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30代男性「インフレ対策は必要ですか?」


質問 : いきなりの質問で申し訳ありません。先日、預金の相談で銀行に行ったところ、これからアベノミクスでインフレになっていく。インフレになると預金では目減りしてしまうから投資信託を買っておいた方がいいと勧められました。
本当にインフレになるのでしょうか?預金は目減りしてしまうのでしょうか?投資信託を買っておいた方がいいのでしょうか?

<30代/男性>


回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。個別にお答えしてもよかったのですが、せっかくですのでサイトにて回答したいと思います。同じようなお悩みをお持ちの方は参考になさってください。

また、他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。

さて質問内容に戻りまして、インフレ対策に投資信託が必要かということですね。部分的にはイエスとも言えますが、正しい回答としては「ノー」です。つまりインフレ対策には「定期預金で十分」ということですね。

と言うのも、過去のインフレ率と定期預金の利率を比べた場合、 実はインフレ率より定期預金利率の方が高いのですね!イボットソン社のデータによれば、1951年とその60年後の2011年の時点での物価と1年定期の元本+利息を比較するとこうなっています。

・物価 : 100円 → 653円
・1年定期 : 100円 → 1105円

もちろんこれは日本での話ですが、60年で物価が約7倍になる一方で、1年定期は何と約11倍になっているのですね!この数値だけを見ても「インフレになると預金が目減りしてしまう」というのは間違いであることが分かります。

つまりインフレ対策としては定期預金で十分ということですね。

足元では確かにアベノミクスによってインフレ率は上昇しているものの、それでも1%弱という水準であり、定期預金金利より高いかもしれませんが、かといって元本をリスクにさらしてまで運用する必要があると言われればそれはなさそうです。

もし株価が下落したり為替が円高になれば、10%や20%の損失など簡単に発生しますし、リーマンショック並の危機が来れば40%や50%といった規模で損失が発生します。0.X%の目減りが嫌で投資した結果、元本が数十%も吹き飛んでしまえば全く笑えません。

もちろんインフレ率が2%や3%になってくるとさすがに預金の目減りが気になり始めるかもしれませんが、今後数年間の物価見通しは2%に届かない上に、仮に本当にインフレ率が2%を超えてくれば金融緩和が解除されますので、預金金利も相応に上昇し、インフレ率との差は再び縮まることになります。

そのように考えていくと「預金が目減りをすることを恐れて投資をする必要など全くない」ということですね。

ただ一方で、株式や不動産といったモノへの投資が「インフレに強い」のは間違いありません。インフレとはカネの価値が下がり、モノの価値が上がる状態を言うわけですからね。実際、過去のインフレ率別・投資資産別のリターンはこのようになっています。



どの物価上昇率=インフレ率においても、1年物定期預金の利回りはおおむねインフレ率並かそれ以上であり、「インフレ率に負けていない」実績が一目でわかりますが、しかし定期預金と比べてみれば株式や不動産の利回りはそれ以上であるほか、インフレ率が高まれば高まるほど利回りは上昇しており、より積極的に物価上昇=インフレを利回り向上に取り入れようとするのであれば、株式や不動産というのは有効な手段ということですね。

とは言いつつこれらはあくまで過去の平均であって、今後株式や不動産から安定してこういうリターンは得られるというわけではなく、実際には大きく勝ったり大きく負けたりしながら長期的なリターンが形成されていくものですね。

また、デフレになれば当然マイナスにならない定期預金の方が有利ですから、定期預金が勝ち続けることになります。

少子高齢化によって国内市場が縮小していく日本では、デフレを予想する方が自然な気もしますしね。

そのように考えていくと、仮に今後インフレになっていくとしてもメインは定期預金で十分であり、資金に余裕がある人・10年くらい使わないお金がある人・大きく損しても大丈夫な資金がある人が、その範囲内で株式、不動産、そして投資信託を利用しても良い、というのが結論ではないでしょうか。

繰り返しになりますが「利用しても良い」ということであり、「利用しないといけない」というものではありません。強迫観念にさらされて投資する必要はなく、あくまで「お楽しみ」として利用すべきもの、ということですね。

当面、預金の目減りを実感するようなインフレにはならないでしょうから、じっくり検討し、仮に投資を始めるにしても1万円や10万円など少額で始めても時間的な余裕はたっぷりあります。焦らず、慌てず、のんびりと思案されてはいかがでしょうか?

参考になさってください。

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