当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのは株式会社ワイズホールディングスが提供する「利回り不動産」ですね。サイトを見ると
・償還実績100%
・1万円からできる不動産投資
・不動産を小口化し少額短期間で始められる不動産クラウドファンディング
とのことで魅力的そうではあります。加えて最新のファンドの利回りは「10.5%」とのことでかなり高いですね!
ではこれはオススメかというと・・・何度もご案内しているようにほとんどの不動産クラウドファンディングは破綻していますからね。記者の心象としては「不動産クラウドファンディングは絶対やめた方がいい」というのが結論ではあります。
とは言いつつそれでは話が終わってしまいますので、具体的なファンドの中身を見てみると、このようになっています。
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・宮坂ビル
・東京都渋谷区宇田川町37番17号
・敷地面積:190.75u
・鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階付4階建
・竣工時期1984年8月
・延床面積743.33u
・募集金額:1,530,000,000
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渋谷の1棟ビルの値段が15億円で適正なのかという点ですが、これの半分くらいのビルがこのような値段となっています。

約9億円ということですね。とすると、築年数に違いはありますが、15億円という値付けはあり得そうです。
次にこの株式会社ワイズホールディングスの決算をチェックしてみると、このような情報が出てきました。
売上高は全然増えていない一方で、総資産はどんどん膨らみ、経常利益はこれまで2,000万円弱だったところ、いきなり3億円近くに増えるという、何かハチャメチャな決算となっていますね・・・万が一投資を検討されている方は、会社の業績の中身をしっかり確認されてください。
ただそうは言いつつ、これまでのところ大きなリスクが見えてこない中で、それでも記者が「絶対やめた方がいい」と考える最大の根拠はやはりその高利回りでしょうね。
賃貸で回しても利回りが4%程度しかないのだとすれば、10.5%のリターンを還元するためには少なくともビルの価格が6%以上上がる必要があります。果たして1年の運用期間で本当にそんなに値段が上昇するのですか?ということですね。
またもちろん、トータルで10.5%儲かっても、その全てを投資家に還元するとすれば手元に何も残りませんし、不動産売買には税金や手数料などたくさんの費用がかかります。そう考えると20%くらいは上昇しないとビジネスとして成り立たない気がしますね。
さきほどチェックしたように、このビルの値段は安くも高くもない適正価格なのだとすれば、20%の上昇というのはいくら不動産価格が上昇しているとは言え現実的ではありません。
さらに言うと、本当に10%や20%、価格が上昇する見込みがあるのであれば、絶対、銀行から融資を受けた方がいいですね。担保があるわけですから高くても2〜3%で借りられるものと思います。いくらなんでも金利が10.5%なんてことはあり得ません。
つまりはこの「利回り10.5%のファンド」に全く経済合理性がないということです。経済合理性がないのに存在しているということは、慈善事業か、公的サービスか、詐欺かのどれかです。
繰り返しになりますが、ほとんどの不動産クラウドファンディングは破綻していますからね。君子危うきには近寄らずです。
利回り10%につられて元本を全損するのは、リスクとリターンが全く見合っていません。
十分お気をつけください。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.低金利で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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