当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのは株式会社ネクサスエージェントが運用する「みんなの年金」ですね。不動産ファンドの「みんなで大家さん」が実質的に破綻に向かう中で、如何にも不安を感じるサービス名ですが、その実態はどうなのでしょうか?
標榜する「利回り8%」というのも、「みんなで大家さん」より高く、却ってリスクを感じますね。
ちなみにこの「みんなの年金」については過去にも取り上げておりますので参考になさってください。
>>>利回り8%!「みんなの年金」は魅力的?
では具体的に最新商品である「みんなの年金/150号ファンド」はと言うと以下のようなスペックになっています。
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・募集金額:99,900,000(999口・優先出資枠)
・出資総額:111,200,000円 (※うち11,300,000円は同社が劣後出資)
・予定利回り(年率・税引前):8.0%
・募集単位:10万円/1口
・予定運用期間:12ヶ月 (2025/11/28 〜2026/11/27)
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前回の記事の内容と重なりますが、まず8%という利回りの時点で「かなり怪しい」と言って良いと思います。インフレの時代に入り、不動産価格も高騰する中、1年で8%のリターンを得られる不動産自体がなかなかありません。
言い換えれば8%も投資家に還元すると運営会社としては赤字になる可能性が高いと考えられ、何が目的なのか、運営としてどうやって利益をあげるつもりなのか、慎重に見極める必要があるということですね。
加えて今の状況なら、銀行からお金を借りれば高くても2〜3%程度で調達できるでしょうから、やはりわざわざ個人に8%もの「金利」を払って資金を調達する意味がありません。
ボランティアでやっているわけではないでしょうから、運営側のメリットが見えないと投資するわけにはいかないですね。
という訳ですでに結論が出ているようなものですが、この150号ファンドの中身を見てみるとこちらのマンションに投資するようですね。

具体的にこれらのマンションのどういった部屋に投資するのかの情報はありませんので、5つ合わせて1億1千万円の価値があるのかどうかはよく分かりませんね。その点では情報開示の点でも懸念があると言えそうです。
なおこの利回り8%についてこのように紹介されています。
・インカム3.0%+キャピタル5.0%
賃料収入は3%ということで、上記の通り不動産価格が高騰する中では妥当かなと思います。
問題は売却益の5%の方ですね。大阪市のマンション価格は毎年5%以上の上昇が期待できるのでしょうか?というわけで大阪市内のマンション価格推移を調べてみるとこうしたデータが出てきます。
とりあえず直近5年の中古マンション平均価格の上昇率を計算するとこうなります。
・2020年:+4.1%
・2021年:+6.3%
・2022年:+6.7%
・2023年:+0.6%
・2024年:+4.9%
全体的には順調に上昇していると言えますが、過去5年の上昇率は平均で「+4.5%」ということで、同社のキャピタルの目標値である5.0%に届きません。
仮に不動産選定が上手く、手数料や税金などの売買コストを考慮しても売却益5%が確保できるなら素晴らしいことですが、しかしそうだとしても利益を全て投資家に吐き出すことになり、同社は全く儲かりません。
儲からないはずのビジネスを積極的に進めているとすれば、何か「裏」があるのではないかと考えるのが大人の嗜みですね。十分にお気をつけください。
ちなみに上記の通り「7%」だった「みんなで大家さん」も今や、「明らかに持続不可能だった高利回り」ということで総括されていますね。つまりはそういうことだと思います。
>>>なぜ人は「うまい話」に群がるのか――「みんなで大家さん」の高利回りは明らかに「持続不可能」だった
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.日本の金利環境を考慮すると、利回り5%以上のファンドは詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.低金利で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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