当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのは株式会社良栄の「ちょこっと不動産」です。チョコザップではあるまいし、不動産投資をそんなに気軽に始めるのもどうかなとも思いますが、1口1万円から投資できるということなので確かに手軽ではあります。
早速その案件の中身を見ると募集前のものはこうなっています。
−−−
物件概要
・名称:ブエナタウン小平市花小金井1丁目
・地番:東京都小平市花小金井1丁目29番
・土地:宅地94.60u(旧法借地権)
・建物:居宅 木造2階建 延101.85u
・交通:西武新宿線「花小金井駅」徒歩6分
・出資総額:43,300,000円(4,330口)
・優先出資総額:22,500,000円(2,250口)募集金額
・劣後出資総額:20,800,000円(2,080口)
・予定分配率:3.9%(年率・税引前)
・運用期間:4ヵ月
−−−
花小金井駅徒歩6分と立地は最高ですが、借地権ですからね!4,330万円はさすがに高すぎる気がします。適正価格は3,000万円〜3,500万円といった感じですかね?
とは言いつつ実際にこの値段で売買が成立した可能性はありますし、募集金額が2,250万円ということであればそれなりに安全性は高いと思います。売却金額が2,250万円を下回ることは120%ないでしょうからね。
また運用期間が4ヶ月というのも安心材料ですね。危ないと思えばそのまま返金してもらえばいいわけですから。
ちなみにこの株式会社良栄の財務状況はというとこうなっています。
これしか載っていませんでしたが、2023年8月期は売上が190億円、利益が13億円ということでそこそこの中堅企業のようです。
では筆者がこの「ちょこっと不動産」に投資するかと言えば・・・しません。というのも利回りが低すぎるからです。
もちろん利回りが高ければよいという単純な話ではありませんし、3.9%の利回りが並ぶ商品群はむしろ良心的とすら思います。
ではなぜ投資しないかと言えば・・・J−REITの配当利回りが指数暴落によって今や4.7%もあるからですね!このインフレの時代にここまで下がるのは(=利回りが上がるのは)チャンスと言えます。
このタイミングであれば下手に不動産投資をするくらいならJ−REITに投資した方が遥かにリスクが少なくリターンを得られそうです。
参考になさってください。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
定期預金に関するあなたのクチコミを教えてください。クチコミは人気銀行を中心に順次掲載いたします。 メールの場合はこちらから |