当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのはヤマワケエステート株式会社の「ヤマワケエステート」です。以前にも取り上げましたので気になる方はチェックしてみてください。
>>>利回り15.2%!ヤマワケエステートは実質大赤字
>>>利回り14.1%!ヤマワケエステートは魅力的?
ヤマワケエステートの特徴は何と言っても高利回りですが、今回取り上げたファンドこのような内容になっています。
期間は7ヶ月ながら何と年利18.4%ですね!すごい。
ただそうは言いつつ、まだまだ低金利が続く今の時代、普通の企業であれば1〜2%の金利で銀行からお金を借りれます。そうした中で、なぜ年18.4%という金利を払って面倒な小口の個人からお金を集める必要があるのでしょうか?
考えられる理由はこうしたものです。
・銀行からお金を借りられない赤字会社だから
・高金利を餌に顧客を集めて別の商品を売ろうとしているから
・そもそも返す気のないポンジスキームだから
正解は分かりませんが、合理的な理由がない限り、投資してはいけないということです。世の中ウマイ話はありません。
そんなヤマワケエステートですが、ネットを検索してみると何故か個人のサイトで決算の数字が出てきました。
この数字が正しいとすると、2024年9月期は2億1千万円の経常利益が出たことになっていますが、なぜか純資産は1億8千万円に留まります。相当の特別損失があるということでしょうか?
いずれにしても総資産が319億円に対し、自己資本はわずか0.57%ですから、何かファンドが1つでも倒れればそれだけであっさり債務超過となりそうです。
そんな体力が脆弱なヤマワケエステートですが、最近ニュースを賑わせているのが、「償還延期」のニュースですね。上記年利18.4%を謳った「札幌市宮の森
隈研吾&Knight Frank社」シリーズのファンドが償還できずに延期になったとのことです。
もちろん不動産の売買ですから、思うように売れないということはあって当然ですが、ただ年利18.4%ですからね!7ヶ月ということは約10%ということになりますが、「7ヶ月後に確実に1割値上げして売れる」不動産なんてものがあるでしょうか?
加えて同社も利益を得られないとビジネスとして意味がありませんので、「さらに利益が得られる取引」なのだとすると「相当ウマイ話」であり、言い換えれば胡散臭いということでもあります。
実際のところ償還延期になっていますので、さもありなんという感じではあります。
問題はこうした償還延期が他のファンドにも広がってくるのかどうかということですね。本来であれば、ファンド毎に資金はきちんと分別管理されているでしょうから影響は限定的なはずですが、新規資金を配当に回すポンジスキームだったりすれば、今回の事案で資金流入が止まると途端に配当が止まり、破綻に一直線ということになります。
経済合理性では説明がつかない高利回りですからね・・・そのような展開になる可能性は十分あります。万が一、同社に投資されている方は1分でも早く解約されることをオススメしたいと思います。
ちなみに親会社であるWeCapital社は株式会社REVOLUTIONに買収されましたが、そのREVOLUTION社の最新の決算はこのようになっています。
たった3ヶ月で30億円を超える赤字となっています・・・会社存亡の危機ですね・・・。
繰り返しになりますが、万が一、このヤマワケエステートに投資されている方は今すぐ解約することをオススメします。
参考になさってください。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.低金利で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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