当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのはヤマワケエステート株式会社の「ヤマワケエステート」です。以前にも取り上げましたので気になる方はチェックしてみてください。
>>>利回り14.1%!ヤマワケエステートは魅力的?
ヤマワケエステートの特徴は何と言っても高利回りですが、最新ファンドこのような内容になっています。
今回は前回取り上げた時よりさらに利回りが上がって、期間は4ヶ月ながら何と年利15.2%ですね!金額も10億1千万円と巨額プロジェクトになっています。
まだまだ低金利が続く今の時代、普通の企業であれば1〜2%の金利で銀行からお金を借りれます。そうした中で、なぜ年15.2%という金利を払って面倒な小口の個人からお金を集める必要があるのでしょうか?
考えられる理由はこうしたものです。
・銀行からお金を借りられない赤字会社だから
・高金利を餌に顧客を集めて別の商品を売ろうとしているから
・そもそも返す気のないポンジスキームだから
正解は分かりませんが、合理的な理由がない限り、投資してはいけないということです。世の中ウマイ話はありません。
そんなヤマワケエステートですが、ネットを検索してみると何故か個人のサイトで決算の数字が出てきました。
こちらのサイトはこういう感じの運営↓がなされているようですので、URLの紹介は控えておきます。
それはともかくとして、2023年9月決算では経常利益が1,317万円ということで、数百億円という資金調達の規模からすれば甚だ心もとないですが、一応黒字を維持していることになります。
ただそれで安心ということにはなりません。というのも親会社であるWeCapital社の決算が開示されていないからですね。親会社が大赤字であればヤマワケエステート社が黒字でも意味はありません。
そうした中、その親会社であるWeCapital社が、上場企業である株式会社REVOLUTIONに買収されるということになって図らずとも同社の決算が明るみとなりました。IR情報から引用するとこういうことのようです。
2023年9月期は6億円近い赤字ということですね!しかもどんどん赤字が膨らんでいます。ヤマワケエステートの案件が赤字だった理由はこれですね。銀行から資金調達できなければ個人から集めるしかなかったということです。
しかも赤字ですから、どんどん資金調達しないと倒産する自転車操業です。
では同社を買収した株式会社REVOLUTIONの決算概要はと言うとこうなっています。
こちらもクソミソに赤字ですね!赤字会社が赤字会社を買収して何かいいことがあるのでしょうか・・・。
2024年10月期は黒字化したようですが、不動産売却に伴う一過性のものかもしれませんし、本当に黒字化したのなら、なおさら赤字であるクラウドファンディングビジネスを続ける意味はありません。
上記の通り銀行から資金調達した方が劇的に採算は改善しますからね。
いずれにしても投資家としては、赤字のサービスに投資するというリスク感覚を強く持って、その是非を検討いただければと思います。
「配当が出ているから」「配当が滞ったことはないから」「案件が倒れたことがないから」といったことは何の意味もありません。
参考になさってください。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.低金利で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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