろな角度から同社の疑惑について取り上げてきましたが、2022年4月にはついに返金を停止するに至りました。
年利30%を超えるような華麗な利回りを喧伝してきたわけですから、運用資金は元本の数倍に膨れ上がっており、いくら返金要請が来ても余裕で返済できるはずです。
ところが返金できなくなったということは・・・運用実績はデタラメであり、ポンジスキームの自転車操業がついに行き詰ったということなのでしょう。
被害者の方には申し訳ないですが、とても分かりやすく「投資詐欺の末路」を迎えたと感じます。これまでの同社の破綻までの経緯をざっくりと振り返るとこうなります。
・2022年4月:返金停止。
・2022年7月:エクシアを相手取る民事裁判開始。
・2022年10月:金融庁が合同会社の社員権の自己募集について規制強化。
・2022年11月:オフィス撤退、債務不履行。
というわけで、昨年11月の「債務不履行」をもってエクシア合同会社は実質的に破綻したことになります。
その後の裁判の結果が気になるわけですが、4月24日に初と思しき判決が出ており、ツイッターから抜粋するとこうです。
・エクシア合同会社に初の判決 3148万円6123円の賠償を命じる。請求の満額
エクシアは敗訴したわけですね。ツイートを読むとエクシア側の弁護士が
「計算書類(決算書類)等、再度出すつもりはない。」
と発言したようで、なかなか興味深いです。もし何もやましいことがなければ裁判に勝ちたいはずですから、決算書類等、裁判所が求める資料は全て提出するはずです。それをしないということは・・・自ら「やましいことがあるので出せません」と言っているようなものですね。
それ以外の判決の結果はこのようになっているようです。
>>>https://semi-reti.seesaa.net/article/500445931.html
最近のものは判決不明となっていますが、判明しているものは全て原告勝訴ですから、いずれも原告勝訴なのでしょう。同じような訴訟で判決結果が異なるわけありませんしね。
他方で気になるのが「菊地代表個人への請求は棄却」という部分です。
上記の通り既に債務不履行を起こしているわけですから、会社にお金がないのは明白で、とすると菊地個人に請求する流れは自然です。
実際のところ、菊地代表のインスタグラムではその金満ぶりが喧伝されており、最近の投稿も高級レストランでのものが多いようですから、お金があるのは間違いありません。
ではなぜ、菊地個人への請求が棄却されたのかと言うと・・・「エクシアにお金がないことの証拠が不十分」という何だかよく分からないことになるのでしょうね。
確かに債務不履行を起こすなど、「現金がない」のは明白ですが、とは言いつつ会社の資産は現金ばかりではありません。むしろ現金はそれほど多くなく、固定資産などが多いのが普通の会社です。
そして現金以外の資産がいくら残っているのかは、エクシアが決算書類を提出していないので誰にも分かりません。
言い換えれば、エクシアが返金できる可能性がゼロではない以上(ゼロでしょうけれど)、返金できれば代表個人の責任も問われることはないため、請求が棄却されたということなのでしょうね。
原告側の裁判の次のステップとして重要になってくるのが、どうやって「エクシアにお金がない」ことを裁判所に示すのかという点です。考えられるのはこのような展開でしょうか。
1.裁判に勝ってもエクシアからお金が払われないことを証拠に、菊地個人に対して裁判を起こす。
2.エクシアを破産させて、お金が残っていないことを証拠に、菊地個人に対して裁判を起こす。
3.エクシアの決算書を開示させて、お金が残っていないことを証拠に、菊地個人に対して裁判を起こす。
一番、スムーズなのは「1」ですかね。
ただそれでもあと半年以上かかるのでしょうし、その間にも菊地が出資者のお金を湯水のように使うのだとすれば理不尽を感じずにはいられません。
警察が国家権力を持って調べれば、エクシアの財務状況など一瞬で分かるのに!
もちろん警察は警察で、「エクシアや菊地が本当にお金を払わないのか見極めたい」「エクシアの息の根を止めて、弁済するチャンスを潰したくない」というのがあるのかもしれませんが、結果として時間が空費されている感が否めないですね。
エクシアに限らず他の投資詐欺事件でも、首謀者の逮捕までには数年かかっていますので、今回も同じような時間軸で考えるべきなのでしょうけれど、それにしても動きが遅いです。
次回、エクシアを取り上げる時には、状況が大きく進展していることを祈りたいと思います。
最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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